秋の絶景!そばの花畑が美しい<br/>関東近郊のまち&スポット7選
更新日2025年09月17日/公開日2025年09月11日

秋の絶景!そばの花畑が美しい
関東近郊のまち&スポット7選

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埼玉県秩父市、東京都町田市、ほか

日本人に古くから愛されてきた「そば」(蕎麦)。原料となるソバの実は日本中で栽培されており、主に9月中旬から10月中旬にかけて白や赤の小さな花を畑一面に咲かせます。

今回は、そんな「そばの花畑」が見られる観光地やスポットをご紹介。周辺で打ち立てのそば屋が食べられるまちや、見頃の時期にイベント(そばまつり)を開催するスポットもあり、秋のおでかけにぴったりです。

可憐な花が咲き誇る光景は見応え抜群。秋ならではの絶景を見に、親子でおでかけしてみませんか?

※内容は一部変更または中止になる可能性があります。最新情報および詳細は、公式サイトをご確認ください
※画像は過去の様子であり、現状とは異なる場合があります。また見頃や生育状況、作付面積はその年により変動しますのでご注意ください
※そばアレルギーの方は必ず主治医とご相談ください

「そばの花畑」は日本の原風景

京都府南丹市「美山かやぶきの里」のそば畑(画像提供:takapon / PIXTA)
京都府南丹市「美山かやぶきの里」のそば畑(画像提供:takapon / PIXTA)

秋の澄んだ青空の下、まるで白いじゅうたんのように広がる「そばの花畑」。その素朴で美しい風景は、どこか懐かしい日本の原風景を感じさせてくれます。

じつは、そばの花畑の多くは観賞用ではなく、おいしいおそばの原料となるソバの実を収穫するための畑です。日本各地にそばの郷土料理があり、それぞれの産地で期間限定の美しい花畑を見ることができます。

「そばの花」ってどんな花?

白い花のほか、ピンク~赤い花を咲かせる品種も(画像提供:ka-chan / PIXTA)
白い花のほか、ピンク~赤い花を咲かせる品種も(画像提供:ka-chan / PIXTA)

ソバの原産地は、中国の雲南省からヒマラヤあたりとされています。直径1cmにも満たない、小さく可憐な花がたくさん集まって咲くのが特徴です。

一般的には白い花が有名ですが、ヒマラヤ原産の品種を改良した「高嶺ルビー」という、ルビーのように鮮やかな赤い花を咲かせる品種も人気。

国内では珍しい赤いそばの花ですが、昨今では長野県箕輪町の「赤そばの里」や、埼玉県滑川町「国営武蔵丘陵森林公園」などで観賞できるようになりました。

「そばの花」を観賞する際の注意点

赤そばの花とアサギマダラ(画像提供:tenjou / PIXTA)
赤そばの花とアサギマダラ(画像提供:tenjou / PIXTA)

そばの花畑の多くは、農家さんが大切に育てている私有地です。畑の中には入らず、決められた観賞場所やあぜ道からマナーを守って楽しみましょう。

また、そばの花は昆虫にとって貴重な蜜源となるため、開花時期にはミツバチやアブなどがたくさん集まります。不用意に蜂を刺激したり刺されたりしないよう、十分注意してください。

その年により作付面積が異なる可能性があることも、ご承知おきくださいね。

「そばの花」の見頃は?

満開時のそば畑(画像提供:撮るねっと / PIXTA)
満開時のそば畑(画像提供:撮るねっと / PIXTA)

そばの花が咲く季節は主に秋。例年9月〜10月になると、全国各地の産地でそばの花が見頃になります。

また、年に2回種まきと収穫を行う産地では、花の見頃も2回訪れます。春に種をまき6月〜7月に花が咲くものを「夏そば」、夏に種をまき9月〜10月に花が咲くものを「秋そば」と呼びます。

一般的に、香り高くおいしいとされる「秋そば」のほうが栽培量は多く、大規模な花畑が見られるのも秋シーズンです。

長野県箕輪町 赤そばの里

うっとりするような景色が広がります(画像提供:箕輪町観光協会)
うっとりするような景色が広がります(画像提供:箕輪町観光協会)

ヒマラヤ原産のソバを品種改良した「高嶺ルビー」の花が咲き誇る、全国でも珍しいスポットです。東京ドームほどの広大な畑が、ピンク色のじゅうたんのように染まる光景は圧巻!

