神輿が川を渡る圧巻の光景が見どころ<br/>郷土芸能や伝統的な踊りも披露!
2025年9月19日 〜 2025年9月21日

神輿が川を渡る圧巻の光景が見どころ
郷土芸能や伝統的な踊りも披露!

大槌祭り(2025)
おおづちまつり
見る
岩手県上閉伊郡大槌町

岩手県大槌町では、2025年9月19日(金)から21日(日)まで、「大槌祭り」が開催されます。

祭りの開催期間中、神輿(みこし)や虎舞(とらまい)をはじめとした、さまざまな郷土芸能や伝統的な踊りなどが連なり、町を練り歩きます。

神輿が川を渡る「川渡御」(かわとぎょ)は、祭りの最大の見どころです!

今回は、「大槌祭り」について、「いつやるの?」「どんなお祭りなの?」といった開催情報や見どころを「大槌町観光交流協会」にお聞きしました!

※内容は一部変更または中止になる可能性があります。最新情報および詳細は、公式サイトをご確認ください

「大槌祭り」ってどんな祭り?

神輿が町内各地を周ることで、商売繁盛や家内安全を祈願します
神輿が町内各地を周ることで、商売繁盛や家内安全を祈願します

「大槌祭り」町内に鎮座する「大槌稲荷(おおづちいなり)神社」と「小鎚(こづち)神社」の合同例大祭として、毎年9月の敬老の日前後に開催されます。

祭りでは、神輿のお供として、鹿子(しし)踊り、大神楽(だいかぐら)、虎舞(とらまい)、七福神(しちふくじん)などの郷土芸能と、各地区の手踊りが連なる「神輿渡御行列」が大槌町を練り歩きます。

祭りの最大の見どころは、なんといっても神輿の「川渡御」! 大槌稲荷神社の神輿は大槌川を、小鎚神社の神輿は小鎚川を渡ります。水しぶきを上げながら川を進む神輿と担ぎ手の勇ましい姿はまさに圧巻

また、「大槌稲荷神社」の祭典では、漁船に神輿と郷土芸能が乗って大槌湾内を周遊する「曳舟(ひきぶね)祭り」が行われます。「小鎚神社」の祭典では、町の中心部を通行止めにして、手踊りが一斉に行われます。

「大槌祭り」の歴史を知ろう!

「大槌稲荷神社」の祭典である「曳舟祭り」も、7年間開催されていませんでした
「大槌稲荷神社」の祭典である「曳舟祭り」も、7年間開催されていませんでした

「大槌祭り」は、400年以上の歴史を持つ、大槌町の伝統的な祭典です。

祭りは、2011年3月11日に発生した東日本大震災で大きな被害を受けたことで一時中断しましたが、犠牲者の冥福と復興への想いを込めて、2018年に復活を遂げました。

多数の衣装や道具が津波で失われるなど困難はありましたが、再び開催されると地域の伝統芸能である虎舞や鹿踊りも復活。その後、現在に至るまで、祭りの歴史が受け継がれています。

2025年の開催情報は?いつやるの?

神輿とともに川を渡る姿は迫力満点!
神輿とともに川を渡る姿は迫力満点!

2025年の「大槌祭り」は、9月19日(金)から21日(日)の3日間にわたって開催されます。

目玉である「川渡御」は、9月20日(土)・21日(日)で見られます。

■2025年の開催スケジュール
【9月19日(金)】
・大槌稲荷神社 宵宮祭
【9月20日(土)】
・大槌稲荷神社 神輿渡御(曳舟祭り・大槌川渡御)
・小鎚神社 宵宮祭
【9月21日(日)】
・小鎚神社 神輿渡御(小鎚川 水垢離)

また、地域の伝統芸能が集結するのも「大槌祭り」の魅力のひとつ。

祭りで披露される伝統芸能をピックアップしてご紹介します!

鹿子踊

大槌の人々が代々受け継いできた、地域を象徴する伝統芸能です
大槌の人々が代々受け継いできた、地域を象徴する伝統芸能です

大槌の「鹿子踊」は、町内の吉里吉里・上亰(かみよ)・臼澤(うすざわ)・徳並(とくなみ)・金澤(かねざわ)の5つの団体によって受け継がれています。

これらの鹿子踊はいずれも「幕踊(まくおどり)系」のカンナガラ鹿子踊に分類されます。由来や伝承には諸説ありますが、金澤を除く4団体は、呼び名に「房州踊り」が残っており、発祥の起源が共通していると考えられています。

演目は参拝踊りと庭踊りが基本です。笛や太鼓の囃子にあわせて、中心となる「太夫鹿子」(だゆうしし)をはじめ、「女鹿子」(めんじし)、「幹鹿子」(かんじし)、「太刀振り」(たちふり)などが勇壮に舞い、祭りを盛り上げます。

