雪国へ春の訪れを告げる刺巻湿原

秋田県仙北市の刺巻湿原では、雪解けとともにミズバショウが芽を出し、ハンノキ林に囲まれた湿地帯一面に純白の苞が広がります。

国道や鉄道沿いという珍しい立地にありながら、環境省の生物多様性保全上重要な里山里地に選定されている貴重な湿原です。

深雪が緩むとともに芽を出すミズバショウ

ハンノキ林の湿地帯一面に純白の苞が広がるミズバショウ。

雪解けとともに芽を出し、小川が流れる音と樹々の間からこぼれる春の日差しを受けて、木道が整備されている湿原のミズバショウを間近に感じながら散策を楽しむことができます。

刺巻湿原の不思議

ハンノキとミズバショウ

刺巻湿原は国道や鉄道沿いに広がっており、広さは3haあります。

山奥に自生するミズバショウがこのような場所にあることと、ハンノキ林に囲まれた湿原は全国的にも珍しく、学術上でも貴重と言われていて、環境省の生物多様性保全上重要な里山里地に選定されています。

深い眠りから目覚める花々

ザゼンソウ

集落の農地や、水源地域の人々の手入れの行き届いた湿原にはミズバショウだけではなく、ザゼンソウ、カタクリ、ニチリンソウ、ヤマザクラなど次々と可憐な花々が咲き誇ります。

清流に咲くミズバショウ

刺巻湿原には、植物のほかにホタルや小魚などの生物も生息していますので、自然散策やお子様の自由研究にもおすすめの場所です。