米と糀だけで作った甘酒が絶品!<br/>「神田明神」門前にある老舗甘酒屋

米と糀だけで作った甘酒が絶品!
「神田明神」門前にある老舗甘酒屋

天野屋
あまのや
食べる
東京都千代田区

江戸時代後期、1846年(弘化3年)創業の歴史ある甘酒屋さん「天野屋」。お店の地下約6mにある土室(つちむろ)で手間暇をかけて作った糀(こうじ)は、甘酒をはじめ、味噌(みそ)や納豆など、さまざまなものに活用されています。

東京都千代田区の外神田地区に建つ「神田明神」の大鳥居のすぐ脇にあり、参拝した際にはぜひ立ち寄りたいお店。元旦も営業しているため、初詣の帰りにもおすすめです。

※内容は一部変更または中止になる可能性があります。最新情報および詳細は、公式サイトをご確認ください

「神田明神」周辺を散策するならこちら!

お店の地下には200年以上前からある「土室」が!

「神田明神」の大鳥居と並ぶ「天野屋」
「神田明神」の大鳥居と並ぶ「天野屋」

JR中央線、総武線「御茶ノ水駅」から歩くこと約5分。神田明神の大鳥居と並ぶように建っている「天野屋」は、2023年に創業177年を迎える老舗の甘酒屋さんです。

神田明神の参拝帰りに立ち寄る人や外国からの観光客も多く、常ににぎわいを見せています。

お店の外壁に掲げられたパネル。土室(つちむろ)の中の様子がよくわかります
お店の外壁に掲げられたパネル。土室(つちむろ)の中の様子がよくわかります

お店の地下約6mには、200年以上前から使われている「土室」と呼ばれる糀室があり、伝統的な製法で糀を発酵させています。

お店を切り盛りする天野史子(あまのふみこ)さんは、「赤ちゃんを育てているような感覚で、土室の中で毎日丁寧に糀を手入れしています。糀ができるまで5日間はかかるので、そうそう旅行なんかも行けませんよ」と笑みを見せます。

この土室は、2009年に千代田区指定有形文化財にも指定された歴史的な建造物であり、糀菌を雑菌から守るため、職人以外は絶対に入ることができない場所。

そんな大変貴重な空間で作られた糀だと知ると、なんだか特別感があって口にするのもドキドキしてきますね。

売店と喫茶部に分かれている店内

甘酒、味噌、納豆など、糀を使った商品がいっぱい!
甘酒、味噌、納豆など、糀を使った商品がいっぱい!

店内には、自家製の糀から作った甘酒、味噌、納豆のほか、漬物やお煎餅、飴(あめ)など、さまざまな商品が並んでいます。糀そのものも販売されているので、自宅で塩糀や甘酒作りに挑戦してみるのもいいですね。

 喫茶部の店内
喫茶部の店内

売店の隣には喫茶部があり、糀を使った多彩なメニューが楽しめます。

古いランプや掛け時計、鉄道模型などが飾られ、レトロ感あふれる店内。小さな中庭も見えて開放的な雰囲気です。

テーブルには、糀が作られる土室について詳しく書かれた冊子が置かれているので、親子でぜひ読んでみてくださいね。

米と糀だけの自然の甘さが味わえる「甘酒」

「甘酒(冷やし)」495円
「甘酒(冷やし)」495円

米と糀だけで作った甘酒は、すっきりほど良い甘さ。サラリとしていて飲みやすい一杯です。砂糖や添加物は一切使っておらず、米と糀から出てきた自然の甘みだとは驚きです。

この甘みを楽しんでもらうため、箸休めにしょっぱいたくあんや味噌などを付けているのだそう。

アルコールは入っていないので、小さな子供も安心して飲むことができます。夏になると甘酒のかき氷も人気だそうですよ。

自家製の寒天がたっぷり入った「あんみつ」

「あんみつ」660円
「あんみつ」660円

あんみつ、白玉みつ豆、くずもちなど、子供が喜びそうな甘味もそろっています。あんみつにたっぷり入った寒天は、プルンとしたしっかりめの歯応え。こちらの寒天やあんこも天野屋の自家製です。

味噌の濃厚な甘さが楽しめる「味噌おでん」

「味噌おでん」605円
「味噌おでん」605円

しょっぱいものが食べたい時は、「味噌おでん」はいかがでしょうか。天野屋の糀から作った田楽味噌は、こんにゃくの味を引き立てる濃厚な甘辛さが特徴的です。

こちらの田楽味噌は売店で購入することもできます。おでんはもちろん、炒め物にもぴったりですよ。

神田は新しいものと古いものがどちらも楽しめるまち

天野史子さん
天野史子さん

最後に、天野史子さんに神田の魅力を聞きました。

「神田は近代的なビルと歴史のある古いお店が混ざり合った面白いまち。あてもなくうろうろと歩いてみるのも楽しいですよ。交通の便が良くて美味しいものがたくさんあるので、引っ越してくる人も多いです。

今年(2023年)は4年ぶりに神田祭も開催されるので、まち全体が活気づいていますね」


神田明神をお参りしたあとは、貴重な糀から作られる天野屋の甘酒を味わってみてくださいね。

とりっぷノート★お店の成り立ちも面白かった!

天野屋の初代は、もともと宮津藩(現在の京都府宮津市周辺)の侍で、暗殺された弟のかたき討ちのために江戸へ出てきたのだそう。

かたきを探すために人通りの多い神田明神のそばに店を構えたものの、結局かたきは見つからず、そのままここに住み着いたというエピソードがあるそうです。(いこーよとりっぷライター・宇都宮薫)

記事を書いた人

宇都宮薫

多摩美術大学卒業。編プロ勤務を経て、フリーランスの編集者・ライターとして活動。雑誌・ウェブメディアなどへの執筆のほか、書籍(ビジネス書・実用書・コミックエッセイ等)の編集・構成を手掛ける。得意ジャンルは生活情報全般、出産育児、健康、おでかけ、グルメなど。趣味は地図を見ること、まち歩き、絵を描くこと♪

スポット基本情報

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スポット名天野屋
ふりがなあまのや
住所東京都千代田区外神田2-18-15
電話番号03-3251-7911
営業時間販売店舗10:00〜17:00/喫茶店舗10:00〜16:00(LO15:30)
定休日火曜(祝日の場合は営業)、海の日、8月10日〜17日
料金「甘酒(冷やし)」495円、「あんみつ」660円、「味噌おでん」605円など
アクセス【車】首都高速・神田橋出入口から約5分
【電車】JR各線、東京メトロ丸ノ内線「御茶ノ水駅」から徒歩で約5分/JR各線、東京メトロ日比谷線「秋葉原駅」から徒歩で約7分/東京メトロ千代田線「新御茶ノ水駅」から徒歩で約5分/東京メトロ銀座線「末広町駅」から徒歩で約5分
駐車場周辺にコインパーキングあり
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公開日2023年05月30日/更新日2023年05月30日