2024-2025除夜の鐘つきを体験
関西のおすすめ寺院17選
大晦日の夜に寺院の梵鐘(ぼんしょう)をつく「除夜の鐘つき」。1年の間に心に溜まった誘惑や悩みをはらい、すっきりと晴れやかな気持ちで新年を迎えるための仏教行事です。
2024年も12月31日(火)に、全国各地のお寺で執り行われます。
そこで今回は、親子で参加したい関西エリアの「除夜の鐘つき」を厳選! 各寺院の2024年の開催内容を紹介します。
※内容は一部変更または中止になる可能性があります。最新情報は、公式サイトをご確認ください
「除夜の鐘」とは?
「除夜の鐘つき」とは、大晦日から新年になる深夜0時をはさんで108回鐘をつく仏教行事のこと。
“108”は、仏教で煩悩(ぼんのう/身心を悩まし煩わせる心の働き)の数とされています。除夜の鐘をつくことで、煩悩を断ち切り、気持ちよく新年を迎えられると考えられています。
【京都府京都市】高台寺
除夜の鐘とともに夜間拝観も
八坂神社からほど近い場所にある「高台寺」(高台寿聖禅寺)は、1606年(慶長11年)豊臣秀吉の正室北政所(きたのまんどころ)「ねね」が秀吉の菩提を弔うため創建されました。
高台寺は秋の紅葉でも有名で、見頃の時期に行われる夜間拝観は人気が高く、毎年数多くの方が訪れています。
12月31日に行われる除夜の鐘は、一般参加が可能。当日22時に先着順で整理券が配布されます。12月31日22時~元旦2時までは夜間拝観が行われますよ。
■スポット概要
所在地:京都府京都市東山区高台寺下河原町526
アクセス:電車:京阪電気鉄道「四条駅」から徒歩約10分
【京都府京都市】永観堂(禅林寺)
先着順で鐘つき可能
「モミジの永観堂」と呼ばれ、紅葉が美しいことで有名な京都「永観堂」(禅林寺)。本尊の阿弥陀如来像は「みかえり阿弥陀さま」として親しまれており、重要文化財に指定されています。
除夜の鐘の鐘つきは、無料で一般の方も参加できます。鐘つきは、人数制限、整理券などはありませんが、時間を限って行われます。12月31日の午後11時に開門し、元旦の午前0時30分には終了となります。希望者が多い場合は2〜3人で1回つきます。
なお、大晦日の夜は、近隣の生活環境保持のため、公共交通機関を利用しましょう。
■スポット概要
所在地:京都府京都市左京区永観堂町48
アクセス:電車:京都市営地下鉄東西線「蹴上駅」から徒歩約15分
【京都府京都市】天龍寺
嵐山にある世界遺産のお寺
嵐電嵐山駅のすぐ近くに位置する「天龍寺」。世界遺産にも登録され、渡月橋とともに嵐山観光の定番スポットです。
一番の見どころは、夢窓国師が手掛けた曹源池(そうげんち)庭園。池と石組みを中心とした庭園は、約700年前の作庭当時の面影をとどめ、日本で初めて史跡・特別名勝に指定されました。嵐山や亀山を借景に取り入れたスケールの大きなお庭は、建物の中から眺めたり、池の周りを散策したりと色々な楽しみ方ができます。
天龍寺の除夜の鐘は、午後11時30分から番号札を配布。先着108組で鐘つきができます。駐車場は夜間駐車ができないため、公共交通機関の利用がおすすめです。
■スポット概要
所在地:京都府京都市右京区嵯峨天龍寺芒ノ馬場町68
アクセス:電車:京福電鉄嵐山線「嵐山駅」から徒歩すぐ、JR嵯峨野線「嵯峨嵐山」駅から徒歩約13分
【京都府京都市】善峯寺
京都随一の夜景も楽しめる!
長元2年(1029年)、源算上人が創建 開山した、西京区の大原野にある寺院「善峯寺(よしみねでら)」。
西国三十三所第20番札所で、千手観音を本尊としています。四季折々の花に恵まれた3万坪の境内各所からは京都市街、比叡山を一望することができ、市内屈指の桜の名所としても人気があるお寺です。
善峯寺では、例年、大晦日に夜間開門が行われます。12月31日23時45分〜元旦1時15分まで、入山無料で開門されますよ。除夜の鐘を打たれる方には、先着108名様にお福分(菓子)の授与があります。108人以降の方も自由に鐘をつけます。
京都随一の夜景も楽しめる「善峯寺」。厄除けの鐘をついて、悪き心を鎮めて旧年の古きを除き、新しい年を迎えましょう!