大神楽

大槌祭りで披露される「中須賀大神楽」
大槌祭りで披露される「中須賀大神楽」

大槌祭りの「大神楽」は、伊勢太神楽の流れをくむ伝統芸能で、町内では城内・中須賀・松の下・安渡・吉里吉里・浪板の6つの団体によって受け継がれています。

もともと「太々神楽」(だいだいかぐら)の代わりを務める意味で「代神楽」(だいかぐら)と呼ばれたものが、やがて「大神楽」という表記に定着したと伝えられています。

演目はどの団体もほぼ共通しており、「通り」「散らし」「獅子矢車」「四本固め」「甚句」などが基本です。時には「四本固め」が「二本固め」として演じられることもあります。

大槌町には、町の有形文化財にも指定されていた1563年(永禄6年)の獅子頭が残されていましたが、残念ながら東日本大震災で流失してしまいました。

虎舞

勇ましい虎の姿が町を練り歩き、観客を魅了します
勇ましい虎の姿が町を練り歩き、観客を魅了します

大槌祭りの「虎舞(とらまい)」は、岩手県沿岸地方に伝わる勇壮な郷土芸能のひとつです。特に大槌町、山田町、釜石市などで受け継がれてきました。

由来にはいくつかの説がありますが、広く伝わるのは江戸時代中期の話です。

三陸随一の豪商として知られた吉里吉里(きりきり)の前川善兵衛が、江戸での交易の際に、船乗りたちが浄瑠璃「国姓爺合戦」(こくせんやかっせん)を観劇したことがきっかけといわれています。

劇中の大虎退治の場面に感動した彼らが、地元に戻って踊りとして表現し、笛や太鼓の囃子にのせて神に奉納したのが始まりとされています。

七福神舞

子供たちが演じる愛らしさと、七福神の福々しさが調和した「七福神舞」
子供たちが演じる愛らしさと、七福神の福々しさが調和した「七福神舞」

大槌祭りの「七福神舞」は、福を招く七福神を題材にした華やかな踊りです。

もともとは大船渡で踊られていたものが、大正初期に三陸町へ伝わりました。その後、伝えた人が釜石へ移り住み、東前青年会の依頼で子どもたちに教えたことから「東前七福神」が始まったとされています。

当初は座敷での踊りでしたが、テンポの速い囃子に合わせてアレンジされ、男子小学生を中心に受け継がれてきました。七福神が舞い踊る姿は、観客に幸福やにぎわいを届け、祭りの華やかな見どころのひとつとなっています。

週末のお出かけは「大槌祭り」へ!

大槌町内には屋台も並び、祭りムードに包まれます
大槌町内には屋台も並び、祭りムードに包まれます

大槌町の人々の願いや誇りが、震災を乗り越えた今も力強く息づく「大槌祭り」。ぜひ親子で訪れて、その熱気と感動を現地で体感してみてください。

とりっぷノート♪当日が雨天の場合はどうなるの?

「大槌祭り」は少々の雨なら予定通り行われます。

ただし、警報が発令された場合や、安全が確保できないような荒天時には中止となる場合もあります。

開催の可否は当日の朝6時に各神社が判断し、その内容が大槌町観光交流協会の公式SNS(フェイスブックなど)で発信されるので、お出かけの前のチェックをお忘れなく!(いこーよとりっぷライター:杞山穂花)

記事を書いた人

杞山穂花(Clay)

編集プロダクションClay所属の編集・ライター。食べること・文章を書くことがとにかく大好きです。やんちゃな愛猫に日々癒され中。パパママ、そして子供たちのワクワクドキドキな思い出づくりのお手伝いができれば幸せです!

イベント基本情報

  • ページの内容は、掲載時のものであり最新の情報ではない場合もあります。
    お出かけされる際は、最新の公式情報を必ずご確認下さい。
イベント名大槌祭り(2025)
ふりがなおおづちまつり
主催者名大槌まつり実行委員会
開催期間2025年9月19日 〜 2025年9月21日
開催時間日によって異なる
開催スポット大槌稲荷神社、小鎚神社、大槌町内
住所岩手県上閉伊郡大槌町安渡2-8-1(大槌稲荷神社)
電話番号0193-42-5121
※電話窓口は「大槌町観光交流協会」です
料金無料
アクセス【車】三陸自動車道・大槌 ICから約10分
【電車】大槌稲荷神社まで:三陸鉄道リアス線「大槌駅」から徒歩で約20分/小鎚神社まで:三陸鉄道リアス線「大槌駅」から徒歩で約5分
駐車場駐車場なし
公式URL公式URLはこちら
公式SNS
公開日2025年09月10日/更新日2025年09月10日