長野県原村
野菜がおいしい高原の村でのんびり
標高1300mの”星降る里”
標高900~1500mほど、八ヶ岳の西麓に広がる長野県原村は、夏でも朝晩は涼しく避暑地として多くの方が訪れます。
広い長野県の中でも原村は東京寄りの場所にあり、新宿や名古屋から高速道路を使って車で2時間ほどです。
気軽に行ける信州の高原は、美しい八ヶ岳を眺めながらのドライブ旅にピッタリ。
空気が澄んでいて街明かりも少ないため、星が美しく見える場所としても有名で、「星降る里」とも呼ばれています。
セロリの生産量が日本一!
長野県原村は人口8000人ほどの村ですが、高原野菜の栽培が盛んで、特にセロリ(地元の方はセルリーと呼びます)の生産量は日本一。
朝晩は涼しく昼は気温が高い、高原特有の気候で、野菜は糖分を蓄え甘く育ちます。お子さんで苦手な方も多いセロリもそれは同じ。
「原村のセロリはおいしい」と気に入って、お子さんが食べられるからと、わざわざ買いに来る人もいるくらいです。
畑で育ったおいしい野菜をテーブルへ
セロリの他にもキャベツやレタス、ホウレンソウなどの高原野菜や花、お米が育てられていて、八ヶ岳の麓にのどかな農村風景を作り上げています。
地元のおいしい野菜や食材を使ったお店も多く、八ヶ岳産のそば粉を使ったそば店、ワンコと入れるカフェ、北欧料理の店などなど、40軒ほどの飲食店があります。
JRの駅もない小さな村なのに、こんなにたくさんの飲食店があるなんてびっくりですよね。
ここでしか食べられないセロリ料理とは
写真のパスタにのっているのは、セロリの若葉です。スーパーで見ることはほぼありませんが、柔らかくセロリの風味が爽やかで、実はとてもおいしいんです。
セロリを育てている産地ならではの味も、発見できるかも知れませんよ。
日帰り旅でも楽しい原村
都市部から近い長野県原村ですから、朝思い立っても午前中にはこんな景色が見られるでしょう。
アクティビティをちょっぴり体験し、おいしいランチを食べ、農場で八ヶ岳を見ながらひと休み、直売所でおいしい野菜やお土産を買って帰る。
日帰り旅でも充実した1日を過ごせますよ。
ペンションビレッジに泊まろう
日帰りもできてしまう原村ですが、本当のおすすめは、こちらでのんびり宿泊していただくこと。
原村には60軒ほどの宿泊施設があり、そのほとんどが「ペンション」と呼ばれる小さな宿です。
山好き、星好き、音楽が好き…など、各ペンションはオーナー方の趣味が反映され、どこも個性的でアットホームな雰囲気のあるお宿です。
おいしい料理を楽しんで、明日の旅行プランを練って…ペンションでゆっくりとくつろいでください。
何よりも、ご宿泊いただくことで原村自慢の星空を見ることができます。
「星降る里」原村で、夜を過ごさないなんてもったいないです。
都市部とは別モノ、八ヶ岳の星空
ペンションビレッジのある標高1300mエリアは、空気が澄んでいて街明かりも少なく、絶好の星空スポット。
東京スカイツリーの2倍以上の高さなので、星が近く見えるのも当然でしょうか。逆に星座は見つけにくいくらい、星があります!
村自慢の八ヶ岳温泉
夏でも高原の夜は寒いくらいなので、上着を持ってお越しください。星を見て体が冷えたら、原村自慢の八ヶ岳温泉「もみの湯」へどうぞ。
長野県・諏訪エリアは温泉地として有名ですが、その中でも、原村の「もみの湯」は温泉成分の濃度も高く、よく温まると近隣市町村の方もわざわざ入りに来るほどです。
入っているとお肌のツルツルを感じられるような弱アルカリ性のお湯です。お風呂上がりにも湯冷めしにくくポカポカが長続きします。
信州原村で暮らすように旅をする
お泊りになったらぜひ、早起きして原村の朝体験してください。
朝もやの中、白樺林を歩けば絵本の中の不思議な世界へ迷い込んだような気分に。
原村には「八ヶ岳森の小径」と呼ばれる散歩道が10コース整備され、山野草や野鳥など四季を通じてさまざまな自然と触れ合えます。
森の中の美術館
原村には変わった建物の美術館があります。村野藤吾による連続ドーム建築の、八ヶ岳美術館です。
村出身の芸術家・清水多嘉示の彫刻や絵画、書家・津金寉仙の書などを展示しています。
他に、村内で出土された珍しい縄文土器なども見ることができます。
原村はクラフトが熱い
八ヶ岳美術館で力づよい彫刻や絵画と出会い、創造力が刺激されたら、クラフト作家さんのショップに立ち寄ってみてはいかがですか?
八ヶ岳周辺には、自然に触れながら静かな空間で制作に励めるとクラフト作家さんが多く住んでいます。
原村にも、革製品やアクセサリー、花を使った雑貨、木工品といったクラフト作家さんの工房やお店が森の中にぽつん、ぽつんとあります。
中にはクラフト体験できる所もあり、お子さんでも体験できるメニューがあります。
旅のお土産を自分の手で作れば、きっといつまでも大切な思い出になるのではないでしょうか。
移住先としても人気の原村
おいしい野菜を食べて、森を歩き、手づくり体験をして、星を見る。
のんびりと、暮らすような旅をしているうち、原村が気に入って移住してしまった方もいます。
移住された皆さんは、家庭菜園にはげんだり、犬と一緒に森を歩いたり、薪ストーブの前で趣味に没頭したり…。原村のことを自分の時間を大切に、自然を愛しみながら住める場所だと感じてくださっているようです。
どこにも行かなくても「旅のような暮らし」ができる、原村なのです。
村内にたくさんあるペンションも、レストランも、多くは移住者の皆さんが経営されていますし、移住後に農業をされる方、ITのお仕事をされている方もいます。
田舎で若い世代が少なくなると「限界集落」などと呼ばれてしまうこともありますが、原村は子育て世代の移住も活発で地元生まれの方が原村に戻って結婚、子育てをするなど、「元気な村」という印象です。
観光やワーケーションをきっかけに原村のファンになり、今では原村の一員、という方もいらっしゃいます。
冬はすごく寒い…です
原村の魅力をたくさんご紹介してきましたが、ただひとつお伝えしておかないといけないことがあります。
上の画像では小学生たちが体育の授業でスケートをしていますが、これは水をまいて凍らせた校庭です。
自然の力だけでアイススケート場ができるくらい寒く、冬の朝は最大でマイナス15℃にもなり、最高気温がマイナスの時もあります。
寒いことで感動もある
寒くて信じられないと、お思いかもしれませんが、校庭スケートリンクには子どもたちの笑い声が響いています。
寒さあっての美しい景色も感動しますし、寒いからこそできる楽しみも、特に子どもたちにはたくさんあります。
人気のある夏はもちろんおすすめなのですが、ぜひ一度、冬の原村にも挑戦してみませんか?