
圧巻の地底絶景「日本三大鍾乳洞」とは?
各地の魅力と見どころを解説
地底に広がる神秘の絶景「鍾乳洞」。なかでも、特に壮大なスケールと自然美を誇る「日本三大鍾乳洞」は、訪れる人々を魅了する絶景スポット。
何万年もの時をかけて造り上げられた地下の芸術は、まさに圧巻。ひんやりとした空気と幻想的な光景が広がるその空間は、夏の涼を求める避暑地としてもぴったりです。
この記事では、「日本三大鍾乳洞」のそれぞれの特徴やアクセス情報、見どころ、周辺の観光スポットをご紹介します。夏の暑い日や夏休みに、ぜひ家族でおでかけしてみてくださいね。
※内容は一部変更または中止になる可能性があります。最新情報および詳細は、公式サイトをご確認ください
「日本三大鍾乳洞」とは?
"日本三大鍾乳洞"とは、という呼び名に明確な定義や公式な選定基準はありませんが、日本各地に点在する数ある鍾乳洞のなかでも、特に規模が大きく、歴史がある以下の3つの鍾乳洞を指します。
いずれも数十万年、あるいはそれ以上の歳月をかけて自然がつくり上げた神秘の空間で、国内外から多くの観光客が訪れる人気スポット。3カ所とも、国の天然記念物にも指定されています。
ここからは、日本三大鍾乳洞と称される3つの鍾乳洞の特徴や見どころ、アクセス情報、立ち寄り観光スポットをご紹介します。
龍泉洞(岩手県岩泉町)

岩手県岩泉町にある「龍泉洞(りゅうせんどう)」は、透明度の高い神秘的な地底湖が見どころの鍾乳洞です。
推定総延長は5,000m以上におよび、現在は約700mが一般公開されています。
なかでも人気なのが、深さ98mの第三地底湖をはじめとする青く輝く湖の数々で、その幻想的な風景は訪れる人を魅了しますよ。

洞内はライトアップされ、鍾乳石や地底湖がよりドラマチックに演出されており、まるで地下の別世界に迷い込んだような気分に♪ 年間を通じて洞内温度は約10℃と安定しており、夏は涼しく冬も快適に見学ができます。
龍泉洞入口脇に位置する「龍泉洞観光センター」には、1階にチケット売り場・お土産店・食事処、2階に無料休憩所を備えています。軽食や岩泉特産品の購入も可能なので、洞窟観光の拠点としても便利な施設ですよ。
龍泉洞周辺の観光スポット「龍泉新洞科学館」
龍泉洞に隣接する「龍泉新洞科学館」は、昭和42年(1967年)に発見された龍泉新洞を、そのまま科学館とした、世界で初めての自然洞穴科学館。
洞内では、鍾乳洞の成り立ちや地質について学ぶこともできるため、自然体験と学びが一体となったおでかけスポットとして人気を集めています。
■「龍泉洞」概要&アクセス情報
所在地:岩手県下閉伊郡岩泉町岩泉字神成1-1
営業時間:10月~4月 8:30〜17:00、5月〜9月 8:30〜18:00
※増水などで臨時閉洞をする場合があります
料金:大人(高校生以上)1,100円、小中学生550円、未就学児無料
アクセス:三陸鉄道「岩泉小本駅」から町民バスで約30分、JR各線「盛岡駅」からバスで約130分
秋芳洞(山口県美祢市)

「秋芳洞」(あきよしどう)は、山口県美祢市の秋吉台公園の地下約100 m、全長10 kmを超える日本有数の大鍾乳洞です。
公開されている観光ルートは約1 kmにわたり、多くの人が訪れる人気スポット。洞内は年間を通じて17℃で安定しており、夏は涼しく、冬は暖かいため、快適に散策できます。

注目は、石灰華(せっかいか)による棚田状階段(百枚皿)。地下水に含まれる石灰分がゆるやかに溜まり棚田のような形状を作り上げました。
また、高さ約15 mもの大な石柱「黄金柱」(こがねばしら)や、つららのように天井からぶら下がる無数の鍾乳石「傘づくし」など多くの見どこころがあり、自然が形作った神秘的な景観に心打たれますよ。

洞内には3ヶ所の入口(正面・黒谷・エレベーター入口)があり、秋吉台案内所にあるエレベーター入口を利用すれば秋吉台地上部へ直接アクセスできます。
観光所要は約60分~90分、足元は一部坂道もあるため歩きやすい靴がおすすめ。時が凍りついたような、幻想的な地下世界をじっくり体感してみましょう。
秋芳洞周辺の観光スポット「秋吉台家族旅行村」