例年9月下旬から10月中旬に見頃を迎えると、絶景を目当てに多くの観光客が訪れます。

「水車家」では、名物「信州辛味おろしそば」のほか、季節限定で赤そばの実を使ったざるそばを提供(画像提供:箕輪町観光協会)
「水車家」では、名物「信州辛味おろしそば」のほか、季節限定で赤そばの実を使ったざるそばを提供(画像提供:箕輪町観光協会)

近くには、「赤そばの里」で採れたそばが数量・季節限定で味わえる「水車家」や、旬の果物がそろう直売所「ファームテラスみのわ」もあり、秋の味覚を満喫できますよ。

イベント情報:赤そばの里祭り(2025年9月20日~10月12日)

ヒマラヤの標高3,800m地点から持ち帰り改良した「高嶺ルビー」(画像提供:箕輪町観光協会)
ヒマラヤの標高3,800m地点から持ち帰り改良した「高嶺ルビー」(画像提供:箕輪町観光協会)

赤そばの花の見頃にあわせて、約3週間にわたり「赤そばの里祭り」が開催されます。 会場には、地元産赤そば粉を使った手打ちそばが味わえる「古田の里」や、特産品の屋台が出店し、多くの人でにぎわいます。

2025年は主催団体「古田の里赤そばの会」の発足20周年を記念し、特定日にはコンサートや野点(のだて)といった特別イベントも予定されていますよ。

イベント公式サイト

■スポット概要&開花情報
場所:長野県上伊那郡箕輪町中箕輪
花の見頃:例年9月下旬~10月中旬

公式サイト

栃木県八溝地域(那須烏山市、那珂川町など)

純白のそばの花(画像提供:eps / PIXTA)※イメージ画像
純白のそばの花(画像提供:eps / PIXTA)※イメージ画像

栃木県の八溝地域(那須烏山市、那珂川町、市貝町、茂木町)は、「八溝そば」の産地として有名です。例年9月中旬から10月上旬にかけて、さまざまな場所で純白のそばの花が咲き誇り、うっすらと雪が降り積もったような風景が見られます。

「八溝そば」イメージ(画像提供:トラッタ PIXTA)
「八溝そば」イメージ(画像提供:トラッタ PIXTA)

八溝地域にはおいしいそば処が点在し、「八溝そば街道」とも呼ばれています。可憐な花のじゅうたんを親子で観賞したあとは、そばの名店で香り高い打ち立てのそばを味わうのが最高のコース! のどかな風景の中で、地産地消を満喫しましょう。

■スポット概要&開花情報
場所:栃木県の八溝地域(那須烏山市、那珂川町、市貝町、茂木町)各所
花の見頃:例年9月中旬から10月上旬

「八溝そば街道」公式サイト(那須烏山市)

群馬県昭和村 長者の原そば畑

満開時のそば畑(画像提供:taka / PIXTA)※イメージ画像
満開時のそば畑(画像提供:taka / PIXTA)※イメージ画像

赤城山の麓、船ヶ鼻登山口に隣接する、約1ヘクタールの広大なそば畑。年に2回種がまかれ、夏と秋、それぞれの季節に可憐な白い花が一面に咲き誇ります。

まるで白いじゅうたんを敷き詰めたかのような美しい光景は、一見の価値あり! 赤城山麓の雄大な自然の中で、心癒やされる時間を過ごせる穴場スポットです。

景色を堪能したあとは、車で約15分の「道の駅 あぐりーむ昭和」へ。新鮮な地元野菜の買い物はもちろん、足湯や遊具広場も親子に人気です。

「道の駅 あぐりーむ昭和」をチェック!

■スポット概要&開花情報
場所:群馬県昭和村糸井5468-157
花の見頃:【夏そば】例年6月下旬~7月上旬 【秋そば】例年9月中旬~下旬

公式サイト(昭和村)

東京都町田市 七国山ファーマーズセンター周辺

2023年の様子
2023年の様子

「町田薬師池公園 四季彩の杜」の一角、七国山ファーマーズセンター周辺の畑では、例年9月中旬から下旬にかけて、そばの白い花が見頃を迎えます。

この花は、地元の農家さんたちが「農のある景観」を守るために大切に育てているもの。秋の青空の下、まるで白いじゅうたんのように咲き誇る光景は、心癒やされる美しさです。

花の時期が終わったあとのそばの実は、採取されてそば粉に生まれ変わります。例年4月頃から「ふるさと農具館」でそば粉が販売されるそうですよ。

かわいらしい花がおいしいお蕎麦になるまでの物語を、親子で想像するのも素敵な食育体験になりますね。

■スポット概要&開花情報
場所:東京都町田市野津田町3512~3515他(七国山ファーマーズセンター周辺)
花の見頃:例年9月中旬~下旬

埼玉県秩父市 そば処「ちちぶ花見の里」

のどかな時間が流れる「そば処『ちちぶ花見の里』」のそば畑(画像提供:秩父市)
のどかな時間が流れる「そば処『ちちぶ花見の里』」のそば畑(画像提供:秩父市)

埼玉県の“そばの里”として知られる秩父市荒川地区。60軒を越す生産農家がそばを栽培しており、その中心となるのが「そば処『ちちぶ花見の里』」です。

最大の魅力は、年に2度そばの花畑が楽しめること! 例年6月上旬に見頃を迎える「夏そば」と、9月下旬に見頃を迎える「秋そば」があり、季節ごとに違った趣の“白いじゅうたん”が広がります。