■スポット概要
所在地:京都府京都市西京区大原野小塩町1372
アクセス:バス:JR京都線「向日町駅」から阪急バス66番(善峯寺行き)で約30分、「善峯寺」下車し徒歩約8分
【京都府京都市】毘沙門堂
鐘撞堂で除夜の鐘を
天台宗の門跡寺院であり、本尊の毘沙門天は京の七福神のひとつに数えられる「毘沙門堂」(びしゃもんどう)。
円山応挙(まるやまおうきょ)作の筆になる鯉の絵や、狩野益信作の宸殿(しんでん)の襖絵など見どころがたくさんあり、紅葉の名所としても知られています。
除夜の鐘は境内の鐘撞堂にて行われます。23時45分ごろから開始予定で、一般の方は整列して順番を待ちます。暖かい格好で並びに行ってみてくださいね。
■スポット概要
所在地:京都府京都市山科区安朱稲荷山町18
アクセス:バス:JR・京都市営地下鉄「山科駅」から徒歩約20分
【京都府京都市】鞍馬寺
自然が多い鞍馬山のお寺
京都市左京区にある「鞍馬寺(くらまでら)」。鞍馬は幼い頃は牛若丸と呼ばれた源義経が修行をした地としても有名です。鞍馬寺は鞍馬山の南斜面に位置しており、自然が多くあります。
大晦日は除夜の鐘を一般の方も鳴らすことができます。鐘楼は本殿西北側にあり、23時30分ごろから鐘をつけます。鞍馬寺の除夜のおつとめに参加してみてはいかがでしょうか?
■スポット概要
所在地:京都府京都市左京区鞍馬本町1074
アクセス:電車:叡山電鉄駅「鞍馬駅」から徒歩すぐ、本殿まではケーブルカー(約2分)または、徒歩約30分
※夜間は、ケーブルカーの運行はありません
【京都府京都市】常寂光寺
大晦日当日に整理券を配布
京都市右京区にある「常寂光寺(じょうじゃっこうじ)」。境内の庭園にはたくさんのカエデがあり、秋には紅葉の名所としても知られています。
「常寂光寺」では、例年12月31日の23時45分頃から一般の方も除夜の鐘をつけます。大晦日の22時30分頃から整理券が配布され、先着順で鐘をつけます。1グループにつき1打となるので、家族みんなで煩悩を断ち切り、新年を迎えてみてはいかがでしょうか。
■スポット概要
所在地:京都府京都市右京区嵯峨小倉山小倉町3
アクセス:電車:JR嵯峨野線「嵯峨嵐山駅」から徒歩約20分
【滋賀県大津市】石山寺
重要文化財の梵鐘
「石山寺」は、奈良時代後期に聖武天皇の発願により、良弁(ろうべん)僧正によって開かれたお寺です。
国宝の本堂や多宝塔など多くの文化財が残り、石山寺の鐘楼(しょうろう)、梵鐘(ぼんしょう)はともに重要文化財に指定されています。梵鐘は妙なる音を出すことでも知られており、なんと平安時代に作られたもの。紫式部がこの寺で「源氏物語」の着想を得たとも伝えられています。
「石山寺」の除夜の鐘は、元旦の2時ごろから先着108名の方がつけます。午前0時に開門するので、重要文化財の鐘の音色を聞きに訪れてみてはいかがでしょうか?