秋芳洞のすぐそば、秋吉台カルスト台地に位置する「秋吉台家族旅行村」は、自然と遊びが融合したアウトドア施設です。
ケビン・ログハウス・テントサイト・オートサイト(キャンピングカー対応)を備え、バーベキュー場や食事処、トイレ、シャワーなど設備も充実。ピザ作り・そば打ち体験など食と手作りを楽しむ体験アクティビティや、複合遊具がある「丸太王国」、テニスコートもあり、親子で1日中遊べますよ。
■「秋芳洞」概要&アクセス情報
所在地:山口県美祢市秋芳町秋吉3449-1
営業時間:3月~11月 8:30〜17:30、12月〜2月 8:30〜16:30
※黒谷入口 ・エレベーター入口からの入洞は16:30まで
料金:大人1,300円、高校生1,300円、中学生1,050円、小学生700円
アクセス:【電車】JR新山口駅から防長交通バス秋芳洞行きで約45分、秋芳洞バスセンター下車後、徒歩約5分
【車】中国自動車道「美祢IC」から約15分、小郡萩道路 「秋吉台IC」から約5分
龍河洞(高知県香美市)

「龍河洞」(りゅうがどう)は、高知県香美市にある全長約4 kmの石灰洞窟で、そのうち約1 kmが一般公開されています。
約1億7,500万年前に形成され、昭和9年(1934年)に国の天然記念物および史跡に指定され、平成19年(2007年)には、日本の地質百選にも選ばれました。

洞内には高さ約11 mの「記念の滝」をはじめ、多様な鍾乳石群が神秘的に広がり、光と音、プロジェクションマッピングによる演出も見どころ。
また、弥生時代に使われていたものと思われる居住跡があり、弥生式土器や炉跡が洞内で発見されるなど、古代人の痕跡を感じられる史跡的な魅力もあります 。

龍河洞には、「観光コース」と「冒険コース」「西本洞コース」の3つのコースが用意されています。
所要時間約40分の観光コースは、当日受付可能で気軽に楽しめるので初心者におすすめ。「冒険コース」(予約制・約90分)は、観光コースのルートに、約200mのコースが追加され、狭いところを這って進んだり、木のはしごを上ったりと、冒険心をくすぐる体験ができますよ。
「水の洞窟」といわれる「西本洞コース」(予約制・約30分)では、地下水の中を探検するスリリングな内容です。頭灯をつけて狭い通路を進む体験はスリル満点ですよ♪
なお、「西本洞コース」環境保護のため例年4月末〜9月末までの期間限定コースなので、ぜひ夏休みに親子でチャレンジしてみてはいかがでしょうか。
龍河洞周辺の観光スポット「香美市立やなせたかし記念館アンパンマンミュージアム」

龍河洞から車で約20分の場所にある「香美市立やなせたかし記念館アンパンマンミュージアム」は、やなせたかし氏の故郷に建つ美術館です。
館内は順路なしで、自分のペースで原画やジオラマ、パン工場風のミニ展示を巡るスタイル。アンパンマンたちが暮らすまちをミニチュアで再現した「アンパンマンワールド」や、やなせ画伯直筆の大型原画が並ぶギャラリースペース、歴代グッズが並ぶ収蔵庫も見どころです。
「それいけ!アンパンマン」の過去のアニメ作品を上映指定える「アンパンマンシアター」もあり、親子で一日ゆったり楽しめるスポットですよ。
「香美市立やなせたかし記念館アンパンマンミュージアム」の詳細はこちら
■「龍河洞」概要&アクセス情報
所在地:高知県香美市土佐山田町逆川1424龍河洞観光センター
営業時間:3月~11月 8:30〜17:00、12月〜2月 8:30〜16:30
料金:
【観光コース】大人(高校生以上)1,200円、中学生700円、小学生550円
【冒険コース】観光コース料金+1,500円
【西本洞コース】観光コース料金+1,000円
※冒険コース・西本洞コースには、つなぎ・長靴のレンタル料800〜1,000円と管理料200円が必要です
アクセス:【電車】JR土讃線「土佐山田駅」から土電バスで約20分、「龍河洞」停下車
【車】高知自動車道「南国IC」から約25分
鍾乳洞へのおでかけ注意点:服装と靴について
鍾乳洞内は年間を通して気温が低く、湿度が高いため、夏でも薄手の長袖や羽織れる上着があると安心です。
足元は滑りやすい場所も多いため、スニーカーやトレッキングシューズなど滑りにくい靴を選びましょう。スカートやサンダルは避け、動きやすい服装がおすすめ。小さな子供と訪れる場合は、手をつないで歩けるようにしておくと安全です。
"日本三大鍾乳洞"は、それぞれが異なる魅力を持つ神秘的なスポット。地底に広がる絶景や清らかな水、長い年月が生み出した造形美にふれることで、普段の暮らしでは味わえない感動が得られるでしょう。自然の力と歴史に思いを馳せながら、心も体もリフレッシュできるひとときを家族みんなで体験してみてはいかがでしょうか。
記事を書いた人

いこーよとりっぷ編集部
「いこーよとりっぷ」では、地域の伝統行事や季節毎のイベント情報など、地域の魅力を発信し、親子にとって「10年先も思い出す」おでかけ体験を提供していきます。
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