
【2025】親子で楽しむ夏の風物詩
七夕の由来と"関東三大七夕祭り"
7月7日は、織姫と彦星が年に一度、天の川を越えて再会する「七夕」(たなばた)の日。短冊に願いごとを書いて笹に飾る風習は、夏の風物詩として親しまれています。
そんな七夕の日に合わせて、全国各地では七夕祭りが開催され、街中が色とりどりの飾りやにぎやかなイベントで彩られます。
そこで今回は、七夕の歴史や由来をひもときながら、「関東三大七夕祭り」とその見どころをご紹介します。
※内容は一部変更または中止になる可能性があります。最新情報および詳細は、公式サイトをご確認ください
※トップ画像提供:Masa / PIXTA
七夕の歴史や由来は?

七夕は、もともと季節の節目を祝う「五節句」(ごせっく)のひとつとして、江戸時代に広まりました。昔は旧暦の7月7日に行われており、今の暦では8月の初めごろ。ちょうど夏の夜空がいちばんきれいに見える時期でした。
そのルーツは、日本に古くからある「棚機」(たなばた)という神事と、中国から伝わった織姫と彦星の物語、技芸の上達を願う「乞巧奠」(きこうでん)という行事が合わさってできたものといわれています。
日本の神事「棚機」

昔の日本では、巫女(みこ)が着物を織り神さまにお供えする、「禊」(みそぎ)の行事が行われていました。秋の豊作や人々の幸せを祈って織られたこの布は、「棚機」と呼ばれる特別な織り機で作られたものです。
やがてこの風習は時代とともに仏教の影響を受け、お盆を迎えるための行事として、7月7日の夜に行われるようになりました。このことから「七夕(たなばた)」という漢字が当てられるようになったと言われています。
中国の行事「乞巧奠」

「乞」は願い求めること、「巧」は巧みさ、「奠」は祭りごとを意味する「乞巧奠」。旧暦の7月7日に、織女にあやかってはた織りの上達を願う、中国の行事として行われました。
やがてその願いは、芸事や書道など、さまざまな技芸の上達へと広がっていきました。こうして、七夕が“願いごとの日”として親しまれるようになったのです。
織姫と彦星の伝説

織姫と彦星の物語は、中国の神話「牛郎織女」(ぎゅうろうしゅくじょ)に由来すると伝えられています。
織姫にあたる「琴座のベガ」は裁縫の星、彦星にあたる「ワシ座のアルタイル」は農業の星とされており、この二つの星が旧暦の7月7日に天の川をはさんで最も輝いて見えることから、「一年に一度だけ、織姫と彦星が会える日」と考えられるようになりました。
七夕飾りの意味は?

七夕といえば、願いごとを書く「短冊」と、笹に吊るす色とりどりの「飾り」が定番です。これらは「七つ飾り」とも呼ばれ、ひとつひとつに暮らしに根ざした願いや意味が込められています。
たとえば、童謡「たなばたさま」にも登場する「五色の短冊」の五色とは、中国の陰陽五行説に基づいた色のこと。赤はご先祖への感謝、青は努力や成長を表すなど、それぞれの色にあわせて願いごとを書くと叶いやすいともいわれます。

また、「紙衣」(かみこ)は災いを遠ざけるお守りとして、「折り鶴」は健康や長寿を、「吹き流し」は織姫の織り糸に見立てて、裁縫や手芸の上達を願います。
そのほかにも、金運や節約の願いを込めた「巾着」や、無駄をなくす意味をもつ「くずかご」、豊作や大漁を願う「投網」(とあみ)などがあります。
どれも折り紙で手軽に作れるので、親子で楽しみながら七夕の準備をするのもおすすめですよ。
関東三大七夕祭りとは?

埼玉県狭山市の「狭山市入間川七夕まつり」、千葉県茂原市の「茂原七夕まつり」、神奈川県平塚市の「湘南ひらつか七夕まつり」の3つが、関東三大七夕祭りとして知られています。
狭山市の七夕祭りは、江戸時代から続く伝統を土台に、大正ロマンを代表する画家で詩人の竹久夢二の美意識が加わったことで、現在のような華やかな飾りが根づいていきました。
茂原の七夕祭りは、もともと商店街の活性化をきっかけに始まったもので、やがて市全体が関わる一大イベントへと発展。
平塚の七夕祭りは、戦後の復興を願い、1951年(昭和26年)に仙台の七夕を手本に始まりました。
それぞれ成り立ちや背景は異なりますが、いずれも関東を代表する夏の風物詩として、多くの人に愛されています。
狭山市入間川七夕まつり【埼玉県狭山市】

