天然ミストが涼しい静岡の滝5選<br/>夏に日帰り!見どころ&周辺観光も
更新日2025年08月20日/公開日2025年08月20日

天然ミストが涼しい静岡の滝5選
夏に日帰り!見どころ&周辺観光も

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連日暑い日が続く夏、見ているだけで涼しくなれる「滝」へおでかけしてみませんか? 今回は、日帰りで楽しめる静岡県の滝を、絶景の名所から穴場までご紹介します。

滝の特徴や見どころとあわせ、親子で立ち寄りたい周辺観光スポットもピックアップ! 天然のミストを浴びて、子供の夏休み後半も最高の思い出を作りましょう。

※内容は一部変更または中止になる可能性があります。最新情報および詳細は、公式サイトをご確認ください
※自然の滝は降雨量や季節により水量が変化するため、掲載画像と状況が異なる場合があります

天然ミストが涼しい「東海の滝」はこちら!

天然ミストが涼しい「関東の滝」はこちら!

天然ミストが涼しい「関西の滝」はこちら!

滝は避暑に人気!でも、どうして涼しいの?

夏の避暑スポットとしても人気の「滝」。ここでは、滝が涼しく感じられる理由を解説します。

天然のミストによる気化熱で体感温度が下がる

水しぶきが涼し気な「那智の滝」の滝つぼ(画像提供:jeosoncho / PIXTA)
水しぶきが涼し気な「那智の滝」の滝つぼ(画像提供:jeosoncho / PIXTA)

滝つぼに激しく水が流れ落ちることで生まれる大量の水しぶきは、まさに天然のミストシャワー! ひんやりとしたミストが肌にあたると、気化熱の効果で体感温度がぐっと下がります。

また直接肌にあたらずとも、空気中を漂う細かいミストが蒸発する際に、気化熱の作用で周囲の熱を奪うため涼しく感じられるのです。

エアコンの涼しさとは違う、自然の力で体をクールダウンさせてくれるのが魅力です。

木陰が日差しを遮ってくれる

木々に囲まれた熊本県の「鍋ヶ滝公園」(画像提供:Ichi / PIXTA)
木々に囲まれた熊本県の「鍋ヶ滝公園」(画像提供:Ichi / PIXTA)

さらに、滝の周りは豊かな森や渓谷に囲まれていることが多く、木陰が日差しを遮ってくれます。

「ゴーッ」という水の音も、日常の喧騒や暑さを忘れさせてくれる心地よいBGMに。心も体もリフレッシュできる最高の癒やしスポットです。

滝を見に行くときの持ち物・服装

滝の周辺は、自然の地形を生かした遊歩道や山道になっていることがほとんど。安全に楽しむために、服装や持ち物はしっかり準備していきましょう!

服装のポイント

両手があくよう、カバンはリュックタイプが基本(画像提供:zak / PIXTA)
両手があくよう、カバンはリュックタイプが基本(画像提供:zak / PIXTA)

●靴: もっとも重要といえるのが靴。滑りにくい、履き慣れたスニーカーかトレッキングシューズが必要です。サンダルやヒールは絶対に避けましょう。

●服装: 夏でも虫刺されやケガ防止のため、長袖・長ズボンが安心。体温調節ができるよう、脱ぎ着しやすい上着を1枚持っていきましょう。

あると便利&安心な持ち物

タオル、飲み物はもちろん、山の天気は変わりやすいので雨具も忘れずに。森林を歩くので、虫よけスプレーや虫刺されの薬、絆創膏や消毒薬はもちろん、ヒル対策グッズ、熊鈴や熊よけスプレーなども用意しておくと安心です。

ゴミを持ち帰るためのビニール袋も持参しましょう。

【伊豆市】浄蓮の滝

清らかな水が流れる「浄蓮の滝」(画像提供:ハッシブ2世 / PIXTA)
清らかな水が流れる「浄蓮の滝」(画像提供:ハッシブ2世 / PIXTA)

“日本の滝百選”に選ばれ、名曲「天城越え」にも登場する「浄蓮の滝」は、静岡県の伊豆エリアを代表する名瀑。

高さ25m・幅7mの滝が、深い木々に囲まれた玄武岩の崖を流れ落ちる様子は荘厳です。

春の畳石式わさび田(画像提供:M・H / PIXTA)
春の畳石式わさび田(画像提供:M・H / PIXTA)

滝の展望台付近には、伊豆市の特産品であるわさびを栽培する「わさび田」が広がっています。明治時代から続く伝統農法で、世界農業遺産にも登録されている「畳石式」のわさび田を、じっくり見学しましょう。

清らかな水と緑が織りなす美しい風景は、この地域ならではの魅力にあふれています。

「伊豆の踊子」の世界観にふれ、渓流釣りまで楽しめるスポット

「浄蓮の滝」近くにある「伊豆の踊子」像(画像提供:skipinof / PIXTA)
「浄蓮の滝」近くにある「伊豆の踊子」像(画像提供:skipinof / PIXTA)

駐車場から滝へは、約200段の階段を下りて向かいます。道中には川端康成の名作「伊豆の踊子」の銅像があり、文学の世界にふれることができますよ。

滝を見学したあとも、併設の「浄蓮の滝観光センター」で名物のわさびソフトクリームを食べたり、「天城国際鱒釣場」でニジマスやアマゴの渓流釣りをしたりと、一日満喫できるスポットです。

釣場にはレンタル竿があり、初心者や子供でも安心です。釣った魚をその場で焼いて食べたり(貸出コンロ有料)、持ち帰って夕食のおかずにすれば、貴重な食育の機会になりますね♪

「天城国際鱒釣場」を詳しくチェック!