秩父の豊かな自然の中で、可憐なそばの花に癒やされる人気のスポットです。周辺には、地粉の手打ちそばを食べられるそば屋や、そば打ち体験施設が点在しています。

年に3回「そばまつり」を開催(例年6月上旬、9月下旬、11月上旬)

「ちちぶ荒川新そばまつり」過去開催時の様子
「ちちぶ荒川新そばまつり」過去開催時の様子

「そば処『ちちぶ花見の里』」を会場に、毎年6月上旬に「ちちぶ荒川春そばの花見まつり」、9月下旬に「ちちぶ荒川秋そばの花見まつり」、11月上旬(2025年は11月9日)に「ちちぶ荒川新そばまつり」が開かれます。

春そばの花見まつり、秋そばの花見まつりでは、そばの花を見ながら打ち立てのそばが味わえます。

新そばまつりでは、その名の通り、秩父の豊かな自然で育った香り高い「新そば」を堪能できますよ。

「ちちぶ荒川新そばまつり」の詳細はこちら

■スポット概要&開花情報
場所:埼玉県秩父市荒川上田野413-3
花の見頃:【春そば】例年6月上旬 【秋そば】例年9月下旬

公式サイト(秩父市)

埼玉県滑川町 国営武蔵丘陵森林公園

オジゲン / PIXTA)
オジゲン / PIXTA)

埼玉県滑川町「国営武蔵丘陵森林公園」は、東京ドーム約65個分という広大な国営公園。例年10月になると珍しい赤そばの花が見頃を迎えます。

気温が下がるほどにピンク色が鮮やかになるのが特徴で、秋風にそよぐ可憐な花のじゅうたんが心を和ませてくれます。

はすまん / PIXTA)
はすまん / PIXTA)

そばの花を観賞できるのは園内の「運動広場花畑」で、公園の南口または中央口から歩いて20分ほど。また、例年10月中旬までは西口広場にケイトウの花畑が出現(毎年場所が変更)し、10月下旬まで「生垣園」のダリアも見頃になるので、あわせて観賞してみては。

園内には日本最大級のエアートランポリン「ぽんぽこマウンテン」やアスレチック、サイクリングコースもあり、花を観賞したあとは思いっきり体を動かせるのも魅力です。

■スポット概要&開花情報
場所:埼玉県比企郡滑川町山田1920
花の見頃:例年10月上旬~下旬

開花状況(公式サイト)

神奈川県秦野市(震生湖・北小学校周辺、寺山・三廻部地区など)

秦野市内のそば畑(画像提供:まゆみ / PIXTA)
秦野市内のそば畑(画像提供:まゆみ / PIXTA)

かつて煙草耕作が盛んだった神奈川県秦野市では、その裏作としてソバの栽培が行われていました。火山灰を含んだ土地はソバ栽培に適しており、現在も品質の高いソバを栽培する畑が市内に点在しています。

白い可憐な花が咲き誇るシーズンは夏と秋の2回。丹沢の山並みを背景に広がる白いじゅうたんが、訪れる人の心を和ませてくれます。

花のあとに収穫される上質なソバの実と、秦野の名水でつくられた「秦野のそば」の味わいは、通にも知られるおいしさ。市内にはそば会席の名店から乾麺の直売所までそろい、多彩なそばを味わえますよ。

「秦野のそば」が味わえる店(神奈川県公式観光サイト)

「震生湖」は関東大震災による地すべりで滑落した土砂が川をせき止めてできた湖です(画像提供:rabbit150 / PIXTA)
「震生湖」は関東大震災による地すべりで滑落した土砂が川をせき止めてできた湖です(画像提供:rabbit150 / PIXTA)

美しいそば畑の風景が見られるのは、「震生湖」付近や北小学校周辺、寺山地区、三廻部地区など。

特におすすめのスポットは、関東大震災で川がせき止められて誕生した「震生湖」の周辺です。そばの花だけでなく、たくさんの野鳥や魚が見られる湖畔を親子でのんびり散策しながら、震災の記憶を今に伝える湖の成り立ちを体感してみてはいかがでしょうか。

また県内有数の落花生の産地である秦野市では、秋に落花生の収穫体験が行われています(事前予約推奨)。そばと落花生、2つの特産品について学びを深める一日を過ごしてみませんか?

「落花生の収穫体験」はこちら!(秦野市観光協会)

■スポット概要&開花情報
場所:神奈川県秦野市今泉、寺山地区など市内各所
花の見頃:【夏そば】例年5月下旬~6月上旬 【秋そば】例年9月中旬~下旬

公式サイト(秦野市観光協会)

秋空に映える、そばの花畑を紹介しました。行楽日和の週末や連休におでかけして、のどかな景色を楽しんでみてくださいね。

記事を書いた人

雨宮あかり

「いこーよとりっぷ」エディター/食べること・飲むこと・音楽が大好きなママ編集者。世界中の音楽フェスを体験すること&ベルギービールの醸造所めぐりが夢です♪ 特技はアロマセラピートリートメントです。

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