ガラスを削って模様を描く!<br/>江戸切子作りに親子で挑戦

ガラスを削って模様を描く!
江戸切子作りに親子で挑戦

江戸切子専門店 煌粋~きらめき~
えどきりこせんもんてんきらめき
体験する
ものづくり
東京都江東区

「切子」(きりこ)とは、ガラスの表面をカットして模様を入れる技法のこと。江戸時代に全国でガラス作りが行われるようになり、切子の製法も生まれました。

なかでも「江戸切子」は「薩摩切子」と並ぶ二大切子とされ、伝統的工芸品にも認定されています。

そんな江戸切子の制作体験をできるのが、「江戸切子専門店 煌粋~きらめき~」。現役の伝統工芸士が直接指導する、日本で唯一の江戸切子体験ができる場所です。

今回は、小学4年生の「ふうちゃん」とママが親子で江戸切子作りにチャレンジしてきました!

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「江戸切子」とは

店内に並ぶ江戸切子。光を反射してキラキラと輝いています
店内に並ぶ江戸切子。光を反射してキラキラと輝いています

「切子」が日本に誕生したのは江戸時代後期のこと。西欧から入ってきたカットガラスをお手本に、切子の技術が各地で磨かれていきました。

「江戸切子」と「薩摩切子」は二大切子と言われていますが、成長した背景が異なります。

江戸切子は風鈴や食器などの庶民文化とともに、薩摩切子は海外との交易品となる島津藩の産業として発展しました。しかし、それぞれの製法や文様に厳密な違いはなく、ガラスの産地や工房の場所によって呼び分けられているそうです。

江戸切子は1985年に東京都指定伝統工芸品に指定、また2002年には経済産業大臣指定伝統的工芸品として認定されています。

江戸切子作りに挑戦!

駅から歩いてすぐ! ショーウインドーに並ぶ切子の輝きが目をひきます
駅から歩いてすぐ! ショーウインドーに並ぶ切子の輝きが目をひきます

都営新宿線、東京メトロ半蔵門線の「住吉駅」から徒歩4分ほどの場所にある、「江戸切子専門店 煌粋~きらめき~」。店内には、複雑で繊細なカットが施されたグラスやアクセサリーなどが並んでいます。

体験用の研磨機は2台。2人以上で体験する場合は順番に使用します
体験用の研磨機は2台。2人以上で体験する場合は順番に使用します

体験が行われるのは、店舗に隣接する工房の中。2台並んだ研磨機の前に座り、伝統工芸士である店主の清秀(きよひで)さんから、基本的な操作方法についてレクチャーを受けます。

体験メニューは3種類

お手本を見ながらデザインを考えます
お手本を見ながらデザインを考えます

体験メニューは「透明ガラス」「色被(ぎ)せガラス」「透明ガラスと色被せガラス」の3種類。

清秀さんによると、「透明ガラスは中が見えやすいから削りやすいけれど、色被せガラスは難しい。まずは透明ガラスでコツを掴み、色被せガラスに挑戦するのがおすすめです」とのこと。

「やはり、江戸切子らしい色被せガラスにも挑戦したい!」ということで、親子とも「透明ガラスと色被せガラス」のコースを選びました。

■江戸切子体験
開催日時:【月~金曜(木曜を除く)】12:00~/14:00~/18:00~、【土・日曜】10:00~/12:00~/14:00~/16:00~
※20:00~は要相談
予約:完全予約制
料金:透明グラスのみ3,300円、色被せグラスのみ 6,600円、透明グラス+色被せグラス6,600円
所要時間:通常60分、LINEクーポン使用で90分(来店時に登録可能)
対象:小学生以上(小学校低学年は保護者のサポートが必要)

【ステップ1】お手本を見ながらデザインを決める

ガイドの型枠を使って、ペンで模様の下描きをします
ガイドの型枠を使って、ペンで模様の下描きをします

江戸切子には、代表的な模様はありますが、「これでなくてはダメ」という決まりはありません。お手本を見ながら、どのようなデザインにするのかを自由に考え、模様やガイドラインを金色のペンで書き入れます。