■スポット概要
所在地:静岡県伊豆市湯ケ島892-14
アクセス:【車】東名高速道路「沼津IC」、新東名高速道路「長泉沼津IC」から約70分
【電車】伊豆箱根鉄道「修善寺駅」から河津駅行きバスに乗車、「浄蓮の滝」バス停で下車すぐ
駐車場:あり

【伊豆市】万城の滝

【伊豆市】万城の滝(画像提供:kazz zzak / PIXTA)
【伊豆市】万城の滝(画像提供:kazz zzak / PIXTA)

伊豆市の地蔵堂川上流にかかる、高さ20m・幅6mの美しい滝。

かつては滝の裏側に入れたことから「裏見の滝」とも呼ばれていましたが、現在は崩落の危険があるため通行できません。しかし、滝のすぐそばまで下りることができ、水量豊かな瀑布の迫力を間近で感じられます。

隣接する「LScamp中伊豆」の駐車場から歩いてすぐと、アクセスの良さも魅力です。ちなみに駐車場にあるトイレは、なんと巨大なカブトムシの形! 昆虫好きの子供が喜ぶこと間違いなしです。

伊豆の自然を満喫&修善寺温泉で癒される一日

修善寺温泉「竹林の小径」(画像提供:Sana / PIXTA)
修善寺温泉「竹林の小径」(画像提供:Sana / PIXTA)

滝つぼの近くには東屋もあり、天然のミストを感じながら休憩できます。

滝から少し下流に行くと「千年木」と呼ばれるケヤキの古木があり、近くには水遊びができる親水地やピクニックができる広場も。大自然に囲まれながら、親子で楽しく過ごせますよ。

観瀑のあとは「中伊豆フィッシュファーム マス釣り場」で釣りを満喫。最後は「修善寺温泉」で風情ある温泉街や「竹林の小径」を散策したり、足湯・日帰り湯で旅の疲れを癒やすのもいいですね♪

「中伊豆フィッシュファーム マス釣り場」を詳しくチェック!

「修善寺温泉」を詳しくチェック!

■スポット概要
所在地:静岡県伊豆市地蔵堂776-1
アクセス:【車】伊豆縦貫自動車道「大仁中央IC」から約20分
【電車】「修善寺駅」からタクシーで約21分、またはバスに乗車(約40分)、「地蔵堂」バス停で下車後、徒歩で約15分
駐車場:あり

【河津町】河津七滝(釜滝、エビ滝、蛇滝、初景滝、カニ滝、出合滝、大滝)

「河津七滝」(かわづななだる)は、河津川の上流・約1.5kmにわたる渓谷に点在する7つの滝の総称。滝のことを「たる」と呼ぶのは平安時代から続く民族語で、「水が垂れる」という意味の「垂水(たるみ)」がルーツです。

遊歩道が整備されており、片道約1時間のハイキングを楽しみながら個性豊かな7つの滝をめぐることができます。ここでは代表的な3つの滝をご紹介!

釜滝

釜滝 (画像提供:ハッシブ2世 / PIXTA)
釜滝 (画像提供:ハッシブ2世 / PIXTA)

「釜滝」(かまだる)は、七滝の遊歩道(上流コース)で最初に現れる迫力満点の滝。高さ約22mの玄武岩の岩肌を流れ落ちます。滝の音が釜の底に響く音に似ていることから、この名が付いたのだそう。

すぐそばに展望デッキが設置されており、ミスト状の水しぶきを全身で感じることができます。

初景滝

初景滝(画像提供:ハッシブ2世 / PIXTA)
初景滝(画像提供:ハッシブ2世 / PIXTA)

「初景滝」(しょけいだる)は「河津七滝」を代表する滝です。ここにも、小説「伊豆の踊子」の場面を再現した銅像が立っています。

高さ約10m・幅約7mの美しい滝を背景にした踊り子像は記念撮影にもぴったり。多くの観光客でにぎわう人気スポットです。

駐車場の周辺から「初景滝」までの区間はバリアフリーになっていて、河津七滝観光協会では車椅子の無料レンタルを実施。小さな子供連れや3世代でのおでかけにも適しています。

大滝

大滝(画像提供:freeangle / PIXTA)
大滝(画像提供:freeangle / PIXTA)

七滝の中でもっとも雄大で、落差30m・幅7mを誇る「大滝」(おおだる)。かつては立ち入りが制限されていましたが、現在は遊歩道が整備され、その壮大な姿を間近に見ることができます。

