三条市の空高々に大凧が舞い上がる
江戸時代から続く“イカ”揚げ合戦
新潟県三条市で、2024年6月1日(土)と2日(日)の2日間、「三条凧合戦」が開催されます。
会場は、新潟県から長野県までを流れる一級河川・信濃川の河川敷にある「三条防災ステーション(三条競馬場跡地)」です。
2024年の「三条凧合戦」の開催情報や見どころをはじめ、凧を「イカ」と呼ぶ理由や歴史などもご紹介します。
※内容は一部変更または中止になる可能性があります。最新情報および詳細は、公式サイトをご確認ください
江戸時代から伝わる凧揚げ祭り「三条凧合戦」
例年6月第1週の土・日曜に行われる「三条凧合戦」。少ない風でも凧を揚げることができる、六角形の形状をした大きな凧「六角巻凧」(ろっかくまきいか)を使用した凧揚げ祭りです。
三条凧合戦のルールはいたってシンプル。各組が紅組と白組に分かれて凧を揚げ、相手の凧糸を切ったり、落としたりすると点数が加算されていくというもの。
最初は、ふわふわと風雅に空に浮かぶ凧ですが、凧糸が絡み合えば、戦いがスタート! 空を見上げながら、「(糸を)締(し)めろ」なんて声も響き渡り、激しい空中戦が繰り広げられます。
どうして“イカ”って呼ばれているの?
「三条凧合戦」の主役である凧。三条ではタコではなく、“イカ”と呼ばれています。
そもそも凧は江戸時代初期までは“イカ”とよばれており、“イカのぼり”として全国で流行った遊びでした。
しかし、あまりにも流行りすぎてしまい1655年(明暦元年)に江戸幕府から「イカのぼり禁止令」が出てしまったため、「タコ」と呼び名をかえて人々に親しまれてきました。
禁止令が出たあとも、三条では古い呼び名が残り、“イカ”合戦として受け継がれてきました。
「三条凧合戦」の始まりを知ろう
「三条凧合戦」の起こりは、江戸時代前期の1649年(慶安2年)、三条には村上藩の武士が住む陣屋(じんや)が設置されました。陣屋の設置を記念して、一年に一度、まちをあげた凧揚げ祭りが開催されるようになりました。
ある日、日頃から武士にうっぷんを持っていた鍛冶屋 (※)の子供たちが、凧揚げで遊んでいる陣屋の子供たちを見て、「いたずらをしてやろう!」と凧を絡ませ凧糸を切ったり、遠くへ飛ばしたりしてしまいました。
この出来事によって、年に一度の凧揚げ祭りが町民と武士との凧合戦に発展。 その後、凧合戦は町内同士の対抗戦という形をとりながらさらに発展を続け、現在にいたっています。
※鍛冶屋(かじや):刃物や工具などの鉄製品を製造・販売・修理を行う職人のこと
2024年の開催情報
2024年は、6月1日(土)と2日(日)の2日間にわたって開催されます。
合戦のほかにも、両日10時〜16時には凧グッズや物産品の販売が行われ、飲食コーナーも並びます。また、誰でも自由に凧揚げが楽しめる広場もあるので、周りを気にせずお気に入りの凧を空高く飛ばしてみましょう。
色とりどりの凧が高々に揚がる光景は見ごたえ満点です。激しい戦いが繰り広げられる「三条凧合戦」で一緒に熱くなってみませんか。
とりっぷノート♪六角巻凧ってどんな凧?
合戦で使われる「六角巻凧」は、くるくると巻いて小さくできるのが特徴です。海外にも「SANJO ROKKAKU」の名で知られ、三条市は世界の六角凧の発祥の地として紹介されています。(いこーよとりっぷライター・飯田佐智)
記事を書いた人
飯田佐智(Clay)
小学生の娘と金魚2匹と暮らすママライター。旅行、おでかけ、グルメを中心に執筆。趣味はインスタで美味しそうなレシピ(おつまみ♪)を見つけて作ること。海外ドラマが大好きで今まで観た作品は数知れず。
イベント基本情報
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イベント名 | 三条凧合戦(2024年) |
ふりがな | さんじょういかがっせん |
主催者名 | 三条凧協会 |
開催期間 | 2024年6月1日 〜 2024年6月2日 |
開催時間 | 両日9:00〜16:00 |
開催スポット | 三条防災ステーション(三条競馬場跡地) |
住所 | 新潟県三条市上須頃167-1 |
電話番号 | 0256-33-0616 ※電話窓口は「三条凧協会」です |
料金 | 観覧無料 |
アクセス | 【車】北陸自動車道・三条燕ICから約7分 【電車】JR上越新幹線「燕三条駅」から徒歩で約25分/JR弥彦線「北三条駅」から徒歩で20分 |
駐車場 | 駐車場あり |
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