手作り体験＆歴史探訪＆グルメも
伝統ある酒蔵が観光施設に再生

「観光交流センター秀緑（しゅうろく）」は、江戸時代末期にルーツをもち、2011年まで続いた「大塚酒造」の跡地を再生した「リノベーション複合施設」。手作り体験工房やイベントスペース、観光案内所などが集まります。

施設名の「秀緑」は「大塚酒造」が製造していた日本酒の銘柄の名前。全国新品種品評会での5年連続金賞をはじめ、数多くの賞を受賞した銘柄で、いったんは製造を終了しましたが、現在復刻版が市内の酒屋で販売されています。

3つの工房で、世界で一つだけの作品作りを

施設内には、手作り体験ができる木工・陶芸・ガラス工房があります。体験は主に土日祝日に行っており、予約制です。

木工工房では、キーホルダーなどの手作り体験ができます。なかでも人気なのがボールペン制作体験。素材は、クルミやカエデのほか、普段あまり見ることのない黒柿、色素を真空注入してグラデーション模様が楽しめる白木から選べます。素材によってさわり心地や木目の風合いが異なり、誰でも味わい深い作品に仕上がりますよ。

ご予約はこちら（080-2046-2792　0297-35-8237）

陶芸工房では、電動ろくろ体験、てびねり体験、絵付け体験ができます。できあがっている陶器に自由に絵を描く絵付け体験なら、小さな子供でも気軽に体験できますよ。

ご予約はこちら（080-5039-6390）

ガラス工房では、吹きガラス体験が小学生以上から体験できます。ドロドロのガラスが実際に形作られていくまでの工程を体験できるのは貴重です。ちょっと形が不格好でもそれがまた味わいになりますね。

旅先での手作り体験は、思い出が形となって残るのも魅力。いずれの工房も、材料や道具はすべて用意されているので、親子で気軽にチャレンジできますよ。

ご予約はこちら（sazanami.glass@icloud.com）

歴史ある建物を見学しよう！

かつて本蔵や主屋だった建物は文化庁の登録有形文化財にも指定されていて、内部を見学可能。敷地内の案内所になっている主屋は明治30年以前に建てられたもの。当時は店舗兼居宅として使われていました。

応接間

建物の１階部分には土間、応接間、和室台所などがあり、階段箪笥を上るとさらに和室が2間。3mもある天井高は開放感たっぷりです。欄間の透かし彫りなど細かい部分にも注目してみると、当時の技術の高さに驚かされるはず。

秀緑のシンボルにもなっているのが、赤いレンガ造りの煙突。この煙突は1923年（大正12年）に作られたもので、関東大震災が発生したのと同じ年というから驚き。この煙突に使われているレンガは栃木県の旧下野（しもつけ）煉化製造会社で作られたもので、イギリス積みという組み方になっています。

煉瓦煙突はもう1つあり、さきほどの大きな煙突よりも古いもの。使われているレンガは、1872年（明治5年）の「銀座の大火」のあと、耐火建材として銀座の街並みを彩ったレンガと同じ「小菅の集治監」で製造されたものです。この小菅の集治監は関東大震災で大打撃を受け、レンガの製造が停止されました。

関東大震災の際、レンガを使った建築物は大きな被害を出し、それ以降はコンクリートに変わっていきました。そんな歴史の流れを思い浮かべながら、ゆっくりと見学してみてくださいね。

体験と学びのあとにはグルメで一息

敷地内の「屋台棟」には複数のショップとレストランが軒を連ねます。

日替わりランチ（サラダ付き）650円、コーヒーor紅茶付き 800円

食べざかりの子供がいるファミリーにおすすめなのが、季節に合わせたパスタやオムライスなどの日替わりランチを提供する「喫茶一番館 秀緑店」。ボリュームたっぷりの日替わりランチはサラダ付きで、ドリンクもプラス100円で追加できます。

フレンチトーストのミニパフェ　300円

北海道産の小麦粉にこだわって手作りしているパン屋「手作りパン白うさぎ」では、焼きたてのパンはもちろん、土曜限定でフレンチトーストのミニパフェも提供中。ふわふわのフレンチトーストにブルーベリージャムと生クリームのトッピングが相性抜群です！

メロンアイス　500円

季節のフルーツメニューや軽食が食べられる「仙田屋秀緑店」は、茨城県特産のメロンにアイスクリームが贅沢に乗ったメロンアイスは絶品！　また、数種類の果物が入ったトロピカルジュースもおすすめです。