ラストは滝が見られる露天風呂へ

滝の周辺は温泉宿「大滝温泉 天城荘」の敷地になっており、水着着用で入れる露天風呂では、大滝を眺めながら温泉に浸かるという贅沢な体験も! まさに冒険のゴールにふさわしい絶景です。

※「大滝温泉 天城荘」は2025年8月現在、リニューアル工事のため日帰り湯のみ営業。水曜休館

■スポット概要
所在地:静岡県賀茂郡河津町梨本
アクセス:【車】東名高速道路「沼津IC」から約1時間20分
【電車】「河津駅」からバスに乗車、「水垂」バス停で下車。
駐車場:あり
注意事項:
・大滝の遊歩道は開放時間が季節により異なる(6月~9月は8~18時)
・補修工事や自然災害の影響で通行止区間が生じることがあります。観光協会の公式サイトなどで最新情報をご確認ください

河津町観光協会公式サイト・新着情報

【静岡市】安倍の大滝

安倍の大滝(画像提供:yamasan / PIXTA)
安倍の大滝(画像提供:yamasan / PIXTA)

“日本の滝百選”に選ばれ、安倍川の源流部に位置する落差約90mの壮大な滝。静岡市内とは思えないほど手つかずの原生林の中にあり、その姿は“駿河の国で第一の滝”と称えられてきました。

滝までの道のりは本格的なハイキングコースになっていて、豊かな自然と冒険気分を満喫したい、体力に自信のある親子におすすめの秘境スポットです。

吊り橋を越えて目指す!迫力満点の直瀑

ルート途中にある吊り橋はスリル満点!(画像提供:チルド / PIXTA)
ルート途中にある吊り橋はスリル満点!(画像提供:チルド / PIXTA)

温泉街の駐車場から滝までは、約1時間ほどのハイキング。道中にはスリル満点の吊り橋が2つあり、美しい渓谷の景色を楽しみながら進みます。

ゴールで待っているのは、圧倒的な水量で流れ落ちる大迫力の滝の姿! 滝つぼの近くまで行けば、天然のミストを全身で浴びることができます。

ハイキングのあとは、歴史ある「梅ヶ島温泉」で汗を流し、疲れを癒やすのが最高のコースです♪

「梅ヶ島温泉」の詳細はこちら!

■スポット概要
所在地:静岡県静岡市葵区梅ケ島
アクセス:【車】新東名高速道路「新静岡IC」から約50分、駐車場から徒歩で約60分
【電車】JR東海道本線・東海道新幹線「静岡駅」からバスに乗車(約1時間45分)、「安倍大滝入口」バス停で下車後、徒歩で約40分
駐車場:あり(梅ヶ島温泉の駐車場を利用)

【富士宮市】白糸の滝・音止の滝

絶壁から白い絹糸のように水が落ちる「白糸の滝」(画像提供:まちゃー / PIXTA)
絶壁から白い絹糸のように水が落ちる「白糸の滝」(画像提供:まちゃー / PIXTA)

世界遺産・富士山の構成資産であり、“日本の滝百選”にも選ばれている天下の名瀑「白糸の滝」。高さ20m・幅150mの湾曲した絶壁から、まるで白い絹糸のように大小数百もの滝が流れ落ちる様は、優しくたおやかです。

すぐ隣には、轟音(ごうおん)とどろかせる勇壮な「音止の滝」があり、趣の異なる二つの滝を一度に楽しめるのが大きな魅力です。

二つの名瀑をめぐり、富士山の恵みを感じる

音止の滝(画像提供:ばりろく / PIXTA)
音止の滝(画像提供:ばりろく / PIXTA)

駐車場から遊歩道を5分ほど歩き、まずは展望スペースから「音止の滝」の迫力を体感。そこから100段ほどの階段を下りていくと滝つぼに到着します。目の前に「白糸の滝」が広がり、幻想的な光景に圧倒されますよ。

滝の水は富士山の雪解け水で、年間を通じて水温12度とひんやりしています。

滝で涼んだあとは、動物とのふれあいや乳搾り体験が人気の「まかいの牧場」へ立ち寄るのも、親子におすすめのコースです。

「まかいの牧場」を詳しくチェック!

■スポット概要
所在地:静岡県富士宮市上井出
アクセス:【車】東名高速道路「富士IC」、新東名高速道路「新富士IC」から約35分
【電車】JR身延線「富士宮駅」からバスに乗車(約30分)、「白糸の滝」バス停で下車すぐ
駐車場:あり

夏の避暑地として人気が高い、静岡県の滝をまとめてご紹介しました。下調べと準備をしっかりして、夏休み後半も楽しい思い出を作りましょう!

記事を書いた人

雨宮あかり

「いこーよとりっぷ」エディター/食べること・飲むこと・音楽が大好きなママ編集者。世界中の音楽フェスを体験すること&ベルギービールの醸造所めぐりが夢です♪ 特技はアロマセラピートリートメントです。

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