【前編】福島県川俣町の里山で開催!<br/>夏休み宿泊体験学習ツアーレポ
更新日2024年09月04日/公開日2024年09月04日

【前編】福島県川俣町の里山で開催!
夏休み宿泊体験学習ツアーレポ

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福島県伊達郡川俣町

緑豊かな里山が広がる福島県川俣町(かわまたまち)で、2024年7月22日(月)~26日(金)に、4泊5日の宿泊体験学習ツアーが開催されました。

ツアーでは、里山の自然・文化、近隣住民との交流などを体験! 農業体験や自然観察など、学習プログラム盛りだくさんの5日間の様子を、前編と後編にわけてレポートします。

【撮影】能勢太郎

【後編】3日目以降の様子はこちら

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川俣町の里山を舞台に子供だけの夏合宿を開催!

今回は、首都圏に住む子供たち10人が参加しました!
今回は、首都圏に住む子供たち10人が参加しました!

川俣町は、福島県の北部に位置する自然豊かなまち。東京駅から福島駅まで新幹線で約1時間30分、さらに福島駅から車で約30分と週末のプチ旅行にもぴったりです。

今回は、廃校になったまちの小学校を利活用した「おじまふるさと交流館」を拠点に、子供だけの夏合宿を開催!

参加者は、首都圏に住む小学5・6年生たち。川俣町出身の学習プログラムコーディネーター・高橋美沙(たかはしみさ)さんが同行し、里山活動や農業体験、まちの産業などをテーマに楽しく学びました。

「おじまふるさと交流館」を詳しく見る

今回の4泊5日宿泊体験学習ツアーのテーマはこちら!

農業体験の様子。大きな作物をたくさん収穫しました!
農業体験の様子。大きな作物をたくさん収穫しました!

4泊5日の宿泊体験学習ツアーでは、毎日異なるテーマでまちのことを学んでいきます。

  • 【1日目】里山活動:自然観察をしながら登山体験/竹林保全活動などで伐採した竹で箸(はし)や器を制作
  • 【2日目】里山の農業:震災復興について学ぶ/農園で野菜収穫体験/農園の野菜でピザ作り
  • 【3日目】里山保全活動:長滝川渓谷で自然観察と里山保全活動
  • 【4日目】川俣町の産業:絹の歴史や製品について学ぶ/「川俣シルク」の工場見学/「川俣シルク」の藍染体験
  • 【5日目】まとめ:里山の木々を使った木工クラフト体験/5日間をふり返り

今回は、1日目と2日目の様子をお届けします。

【後編】3日目以降の様子はこちら

【1日目】里山での活動を楽しもう

1日目のテーマは「里山活動」。森林保全活動で伐採した竹を使って箸や器を作成したり、長寿山(ちょうじゅやま)で自然観察と軽登山をしたりと、里山での活動を楽しみました。

長寿山で自然観察と登山にチャレンジ!

網と虫カゴを持っていざ出発!
網と虫カゴを持っていざ出発!

川俣町は、長寿山や女神山(めがみやま)、花塚山(はなづかやま)など標高500~800mほどの山々に囲まれています。体験学習のツアーでは、標高565.8mの長寿山で軽登山に挑戦! 

約20分で頂上まで登ることができる長寿山は、子供でも安心して登れる山です。

ただ頂上を目指すだけではなく、途中で立ち止まって各植物の特徴を教えてくれます
ただ頂上を目指すだけではなく、途中で立ち止まって各植物の特徴を教えてくれます

山登りのガイドをしてくれたのは、「福島県もりの案内人」のみなさん。里山の自然について教えてもらいながら自然観察も体験しました。

子供たちは、山に自生している山椒(さんしょう)やセンブリを手に取り、「ピリピリする!」「苦い!」と言いながら味見をしたり、トンボを捕まえたりと都会では体験できないことを楽しんでいました。

とびきりの笑顔でハイチーズ!
とびきりの笑顔でハイチーズ!

頂上には、大きな鐘が! ゴールした記念にみんなで鐘を鳴らしました。

頂上からは川俣のまちが一望でき、見晴らし抜群。条件が良ければ、朝方には雲海が見えるそうです。

伐採した竹を使って箸や器などを製作!

ノコギリの使い方をレクチャーしてもらう子供たち。初めて使う子供も、上手に竹を切ることができました
ノコギリの使い方をレクチャーしてもらう子供たち。初めて使う子供も、上手に竹を切ることができました

軽登山のあとは、「おじまふるさと交流館」で、森林保全活動のため伐採した竹を使ったクラフト体験です。

引き続き、「福島県もりの案内人」のみなさんによる指導のもと、水鉄砲をはじめ、箸や器といった竹クラフトに挑戦しました。

(上段)真剣な表情で竹クラフトに取り組む子供たち/(左下)水鉄砲から勢いよく水を発射!製作体験は大成功/(右下)自分で作った世界にひとつだけの箸と器に大満足の様子!
(上段)真剣な表情で竹クラフトに取り組む子供たち/(左下)水鉄砲から勢いよく水を発射!製作体験は大成功/(右下)自分で作った世界にひとつだけの箸と器に大満足の様子!

水鉄砲作りでは、なかなか勢いよく水が出ず、悪戦苦闘していましたが、子供同士が教え合いながらなんとか完成させる場面も!

さらに、箸や器は、使いやすいようにヤスリで磨き上げて、みんなで協力しながら10セット以上を製作しました。

流れるそうめんを必死で追いかける子供たち
流れるそうめんを必死で追いかける子供たち

クラフト体験が無事に終わったら、竹を使った流しそうめんで夕食タイム! 