埼玉県狭山市では、2025年8月2日(土)・3日(日)の2日間、「狭山市入間川七夕まつり」が開催されます。
駅前から続く約1.5キロの通りは、地元の人々が手がけた約130本の竹飾りがずらりと並び、お祭りムード一色に。どの飾りも個性豊かで、見て歩くだけでも十分楽しめますよ。
さらに、今年も来場者参加型の「竹飾りナンバーワン投票」を実施。飾りに付いたQRコードをスマホで読み取り、お気に入りに投票できます。
■竹飾りナンバーワン投票
開催日: 2025年8月2日(土)
開催時間:12:00〜20:00
投票方法: 各飾りに付いたQRコードからアクセスして投票

8月2日(土)の19時30分からは、見どころのひとつ「納涼花火大会」を開催。2.5号玉を含む約2,000発の花火が打ち上げられ、織姫と彦星が見守る夜空を美しく彩ります。
七夕飾りの幻想的な景色と、迫力ある大輪の花火の共演を、ぜひ現地で楽しんでくださいね。
■納涼花火大会
開催日:2025年8月2日(土)
開催時間:19:30〜20:00
※雨天や強風の場合には中止となることがあります
■狭山市入間川七夕まつり
開催期間:2025年8月2日(土)・3日(日)
開催時間:2日(土)12:00〜21:00、3日(日)12:00〜20:00
開催場所:西武新宿線「狭山市駅」西口〜七夕通り商店街周辺
アクセス:【電車】西武鉄道新宿線「狭山市駅」から徒歩すぐ
駐車場:なし
茂原七夕まつり【千葉県茂原市】

千葉県茂原市では、2025年7月26日(土)・27日(日)の2日間、「茂原七夕まつり」が開催されます。
今年で第71回を迎えるこのお祭りは、毎年およそ80万人もの人が訪れる大規模イベント。会場には200店以上の露店が立ち並び、お祭り気分をよりいっそう盛り上げます。

7月26日(土)には、名物「もばら阿波おどり」を実施。茂原駅東口からサンシティ町保商店街にかけての通りを踊り手たちが埋め尽くし、熱気あふれる踊りを披露します。
参加するのは、もばら阿波おどり連協会所属の9連に加え、全国的にも有名な高円寺阿波おどり連協会から招かれた2連。本場さながらの華やかな演舞は、思わず足を止めて見入ってしまうほどの迫力ですよ。
■もばら阿波おどり
開催日:2025年7月26日(土)
開催時間:
オープニングセレモニー 17:00
もばら阿波おどり 17:30~19:30
総踊り 19:45~
開催場所:JR外房線「茂原駅」東口〜サンシティ町保商店街
■茂原七夕まつり
開催期間:2025年7月26日(土)・27日(日)
開催時間:26日(土)10:00〜21:00、27日(日)10:00〜20:00
開催場所:JR外房線「茂原駅」周辺商店街
アクセス:【車】首都圏中央連絡自動車道・茂原長柄ICから約10分、または茂原長柄スマートICから約10分、または茂原北ICから約15分
【電車】JR外房線「茂原駅」から徒歩すぐ
駐車場:あり
湘南ひらつか七夕まつり【神奈川県平塚市】

神奈川県平塚市では、2025年7月4日(金)〜6日(日)の3日間、「第73回湘南ひらつか七夕まつり」が開催されます。今年で第73回を迎えるこのお祭りは、100本以上の豪華絢爛(けんらん)な七夕飾りが商店街を華やかに彩ります。
さらに、6年ぶりに東海道本通りの路上に露店が復活! オーケー平塚店前交差点からまちづくり財団前交差点までの間に、約100店の露店がずらりと並び、久しぶりのにぎわいが戻ってきます。

7月4日(金)の10時30分からは、恒例の「七夕おどり千人パレード」を開催。湘南スターモールを舞台に、平塚市民1,000人が参加し、沿道の声援を受けながら華やかに踊り歩きます。
ぜひ子供と一緒に手拍子しながら、思いっきり楽しんでみてくださいね。
■湘南ひらつか七夕まつり
開催期間:2025年7月4日(金)〜6日(日)
開催時間:4日(金)10:00〜20:00、5日(土)11:00〜20:00、6日(日)11:00〜19:00
開催場所:湘南スターモール(メイン会場)、ほかJR東海道本線「平塚駅」北口商店街を中心とする市内全域
アクセス:【電車】JR東海道本線「平塚駅」北口から徒歩すぐ
駐車場:なし
華やかでワクワクする「関東三大七夕祭り」は、親子で楽しめる夏の思い出作りにぴったり。今年は色とりどりの飾りを楽しみながら、七夕の由来や願いごとの意味にもふれてみてください♪
記事を書いた人

わかめ
ライター・占い師・音楽家。 朝は原稿、夜はタロット、週末はヘブンアーティスト「わかめとミュゼット」でアコーディオンを演奏する子育て主婦です。
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