忠敬の人生を年代順に追い
その業績をあますことなく展示

伊能忠敬は、50歳を過ぎてから、日本全国を測量して歩き、わが国最初の実測日本地図をつくりあげた人物です。記念館では、忠敬の人生を年代順に追い、その業績の結晶である伊能図をあますことなく紹介します。また、記念館所蔵の「伊能忠敬関係資料」2345点は平成22年6月29日に国宝に指定されています。

佐原時代

忠敬は、50歳で江戸に出るまで佐原で名主・村方後見を務め、家業では酒造業等を営んでいました。この佐原時代の展示では、50歳までの前半生を紹介しています。

全国測量

江戸で、天文方の高橋至時の弟子となり、本格的に勉強を始めます。55歳で北海道南岸の測量を行い、以後計10回にも及ぶ日本全国の測量を71歳まで行いました。忠敬は73歳で亡くなりますが、没後3年にして、日本全図が完成しました。

様々な伊能図

伊能図には、1821年完成の「大日本沿海輿地全図」（大図214枚縮尺36,000分の1、中図8枚縮尺216,000分の1、小図3枚縮尺432,000分の1）のほか、測量ごとに作った地図や名勝地を描いたものなど、多くの種類があります。いずれの地図も実際に測量してつくられたので、とても正確であるとともに、芸術的な美しさを備えています。