全員で、素早く流れるそうめんと格闘しながら夢中で楽しみました。そうめんのほか、流れてくるトマトやキュウリも口いっぱい頬張っていましたよ♪

おいしく食べたあとはみんなで片付け。協力して竹や食器を運んだり、テーブルをきれいに掃除したりと、少しずつ子供同士が連携をとれるようになっていました。

【2日目】里山の農業を学ぼう

2日目のテーマは「里山の農業」。農業体験施設「かわまた体験農園」で震災復興のお話を聞いたあと、野菜の収穫体験やピザ作りを満喫! 夕方には、テント設営にも挑戦しました。

農園でワクワク収穫体験!

(上段)震災復興の話をメモを取りながら聞いている子供も。震災からの復興を象徴する、川俣町の新たな特産品として注目を集めている観葉植物「かわまたアンスリウム」についても学びました/(下段)「かわまたアンスリウム」を育てているビニールハウスを実際に見学し、さらに理解を深めました
(上段)震災復興の話をメモを取りながら聞いている子供も。震災からの復興を象徴する、川俣町の新たな特産品として注目を集めている観葉植物「かわまたアンスリウム」についても学びました/(下段)「かわまたアンスリウム」を育てているビニールハウスを実際に見学し、さらに理解を深めました

2日目は、まちにある「かわまた体験農園」での農業体験からスタート。

農園の運営を受託している「SmileFarm」(スマイルファーム)の谷口さんから、福島県の震災復興のお話と、園内で栽培している復興の花「かわまたアンスリウム」について教えてもらいました。

「かわまたアンスリウム」を育てているビニールハウスを見学後、実際に出荷している様子も見ることができました。

(上段)ジャガイモは、1株あたり平均5~10個ほど実るそうです。とても大きいジャガイモも取れました!/(左下)掘り終わった畑は機械で整備します/(右下)新鮮な夏野菜を選んで収穫!
(上段)ジャガイモは、1株あたり平均5~10個ほど実るそうです。とても大きいジャガイモも取れました!/(左下)掘り終わった畑は機械で整備します/(右下)新鮮な夏野菜を選んで収穫!

次は、農園に移動して野菜の収穫を体験! 

まずは、土に埋まったジャガイモを、次々と掘り出していきます。ジャガイモ本体を傷つけてしまわないよう、シャベルで土を取り除いたあと、手でやさしく掘っていきます。

大きいサイズから小さいサイズまで、かごいっぱいにたくさんのジャガイモを収穫! さらに、キュウリやナスなど夏野菜も収穫させてもらいました。

スーパーに並ぶ野菜しか見たことのない子供にとって、収穫体験はとても貴重な経験になったようです。

きれいな水と空気で育った野菜や果物は、味も栄養も最高級!
きれいな水と空気で育った野菜や果物は、味も栄養も最高級!

収穫体験のあとは、出荷体験にも挑戦。収穫した野菜を段ボールに詰めて自宅に送ります。

ジャガイモやニンニク、万願寺とうがらしなど、好きな野菜をどんどん詰めていきます。

(上段)2人1組でピザ作りに挑戦/(下段)手作りの窯で美味しく焼き上がりました! パリパリの生地とトロトロチーズがベストマッチ
(上段)2人1組でピザ作りに挑戦/(下段)手作りの窯で美味しく焼き上がりました! パリパリの生地とトロトロチーズがベストマッチ

昼食は、農園で採れた野菜を使ったピザ作り! トマトや玉ねぎを思い思いにトッピングし、チーズなしのピザや具がてんこ盛りのピザなど、個性豊かなピザが焼き上がりました。

熱々のピザを自分でカットしてパクリ!

「美味しい〜!」と大満足の笑顔を見せてくれました。

「かわまた体験農園」を詳しく見る

みんなで力を合わせてテント設営&カレー作りに挑戦

(上段)仲間と一緒に設営方法を考えてテントをたてました/(左下)テントの中にマットを敷いて完成!/(右下)テントの前で記念撮影
(上段)仲間と一緒に設営方法を考えてテントをたてました/(左下)テントの中にマットを敷いて完成!/(右下)テントの前で記念撮影

「おじまふるさと交流館」に戻り、初めてのテント設営に挑戦。みんなで協力し、あっという間に完成しました。

一緒に作業していると、「ここ持ってくれる?」「テント立ち上げるよ!」など、自然に会話と連帯感が生まれていきます。

(上段)かまどの火を起こしに挑戦!/(左下)施設の人たちに包丁の使い方も教えてもらいました/(右下)みんなで作ったカレーは格別♪ とっても美味しかったです
(上段)かまどの火を起こしに挑戦!/(左下)施設の人たちに包丁の使い方も教えてもらいました/(右下)みんなで作ったカレーは格別♪ とっても美味しかったです

テント設営後は、みんなでカレー作り! 野菜の皮むきをしたり、食材を切ったりとみんなで作業を分担して取り掛かり、おいしく仕上げることができました。

初日の里山活動、2日目の収穫体験を通じて、川俣町のことが少しずつわかってきた子供たち。3日目以降も、里山の保全活動見学や自然観察、まちの伝統産業体験など、楽しみながら学べるプログラムが目白押しです。

【後編】3日目以降の様子はこちら

記事を書いた人

飯田佐智(Clay)

小学生の娘と金魚2匹と暮らすママライター。旅行、おでかけ、グルメを中心に執筆。趣味はインスタで美味しそうなレシピ(おつまみ♪)を見つけて作ること。海外ドラマが大好きで今まで観た作品は数知れず。

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