300年前から受け継がれる伝統
郡上市寒水地区の大切な行事
岐阜県郡上市にある「寒水白山神社」とその周辺地域では、毎年9月の第2土曜日と日曜日に、「寒水の掛踊(かのみずのかけおどり)」が行われます。2024年は、9月7(土)と8日(日)に開催される予定です。
2022年11月に、ユネスコ無形文化遺産にも登録された伝統行事「寒水の掛踊」をご紹介します。
寒水の掛踊が伝わる郡上市ってどんなまち?
「寒水の掛踊」が伝わる岐阜県郡上市は、岐阜県のなかの真ん中あたりにあるまち。別名「奥美濃」とも呼ばれ、長良川をはじめとする一級河川が24本も流れています。
郡上市内は、「奥美濃の小京都」と呼ばれる郡上八幡をはじめ、地形や文化が異なる7つのエリアがあります。
「寒水の掛踊」が伝わる明宝エリアは、郡上八幡の北側にある里山の風景が美しい地域に位置しています。
寒水の掛踊とはどんな行事?
「寒水の掛踊」は、約300年前から郡上市明宝エリア内にある「寒水白山神社」の例祭で奉納される太鼓踊りです。
明治中頃までは、旧暦の8月1日に奉納されていましたが、現在では、毎年9月の第2日曜日とその前日に行われています。この例祭は、「世の中の平安」や「豊年万作」を願い、行われます。
地域の人々によって受け継がれる伝統の行事
毎年8月のお盆が過ぎると、地域の保存会が中心となって役者の割り振りが行われます。役者は地元の人々が総出で担い、約100人による伝統の踊りが披露されます。
例祭当日には、「シナイ」と呼ばれる長さ約3.6mもの竹製の花飾りを背負う「拍子打ち」と呼ばれる役をはじめ、悪魔払いや花笠などに扮した役者が列をつくり、「寒水白山神社」まで練り歩きます。
神社に到着すると、拝殿の前で「拍子打ち」が太鼓や鉦(かね)を打ち鳴らしながら、背負った「シナイ」で地面を払うような豪快な舞いが披露されます。
舞いによって振り落とされた「シナイ」につけられていた花は、参拝者がお守りとして持ち帰り、それぞれの家に飾られます。
未来へ受け継ぎたい伝統行事、寒水の掛踊
「寒水の掛踊」は、2021年に国の重要無形民俗文化財に指定され、翌年2022年11月には、ユネスコ無形文化遺産にも登録されました。
地域の人たちが毎年大切に守ってきた「寒水の掛踊」を、この先も未来へ受け継いでいきたいですね。
記事を書いた人
大縄典子
いこーよとりっぷ編集部/転勤族の夫を持ち様々な土地に縁がある、大学生の息子、高校生の娘がいるママ。結婚後、子育てに専念するため10年以上の専業主婦経験を経て、ひょんなことから社会復帰を果たす。今は様々な自治体とのやり取りをしながら、まちの魅力を伝える仕事に情熱を燃やしています。人と話すことが好き。
イベント基本情報
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イベント名 | 寒水の掛踊(2024年) |
ふりがな | かのみずのかけおどり |
開催期間 | 2024年9月7日 〜 2024年9月8日 |
開催時間 | 12:00~16:00 |
開催スポット | 寒水白山神社 |
住所 | 岐阜県郡上市明宝寒水1203-1 |
アクセス | 東海北陸自動車道郡上八幡ICより車で約30分 |
公式URL | 公式URLはこちら |