大声で叫び1年の鬱憤を晴らす!
江戸時代から続く奇祭「悪口祭り」
栃木県足利市にある「大岩山毘沙門天」では、2024年12月31日(火)に「悪口祭り」(あくたいまつり)が行われます。
登山をしながら悪口を叫び、今年1年の鬱憤(うっぷん)を晴らして厄を落として新年を迎え、初詣をしましょう。
※内容は一部変更または中止になる可能性があります。最新情報および詳細は、公式サイトをご確認ください
「悪口祭り」とは?
「大岩山毘沙門天」で行われている奇祭「悪口祭り」とは、その名の通り、悪口をつくお祭りです。
毎年大晦日の23時より、大岩山ふもとにある男坂口駐車場から山頂にある大岩山毘沙門天本堂まで、「ばかやろう」などと悪口を言いながら登山道を登っていきます。
大声で悪口を叫ぶことで1年分の厄を落とし、溜まった鬱憤を晴らしてから新年を迎えようという行事です。
言ってはならないのは、「びんぼう」や「どろぼう」などの「ぼう」のつく悪口だけ。それ以外であればこの日は何を言ってもOKなんです。
このお祭りでは昔、悪口のうまさを競っていた時期がありました。
その頃、「ぼう」のつく言葉には、例えば顔にできものが出来ている人を「つきんぼう」と言ったように、差別的な言葉が多かったのです。
こうした差別的な言葉は粋ではないので言わないことにしよう、ということで「ぼう」のつく言葉は言ってはならないという決まりになったそうです。
「悪口祭り」の由来・歴史
「悪口祭り」は江戸時代末期から始まりました。祭りの由来は諸説ありますが、そのひとつが悪夢を食べる架空の動物「獏」(ばく)に関するものです。
当時、厄病が大流行し、亡くなる人が多かったため、こんな悪夢のような状況を獏に食べてもらい、厄病退散を祈願していました。初めの頃は「ばくさま」と唱えて祈っていたものが、次第に「ばくやろう」、「ばかやろう」に訛っていったと言われています。
このような言葉を叫ぶことで1年の厄を落とし、鬱憤を晴らして厄を落とし獏に食べてもらい、清々しい気持ちで新しい年を迎えようという行事です。
大岩山毘沙門天では、そんな獏の絵が描かれた開運厄落としの絵馬も授与していますよ。
悪口大声コンクールも開催!
「悪口祭り」に先立って22時30分から開催されるのが「悪口大声コンクール」です。お立ち台の上に立った参加者が大声で1年間分の気持ちを込めて悪口を叫び、騒音測定器によってその大きさを計ります。
見事1位になるとお年玉1万円が授与されます。10位までに入賞すると賞品がもらえるので、大声に自信のある人はぜひチャレンジしてみてくださいね。
悪口大声コンクールの受付は、男坂口駐車場にて同日22時から行なっています。先着60名なので、参加したい親子は早めに受付するのがおすすめです。
2024年の「悪口祭り」開催情報
悪口祭りの行列は、2024年12月31日(火)の23時より、大岩山毘沙門天ふもとにある男坂口駐車場から出発します。参加費は無料です。
とりっぷノート!ここに注目
普段はなかなか言えないような悪口を、大勢の前で思いっきり声に出して発散できるちょっと変わったお祭りです。この機会にぜひ溜め込んだ鬱憤を発散してみては?(いこーよとりっぷライター・宇都宮薫)
記事を書いた人
宇都宮薫
多摩美術大学卒業。編プロ勤務を経て、フリーランスの編集者・ライターとして活動。雑誌・ウェブメディアなどへの執筆のほか、書籍(ビジネス書・実用書・コミックエッセイ等)の編集・構成を手掛ける。得意ジャンルは生活情報全般、出産育児、健康、おでかけ、グルメなど。趣味は地図を見ること、まち歩き、絵を描くこと♪
イベント基本情報
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イベント名 | 大岩山毘沙門天 悪口祭り(2024年) |
ふりがな | おおいわさんびしゃもんてんあくたいまつり |
主催者名 | 大岩山多聞院最勝寺 |
開催期間 | 2024年12月31日 |
開催時間 | 【悪口祭り提灯行列(男坂口駐車場より出発)】23:00〜 【悪口大声コンクール(男坂口駐車場にて開催)】受付22:00~、開始22:30〜 |
開催スポット | 大岩山毘沙門天 |
住所 | 栃木県足利市大岩町570 |
料金 | 無料 |
アクセス | 【車】北関東自動車道・足利ICから約30分/北関東自動車道・太田桐生ICから約40分 【電車】JR両毛線「山前駅」から約15分 |
駐車場 | 周辺にコインパーキングあり |
備考 | 近隣駐車場は3か所あり(大岩山西公園、毘沙門天石段下、男坂口駐車場) |
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