福島県三島町
伝統工芸や民俗行事が継承されるまち
三島町について
福島県三島町は、福島県西部、尾瀬を源流とする只見川沿いにある山間のまちです。只見川に沿ってJR只見線が走り、渓谷と鉄道が作り出す四季折々の風景を眺めることができます。
冬になると積雪が2メートルを超えることもある雪国です。古くから「会津桐」の産地として知られ、まちのあちこちに植えられた桐が春になると一斉に薄紫の花を咲かせます。雪国ならではの民具作りの知恵や、暮らしに根付く民俗行事が受け継がれ、町民が守ってきた伝統文化を大切にするまちづくりが行われています。
縄文時代から続く奥会津編み組細工
三島町では、雪に閉ざされる季節に、農作業を終えた人々は山から採れる素材を使って暮らしの道具を作ります。この伝統は縄文時代から続くといわれ、平成15年には国の伝統的工芸品として認められました。

毎年開催される「ふるさと会津工人まつり」には、全国から150人もの作り手が集まります。来場者は2万人にのぼり、山ブドウやヒロロ、マタタビで編まれた細工のほか、木工品や陶器、ガラス作品、布を裂いて織った作品など、手作りならではの温もりある品々が並びます。
絶景スポット「只見川橋梁」

JR只見線が走るアーチ型の鉄橋「第一只見川橋梁」は、奥会津を代表する絶景スポットです。紅葉の美しい鉄道路線で全国第1位、雪景色のきれいなローカル線で第3位に選ばれたこともあり、日本国内だけでなく海外からも注目されています。

「道の駅尾瀬街道みしま宿」の近くにある展望台からは、季節や時間帯によって表情を変える奥会津の景色を一望できます。車で10分ほど移動すれば第二只見川橋梁が、さらに10分先には第三只見川橋梁が見られるビューポイントもあります。混雑する時間帯を避けて訪れれば、ゆったりと景色を楽しめるでしょう。
歴史ある「会津地鶏」を味わう
三島町で味わえる会津地鶏は、平家の落人がペットとして会津に連れてきたものが始まりといわれています。のびのびとした環境で育てられた地鶏は、程よい食感と深い旨味が特徴です。
令和5年には町内に新しい処理施設ができ、より高品質な会津地鶏が提供できるようになりました。ふるさと納税の返礼品では、福島県を代表する3つのブランド鶏(会津地鶏、川俣シャモ、伊達鶏)を食べ比べできるセットも用意されています。
体を癒す2つの温泉
町内には「宮下温泉」と「早戸温泉」があり、只見川の両岸に合わせて5つの温泉施設があります。
宮下温泉は2つの源泉を持ち、55度とやや熱めのお湯が特徴です。神経痛や疲労回復に効果があり、客室や浴場からは只見川の流れを眺められます。

一方の早戸温泉は、約1200年前に傷を負った鶴が湯に浸かっているのを見つけたという言い伝えがある古い温泉です。黄土色をした塩化物温泉で、飲むこともできます。神経痛やリウマチ、打撲、骨折、婦人病などに良いとされています。
アジアの歌姫が愛したまち

1977年、歌手のテレサ・テンが「ふるさとはどこですか」という曲のキャンペーンで三島町を訪れました。温かく迎えてくれた町の人々と美しい自然に心を動かされ、三島町の「特別町民」になりました。
その縁を記念して、2024年11月にはJR只見線会津宮下駅前に歌碑が建てられました。
守り継がれる「三島のサイノカミ」

豊作と健康、村の安全を願う「三島のサイノカミ」は、国の重要無形民俗文化財に指定されている伝統行事です。まちの人々が大切に受け継いできたこの行事は、「日本で最も美しい村」連合の登録資源にもなっています。
良質な「会津桐」が育つ土地

三島町は江戸時代から桐の産地として知られ、「会津桐発祥の地のひとつ」といわれています。一日の気温差が大きく、栄養豊かな土壌と霧が多い気候が、しっかりとした木質の桐を育てます。
会津桐は軽くて丈夫、湿気にも強いため、桐箪笥や桐下駄、桐箱などに使われます。春になるとまちのあちこちで薄紫色の桐の花が一斉に咲き、美しい景色を作り出します。
雄大な自然に囲まれた「美坂高原」

標高約600メートルの広大な高原地帯であり、手が届きそうな青空が広がる夏、紅葉に染まる山々に囲まれる秋と、四季折々の自然の大パノラマを楽しむことができます。
都市部から離れた「光害(ひかりがい)」の少ないエリアとしても知られ、満天の星空を観望できる絶好のスポットです。
まち基本情報
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| 市区町村名 | 福島県三島町 (ふくしまけんみしままち) |
| 電話番号 | 0241-48-5533 |
| アクセス | 磐越自動車道 会津坂下ICより車で約20分 JA只見線会津宮下駅より徒歩5分 |
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