■スポット概要
所在地:滋賀県大津市石山寺1-1-1
アクセス:電車:京阪石山坂本線「石山寺駅」から徒歩約10分
【滋賀県大津市】比叡山延暦寺
追儺式や鬼追式も
天台宗の総本山の「比叡山延暦寺」。標高848mの比叡山全域を境内とする寺院から構成されており、広大な境内には100余りの建造物があります。
寺院は、京都と滋賀の県境にまたがり、国宝の根本中堂がある「東塔(とうどう)」、「西塔(さいとう)」、「横川(よかわ)」の3地域に分かれ、東には琵琶湖を眼下に望み、西は京都の町並を一望できる場所に位置しています。
比叡山延暦寺の除夜の鐘をつくには、21時頃から「東塔」にある一隅を照らす会館にて「幸先矢」を授かり(冥加料1,500円)、整理券を受け取ります。23時45分頃から大講堂・鐘楼にて除夜の鐘を鳴らします。
12月31日の22時からは、一隅を照らす会館前では、甘酒と大根炊きを配布。追儺式や鬼追式も行われるので、拝観してみてはいかがでしょうか。
■スポット概要
所在地:滋賀県大津市坂本本町4220
アクセス:電車:叡山電鉄「八瀬比叡山口駅」からケーブルカー、ロープウェイを乗り継ぎ「比叡山山頂駅」へ、比叡山シャトルバスで山内各所へ
【滋賀大津市】三井寺
除夜の鐘は三井晩鐘にて0時から
天台寺門宗総本山「三井寺(みいでら)」。正式には「長等山園城寺」といいますが、天智・天武・持統天皇の誕生の際に、産湯に使用した霊泉があることから、三井寺の名で知られるようになりました。
広い境内には、国宝や重要文化財の建築や仏像、工芸品など、見どころがたくさんありますよ。
例年、大晦日には、鐘楼である三井晩鐘にて除夜の鐘の行事が行われます。鐘つきは事前受付と当日受付があります。事前受付は西国札所・観音堂へ連絡。当日受付は22時30分頃から金堂前特設テントにて行われます。除夜の鐘は0時から行われ、鐘つきは、一人1,000円です。
■スポット概要
所在地:滋賀県大津市園城寺町246
アクセス:電車:京阪電鉄・石山坂本線「三井寺駅」から徒歩約10分
【大阪府大阪市】太融寺
先着108名には記念品も
大阪にある高野山真言宗の寺院「太融寺(たいゆうじ)」。西暦821年に弘法大師が嵯峨天皇の勅願により、創建されました。
お寺付近は太融寺町と地名にもなっており、大阪の地元の人を中心に親しまれている場所です。
太融寺の鐘楼は昭和48年の再建、梵鐘は延宝3年の鋳造です。除夜の鐘は、大晦日の23時45分からつき始めます。年越しの0時まで並んだ人全員が参加できます。
また、先着108名には、何回目についたかが記された証明札などの記念品が授与されるので、新しい年の良い記念になりますよ!
■スポット概要
所在地:大阪市北区太融寺町3-7
アクセス:電車:大阪メトロ谷町線「東梅田駅」から徒歩約7分
【大阪府大阪市】四天王寺
年明け後も自由に鐘がつける
大阪市天王寺区四天王寺にある寺院「四天王寺」。法隆寺や広隆寺などと並び、聖徳太子が建立したと伝えられる七大寺のひとつです。
区名や駅名などに使用されている天王寺というのは「四天王寺」の略称です。蘇我馬子の法興寺(飛鳥寺)と並び、日本における本格的な仏教寺院としては最古のものです。
四天王寺の除夜の鐘は、3ヶ所の鐘堂(北鐘堂・太鼓楼・南鐘堂)で、先着108名まで鐘をつけます。23時から整理券が配布され、23時30分から除夜の鐘が開始されます。また、除夜の鐘が終了後は、「開運の鐘」(北鐘堂)と「招福の鐘」(太鼓楼)を明け方3時頃まで、自由に鐘をつくことができます。
■スポット概要
所在地:大阪府大阪市天王寺区四天王寺1-11-18
アクセス:電車:大阪メトロ谷町線「四天王寺前夕陽ヶ丘駅」から徒歩約5分
【奈良県奈良市】薬師寺
越年お写経会も
朝廷の保護を受けていた南都七大寺のひとつ「薬師寺」。病気平癒・健康祈願のご利益がある仏様を本尊とし、心身の健康を祈願する参拝者が全国から訪れています。
「白鳳伽藍」と「玄奘三蔵院伽藍」の2つに区分されている薬師寺の敷地。白鳳伽藍で一際目を引くのが、朱色が美しく映える「金堂」。国宝「薬師三尊像」が本尊として安置されています。
12月31日の23時から特設法話会場にて整理券を配布。23時30分頃から整理券を持っている人のみ除夜の鐘に参加できます。お写経道場では、大晦日の20時から、元旦2時まで「越年お写経会」が行われています。この機会に参加してみてはいかがでしょうか。
■スポット概要
所在地:奈良県奈良市西ノ京町457
アクセス:電車:近鉄橿原線「西ノ京駅」から徒歩すぐ
【奈良県奈良市】東大寺
「日本三大名鐘」のひとつ
日本最大の木造建築とも称される、東大寺大仏殿をもつ奈良「東大寺」。東大寺大仏殿の大きさに圧倒されてしまいますが、創建当初は現在の1.5倍もあったと考えられています。
大仏殿内には、奈良を象徴する御本尊「東大寺盧舎那仏像」、大仏の両脇に鎮座する「虚空蔵菩薩坐像」、「如意輪観音坐像」などがあります。
東大寺にある「東大寺鐘楼」。別名、奈良太郎とも呼ばれており、京都の知恩院、方広寺の鐘とともに「日本三大名鐘」のひとつです。「東大寺鐘楼」の鐘の高さは4m、重量は26トン。鐘が大きいので、先着順に8名1組になって綱をひきます。108回つくため、約800人ほどの人が参加できます。
整理券は12月31日の22時30分頃から配布開始。大きな鐘を鳴らして、新しい年の幕開けを迎えてみませんか?
