江戸時代から続く桜の名スポット<br/>3つの博物館&あじさいの穴場も!

江戸時代から続く桜の名スポット
3つの博物館&あじさいの穴場も!

飛鳥山公園
あすかやまこうえん
体験する
学びにつながる
東京都北区

東京都北区王子にある「飛鳥山公園」は、江戸庶民にも愛された桜の名所として知られ、あじさいの穴場でもあります。

園内には、3つの博物館があるほか、個性的な遊具が集まる児童エリアや小さなモノレール「アスカルゴ」など、子供の好奇心をくすぐるスポットがいっぱい!

王子&飛鳥山の歴史や文化に触れながら、家族で思いっきり遊んでみませんか?

※内容は一部変更または中止になる可能性があります。最新情報および詳細は、公式サイトをご確認ください

王子&飛鳥山のお散歩記事はこちら!

日本最初の都市公園「東京五公園」のひとつ!歴史の長い飛鳥山

江戸名所発句合之内 飛鳥山(出典:国立国会図書館「錦絵でたのしむ江戸の名所」)
江戸名所発句合之内 飛鳥山(出典:国立国会図書館「錦絵でたのしむ江戸の名所」)

飛鳥山公園は、1720年(享保5年)に、8代将軍・徳川吉宗が享保の改革の一環として飛鳥山に桜を植栽したことをきっかけに、お花見の名所として江戸の庶民に親しまれるようになり、現代まで受け継がれています。

1873年(明治6年)には、「上野公園」(現・上野恩賜公園)、「芝公園」、「浅草公園」、「深川公園」とともに日本最初の公園に指定されました。

実業家・渋沢栄一ゆかりのスポット

渋沢栄一の喜寿を祝って建てられた洋風茶室「晩香廬」(ばんこうろ)
渋沢栄一の喜寿を祝って建てられた洋風茶室「晩香廬」(ばんこうろ)

また、飛鳥山公園は、2024年に新10,000円札の顔となる渋沢栄一ゆかりの地でもあります。

1973年(明治6年)に日本の近代製紙業の原点となる「抄紙会社(しょうしがいしゃ)」を王子に創立した渋沢栄一は、飛鳥山をこよなく愛していたそう。

公園の一画には、渋沢栄一の邸宅跡地「旧渋沢庭園」があり、大正期の建物、「晩香廬(ばんこうろ)」と「青淵文庫(せいえんぶんこ)」が、当時の姿のまま残っています。

「アスカルゴ」に乗って公園へGO!

カタツムリのような愛らしい見た目から「アスカルゴ」と名付けられた
カタツムリのような愛らしい見た目から「アスカルゴ」と名付けられた

JR京浜東北線「王子駅」の中央改札を出て左に曲がるとすぐに目に飛び込んでくるのが、飛鳥山公園の入り口まで連れて行ってくれる小さな自走式モノレール「アスカルゴ」。山頂までの高低差約18mを2分で上っていきます。

ベビーカーのまま乗車OK♪

小高い丘の上にある公園を誰でも利用しやすくなるようにと、2009年に設置されました。ベビーカーや車イスでも乗車でき、無料で利用できるのもうれしいですね。

タイミングがあえば、車内から都電や新幹線が走っている様子も見えますよ!

アスカルゴの運行時間は、点検日を除き毎日10時~16時です。(桜の花見シーズン中の週末は20時まで延長運行予定)

桜&あじさいの時期は花見客で大にぎわい

ソメイヨシノやシダレザクラが満開に!
ソメイヨシノやシダレザクラが満開に!

徳川吉宗が庶民のために作ったお花見スポットである飛鳥山公園。園内には約600本の桜があり、例年3月下旬から4月中旬には大勢の花見客が訪れます。

シーズン中は21時までボンボリが点灯しているので、幻想的な夜桜も楽しめますよ。江戸時代に生きた人々も同じ桜を見ていたのかな、と飛鳥山の歴史に思いを馳せるひとときです。

「飛鳥の小径(こみち)」に咲くあじさい
「飛鳥の小径(こみち)」に咲くあじさい

じつは桜だけでなく、あじさいの隠れた名所でもあるんです。

例年5月下旬から6月下旬頃、JR京浜東北線の「王子駅」と「上中里駅」を結ぶ線路際の道「飛鳥の小径」に、約350mに渡って色とりどりのあじさいが鮮やかに咲き乱れます。

その数、約1,300株以上。飛鳥の小径からは電車が走っている様子も間近に見えて、あじさいと電車のコラボに子供も大喜び!