回転する砥石(といし/刃物などを磨くための石)にガラスを押し当てて削ります
回転する砥石(といし/刃物などを磨くための石)にガラスを押し当てて削ります

写真は、ガラスのカットに使う研磨機。円盤状の砥石がモーターで回っています。

一見鋭利で危険そうに見えますが、刃物ではないので、もしふれてしまってもケガをする心配はありません。小学生でも安心して体験できますね。

【ステップ2】まずは削りやすい底面から

グラスの底面を砥石に押し当ててカット
グラスの底面を砥石に押し当ててカット

まずはガラスが厚く削りやすい底面からカットスタート。

下描きのラインをよく見ながら、削りたい部分を砥石に押し当て、上下に動かしていくとガラスが削り取られていきます。押し当てる力の強さで、溝の深さが調節できます。

清秀さんからのアドバイスでコツを掴みました
清秀さんからのアドバイスでコツを掴みました

「グラス底面のセンターから削っていくといいですよ」と清秀さんからのアドバイス。

最初のうちは緊張気味でしたが、底面の模様を入れ終わる頃には、だいぶ機械の扱いにも慣れてきたようです。

【ステップ3】失敗してもOK!自分の模様を削ろう

側面を削るのは難しい! 慎重に、丁寧に…
側面を削るのは難しい! 慎重に、丁寧に…

そしていよいよグラスの側面へ。

「正面からではなく、グラスの中を覗き込むようにすると、ズレずに削れます」とご指導をいただき、慎重に…。これは大人でも難しいかも!?

ふうちゃんの「ズレちゃったー!」の声に、「江戸切子に、失敗はありません。自分の模様を作ればいいんですよ」と清秀さん。気を取り直して、一本ずつ丁寧に線を削っていきます。

【ステップ4】色被せガラスはさらに難しい!でも楽しい!

しっかりとラインを確認しながら削っていきます
しっかりとラインを確認しながら削っていきます

透明ガラスを仕上げたら、次は色ガラスです。

透明ガラスと同じように金色のペンでデザインのガイドラインを描いていくのですが、最初に聞いていたように線が見づらく、思っていた通りのカットは難しい!

それでも透明ガラスでコツを掴んでいたので、迷いながらもしっかりと、頭の中のイメージを形にしていくことができました。

あっという間の90分!グラスを手に大満足

次は難しい模様にチャレンジしたい!
次は難しい模様にチャレンジしたい!

あっという間に90分の体験は終了!

「最初は難しいと思ったけど、やってみたら楽しかった。次にやるときは、デザインを決めてから来たい!」と、ふうちゃん。親子ででき上がったグラスを手に大満足。

本格的な機械でじっくりと切子に向きあった90分間は、とっても貴重な体験になりました!

とりっぷノート♪体験したママの感想を紹介

ふうちゃんのセンスにママも感心
ふうちゃんのセンスにママも感心

「子供には危なくないかな?」と少し心配していましたが、回転している研磨機にふれてもまったく痛くないので、小学生でも十分楽しめるな、と思いました。

自分の手加減で、削る線の細さや太さ、長さや短さを調節できるのが気持ちよかったです。

でも、自分でデザインした通りにカットするのはとても難しく、職人さんの技術がいかにスゴイのかよくわかりました!

娘は帰宅後、作品を見ながら「ここが難しかった」とか「このラインがいいでしょ」など、パパとお姉ちゃんに楽しそうに話していましたよ。(ふうちゃんママ)

記事を書いた人

オヤマフミカ

すでに子育ては卒業した、旅好き&イベント好きライター/Webディレクター。趣味は舞台鑑賞とハイキング。最近は登山に行って「ヤマメシ」を作ることにハマっています。面白そうなイベントには積極的に参加し、人と話して輪を広げるのが楽しみ。

スポット基本情報

  • ページの内容は、掲載時のものであり最新の情報ではない場合もあります。
    お出かけされる際は、最新の公式情報を必ずご確認下さい。
スポット名江戸切子専門店 煌粋~きらめき~
ふりがなえどきりこせんもんてんきらめき
住所東京都江東区猿江2-13-14
電話番号03-6659-5117
営業時間月~金曜11:00~20:00、土曜10:00~20:00、日曜10:00~18:00
定休日木曜
料金【江戸切子体験】透明グラスのみ 3,300円、色被せグラスのみ 6,600円、透明グラス+色被せグラス 6,600円
アクセス【電車】都営新宿線、東京メトロ半蔵門線「住吉駅」から徒歩で約4分
駐車場周辺にコインパーキングあり
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公開日2023年04月05日/更新日2023年04月06日