
風鈴の涼やかな音色で暑気払い
袋井市の「遠州三山風鈴まつり」
静岡県西部に位置する袋井(ふくろい)市は、江戸時代に東海道のほぼ中央に位置する宿場町として、多くの人々が行き交い、賑わいを見せた歴史あるまちです。
そんな袋井市では、2025年5月24日(土)~8月31日(日)の期間、「遠州三山(えんしゅうさんざん)」と呼ばれる3つの歴史ある寺院を舞台に、「遠州三山 風鈴まつり」が開催されます。
まちを巡りながら、涼やかな風鈴の音色に癒され、夏季限定のスイーツも楽しめるので、親子での夏休みのおでかけにもおすすめです。
※内容は変更・中止になる可能性があります。最新情報は袋井市観光協会公式サイトなどでご確認ください。
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遠州三山とは?歴史ある3つの名刹をめぐろう
袋井市内には、古くから人々の信仰を集めてきた「遠州三山」と呼ばれる3つの寺院があります。それぞれ1,000年以上の歴史を誇り、季節ごとにさまざまな表情を見せてくれます。
法多山 尊永寺(はったさん そんえいじ)

「はったさん」の愛称で親しまれ、厄除けで有名な「法多山 尊永寺」。
秋葉総本殿 可睡齋(あきはそうほんでん かすいさい)

「おかすい」の愛称で親しまれる「秋葉総本殿 可睡齋」は、春には約150種・2,000株もの美しい牡丹(ぼたん)が咲くことでも知られています。
医王山 油山寺(いおうざん ゆさんじ)

「油山寺(あぶらやま)」は、眼病治癒にご利益があるといわれ、多くの参拝者が訪れる霊験あらたかな寺院です。
「遠州三山 風鈴まつり」のほか、遠州三山の紅葉をめぐる観光プランも人気があり、例年11月下旬から12月上旬にかけて、多くの観光客が訪れます。
子供に伝えたい風鈴豆知識!

風鈴の起源は、風鐸(ふうたく)と呼ばれる青銅でできた鐘のような飾りにあるといわれています。

寺院などでは、昔からお堂や塔などの軒の四隅(よすみ)に風鐸を吊り下げる習慣があり、風鐸の音が聞こえている範囲には災いが起こらないと考えられていました。
その後、江戸時代にガラス製の風鈴が登場。当初はとても高価なものでしたが、時代を経てガラスの値段が安価になり、庶民の間にも広がるようになったといわれています。
風鈴の心地よい音色で涼やかな気持ちになれると、夏の風物詩として定着し、自宅の軒下をはじめ、さまざまな場所で飾り付けられるようになりました。
3つの寺院の開催内容をご紹介
「遠州三山 風鈴まつり」では、それぞれの寺院の特徴を生かした風鈴の飾り付けと、オリジナルのスイーツでのおもてなしが行われます。
それぞれの寺院で行われている催しをご紹介します。
【法多山 尊永寺】約4,000個の風鈴の音色が響き渡る境内
「法多山 尊永寺」では、約4,000個もの風鈴が飾り付けられ、境内に風鈴の音色が響き渡ります。木の短冊に願い事を書いて飾り付ける「願かけ風鈴」もあります。
境内にある「だんご茶屋」では、名物の「厄除だんご」のほかに、7月~8月の期間限定で「厄除氷」も楽しめます。
【秋葉総本殿 可睡齋】約2,000個の風鈴と絵付け体験も楽しめる!

「秋葉総本殿 可睡齋」の山門から本堂までの区間に作られた「風鈴の小道」には、約2,000個の色とりどりの江戸風鈴が飾り付けられています。まるで心が洗われていくような気持ちで歩くことができますよ。
また、境内にある枯山水(かれさんすい)の大庭園には、赤い風鈴約1,000個を富士山に見立てて飾り付けた「赤富士風鈴」もお目見えします。
7月中旬から8月には「赤富士風鈴」の拝観者に、限定100食で「水無月ぜんざい」のサービスがあります。ほかにも、陶器の風鈴に絵を描く「お絵描き風鈴体験」が行われています。
【医王山 油山寺】青もみじと風鈴の音色に包まれる癒やしの時間

山全体が霊域(れいいき/神聖な場所)とされる「医王山 油山寺」では、風鈴の音色を聞きながら自然豊かな境内を散策できます。「風鈴まつり」の季節は、もみじの葉が青々としていて、すがすがしい気分になれますよ。
参拝後には、山門の横にある茶屋「一休庵」に立ち寄るのもおすすめです。「冷やし緑茶甘酒」など冷たい飲み物でホッと一息つきましょう。
風鈴の音色に包まれて、親子で非日常の癒し体験を
風鈴の音色に包まれながら、歴史ある寺院の境内を歩けば、非日常感あふれる夏のひとときに。親子で涼やかな音に癒される「遠州三山風鈴まつり」に、ぜひおでかけしてみてはいかがでしょうか。
■遠州三山風鈴まつり
開催期間:2025年5月24日(土)~8月31日(日)
開催場所:
法多山 尊永寺(静岡県袋井市豊沢2777)
秋葉総本殿 可睡齋(静岡県袋井市久能2915-1)
医王山 油山寺(静岡県袋井市村松1)
記事を書いた人

大縄典子
いこーよとりっぷ編集部/転勤族の夫を持ち様々な土地に縁がある、大学生の息子、高校生の娘がいるママ。結婚後、子育てに専念するため10年以上の専業主婦経験を経て、ひょんなことから社会復帰を果たす。今は様々な自治体とのやり取りをしながら、まちの魅力を伝える仕事に情熱を燃やしています。人と話すことが好き。
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