絶滅危惧種タチスミレが咲く
白鳥の飛来地
菅生沼は茨城県坂東市と常総市の境界にあり、南北約5km、東西の幅は約200~500mの細長い沼です。常磐自動車道「谷和原IC」からは車で約20分のところにあります。
沼には江川、飯沼川、東仁連川という3本の川が流れ込んでおり、水は菅生沼を経て法師戸水門から利根川へと注ぎます。地元では反町堤を境に上沼、下沼と呼んでいて、上沼には遊歩道が整備されています。
菅生沼は自然の宝庫
菅生沼は自然観察者に人気の高いネイチャー・フィールドです。都心から車で約90分と比較的近距離にありながら、沼に生息する魚類や飛来する鳥類、そして岸辺で見かける昆虫や野草の種類がきわめて豊富であることがその理由です。
また、沼の周囲には絶滅危惧種の「タチスミレ」が自生していることも知られています。
菅生沼で観察できる鳥たち
特に鳥類は豊富で、毎年この沼で越冬する300羽近いコハクチョウやカモをはじめ、カワセミ、ウグイスやツグミ、そして時にはオオタカやノスリなどの珍しい鳥類にも出会えます。
コハクチョウ
菅生沼で見られるハクチョウは、「コハクチョウ」です。毎年10月末ごろに飛来し、その後徐々に数を増やして3月初旬までその優雅な姿を見せてくれます。
菅生沼には、えさとなるマコモなどの水生植物が豊富にあり、多数のコハクチョウが越冬できる全国でも数少ない場所です。
コハクチョウは家族を単位とした群れで生活し、春になるとユーラシア大陸の北極海沿岸の繁殖地へと帰っていきます。
菅生沼全域で観察できますが、特にお勧めポイントは「天神山公園」。駐車場も整備され、国道354号線からも約800mと便利です。また、「茨城県自然博物館」付近でも観察することができます。
《 注意!! 》
コハクチョウは警戒心の強い鳥です。観察するときは、驚かさないようにしましょう。
ヘラサギ
例年コハクチョウが訪れるのと同じ時期、11月頃~3月頃には関東地方では珍しいヘラサギの姿も見られます。
ヘラサギは、しゃもじのようなくちばしが特徴の渡り鳥。名前にはサギという名がつけられていますが、トキに近い種です。全長は約86cmと大きいため、遠くからでも観察しやすいので、子供でも見つけられそうですね。
カモ(オナガガモ)
菅生沼には、毎年冬になると数多くのカモがやってきます。なかでも一番多く見られるのはオナガガモ。ほかにも、コガモ・カルガモ・ハシビロガモなどを見ることができます。全体では数1000羽にも及ぶカモを見ることができます。
菅生沼周辺を散策できる遊歩道も
菅生沼の周りには、一周4.44kmの「菅生沼遊歩道」が整備されています。天神山公園の駐車場に車を停めて歩けば、所要時間約50分で一周できます。歩道の脇には桜並木の続くエリアがあり、飯沼川沿いには菜の花が咲くスポットも。
この遊歩道は茨城県が指定する「いばらきヘルスロード」にも指定されていて、歩きながら町の魅力の再発見や健康増進にチャレンジできる絶好のお散歩コースとなっています。
スポット基本情報
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スポット名 | 菅生沼 |
ふりがな | すがおぬま |
住所 | 茨城県坂東市神田山 |
アクセス | 常磐自動車道谷和原I.Cより20分 東武野田線愛宕駅から、茨急バス辺田三叉路バス停より徒歩25分 つくばエクスプレス守谷駅西口から、関鉄バス辺田三差路バス停より徒歩25分 |
駐車場 | 駐車場あり |
備考 | 駐車場は天神山公園の駐車場をご利用ください(坂東市神田山511) |