■スポット概要
所在地:奈良県奈良市雑司町406-1
アクセス:電車:近鉄奈良線「近鉄奈良駅」から徒歩約20分
【奈良県奈良市】唐招提寺
拝観無料で先着順
759年創建の「唐招提寺」。苦難の末に渡来した唐の高僧・鑑真和上によって建てられました。南大門をくぐった正面にそびえるのが国宝「金堂」。平城京にあった建物を移築したもので、現存する唯一の遺構です。
「盧舎那仏坐像」を本尊とし、右側には「薬師如来立像」、左側には「千手観音立像」があり、いずれも国宝に指定されています。
毎年「唐招提寺」では、大晦日の23時40分から鐘楼にて除夜の鐘が行われます。整理券は23時頃から南大門で108枚の番号札が先着順に配布されます。拝観は無料なので、煩悩を清めるために参加してみてはいかがでしょうか。
■スポット概要
所在地:奈良県奈良市五条町13-46
アクセス:電車:近鉄橿原線「西ノ京駅」から徒歩約10分
【奈良県桜井市】安倍文殊院
先着順で全員鐘つき可能
「安倍文殊院(あべもんじゅいん)」は奈良県桜井市にあるお寺です。
お寺の御本尊は「三人寄れば文殊の智恵」の格言で有名な文殊菩薩で、こちらは日本最大の快慶作の国宝です。桜やコスモスの名所としても知られています。
「安倍文殊院」では、12月31日の23時45分から先着順で、全員除夜の鐘をつけますよ。事前予約なども不要です。元旦0時からは随時入試合格・厄除初祈祷や厄除け秘法七まいりも実施されるので、ぜひチェックしてみてくださいね!
■スポット概要
所在地:奈良県桜井市阿部645
アクセス:電車:近鉄・JR「桜井駅」から徒歩約20分
【和歌山県和歌山市】紀三井寺
先着108名には証明書を配布
770年に唐僧の為光によって開創された「紀三井寺(きみいでら)」。夜中に為光上人が名草山山頂から一筋の光が発せられているのを見つけ、光のもとをたどって翌日名草山に登ったところ、そこで千手観音様の尊像をご感得になりました。その後、十一面観世音菩薩像を自ら彫刻し、安置。それが紀三井寺の起こりとされています。
「紀三井寺」では、大晦日の23時40分から除夜の鐘をつくことができます。先着108名には、「除夜の鐘証」という証明書が配布されます。109名以降も鐘をつくことはできますが、証明書はもらえないので、早めに行くのがおすすめですよ。
■スポット概要
所在地:和歌山県和歌山市紀三井寺1201
アクセス:電車:JR「紀三井寺」駅から徒歩約15分
関西で除夜の鐘をつけるお寺をまとめてご紹介しました。厳かな鐘の音とともに新年を迎える「除夜の鐘つき」は、子供に伝えたい伝統行事のひとつ。ぜひ親子で体験してみてくださいね。
※本記事はよりみち情報サイト「ロコナビ」で掲載されていた記事(2018年12月掲載)の譲渡を受け、掲載しています。イベント情報や施設情報など内容の一部は2024年の最新情報に差し替えを行い、掲載をしています。
記事を書いた人
いこーよとりっぷ編集部
「いこーよとりっぷ」では、地域の伝統行事や季節毎のイベント情報など、地域の魅力を発信し、親子にとって「10年先も思い出す」おでかけ体験を提供していきます。
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