飛鳥山公園にある3つの博物館

公園内にある3つの博物館、「紙の博物館」、「北区飛鳥山博物館」、「渋沢史料館」をご紹介します。

3館すべて入場できるお得な共通券も発売(大人:800円、/小・中・高校生:320円)されているので、子供と一緒に博物館巡りを楽しんでみてはいかがでしょうか。

世界でも珍しい「紙の博物館」

1950年に洋紙発祥の地である王子に開設され、1998年に飛鳥山公園内へ移転しました
1950年に洋紙発祥の地である王子に開設され、1998年に飛鳥山公園内へ移転しました

紙に関する資料を展示する紙専門の博物館です。ここでは紙の歴史や製造工程を詳しく知ることができます。牛乳パックの再生原料から手すきのハガキを作る「紙すき教室」が毎週土・日曜に開催されていて、子供に人気のイベントとなっています。

■紙の博物館
開館時間:10:00~17:00(最終入館16:30)
休館日:月曜(祝日の場合は開館)、祝日直後の平日、年末年始、臨時休館日
料金:大人400円、小・中・高校生200円
<紙すき教室>
開催日:毎週土・日曜 ※祝日は開催なし
開催時間:13:00~、13:45~
※各回15人まで。当日10:00から整理券を配布。整理券がなくなり次第受付終了
料金:無料(別途、入館料が必要です)

北区の歴史がよくわかる「北区飛鳥山博物館」

3階には北区収蔵の美術品を鑑賞できるアートギャラリーも
3階には北区収蔵の美術品を鑑賞できるアートギャラリーも

北区の自然・歴史・文化などを紹介する博物館です。江戸時代の花見の様子をからくり人形で再現した「 飛鳥山劇場」や、荒川河川敷のジオラマなど、工夫を凝らした展示で楽しく学べます。

■北区飛鳥山博物館
開館時間:10:00~17:00(最終入館16:30)
休館日:月曜(祝日の場合は開館)、祝日直後の平日、年末年始、臨時休館日
料金:65歳以下の大人300円、小・中・高校生100円

渋沢栄一の生涯と業績を知る「渋沢史料館」

2024年に新10,000円札の顔となる渋沢栄一について今こそ詳しく学んでおきたい!
2024年に新10,000円札の顔となる渋沢栄一について今こそ詳しく学んでおきたい!

近代日本経済の基礎を築いた渋沢栄一に関する数多くの資料を展示する博物館。渋沢栄一がかつて住んでいた旧渋沢邸跡地にあります。

旧渋沢庭園には国の重要文化財に指定されている2棟の建築「晩香廬(ばんこうろ)」と「青淵文庫(せいえんぶんこ)」があり、内部公開も行っています。

■渋沢史料館
開館時間:10:00~16:00(最終入館15:30)
休館日:月曜(祝日の場合は開館)、祝日直後の平日、年末年始、臨時休館日
料金:大人300円、小・中・高校生100円

子供が喜ぶ個性的な遊具にも注目!

蒸気機関車D51や都電荒川線の車両の展示も!
蒸気機関車D51や都電荒川線の車両の展示も!

遊具が集まる児童エリアも充実しています。童話に出てくるお城のような複合遊具や、リアルな象の滑り台など、子供の好奇心をくすぐる個性的な遊具がたくさん!

ほかにも、芝生広場でのんびり過ごしたり、夏場はじゃぶじゃぶ池で水遊びができたりと、飽きることなく遊び尽くせます。

 新幹線と電車が同時に見られる!
新幹線と電車が同時に見られる!

東北・上越新幹線と電車が走っている姿がよく見える展望デッキもあり、乗り物好きな子供にとって夢のような場所ですね!

2023年3月25日(土)と26日(日)には、「北区さくら SA*KASO まつり」が開催されます。飲食品や物品販売など40店以上の出店が予定されているので、ぜひこの機会に遊びに行ってみてくださいね。

とりっぷノート★注目の新スポットも!

2023年3月21日(火・祝)にはカフェレストランや展望ひろばがオープンします。新しく生まれ変わる飛鳥山公園に遊びに行ってみてくださいね!(いこーよとりっぷライター・宇都宮薫)

記事を書いた人

宇都宮薫

多摩美術大学卒業。編プロ勤務を経て、フリーランスの編集者・ライターとして活動。雑誌・ウェブメディアなどへの執筆のほか、書籍(ビジネス書・実用書・コミックエッセイ等)の編集・構成を手掛ける。得意ジャンルは生活情報全般、出産育児、健康、おでかけ、グルメなど。趣味は地図を見ること、まち歩き、絵を描くこと♪

スポット基本情報

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スポット名飛鳥山公園
ふりがなあすかやまこうえん
住所東京都北区王子1-1-3
電話番号03-5980-9210
営業時間終日開放(一部閉鎖区域あり)
料金入園無料 ※一部、有料施設あり
アクセス【電車】JR京浜東北線「王子駅」中央口または南口から徒歩すぐ/東京さくらトラム(都電荒川線)「飛鳥山駅」「王子駅前駅」から徒歩すぐ/東京メトロ南北線「王子駅」一番出口から徒歩で約3分
【車】首都高速・王子北出入口、または王子南出入口より約5分
駐車場駐車場あり
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公開日2023年03月22日/更新日2023年04月21日