
天然ミストが涼しい甲信越の滝12選
9月に日帰り!見どころ&周辺情報
まだまだ暑い日が続く9月。見ているだけで涼しくなれる「滝」へおでかけしてみませんか? 今回は、日帰りで楽しめる甲信越エリア(長野・山梨・新潟県)の滝を、絶景の名所から穴場までご紹介します。
滝の特徴や見どころとあわせ、親子で立ち寄りたい周辺観光スポットもピックアップ! 天然のミストを浴びて、子供と一緒に最高の思い出を作りましょう。
※内容は一部変更または中止になる可能性があります。またルートの一部または全体が通行止めになる場合がありますので、最新情報および詳細は公式サイトをご確認ください
※自然の滝は降雨量や季節により水量が変化するため、掲載画像と状況が異なる場合があります
滝を見に行くときの持ち物・服装
滝の周辺は、自然の地形を生かした遊歩道や山道になっていることがほとんど。安全に楽しむために、服装や持ち物はしっかり準備していきましょう!
服装のポイント

●靴: もっとも重要といえるのが靴。滑りにくい、履き慣れたスニーカーかトレッキングシューズが必要です。サンダルやヒールは絶対に避けましょう。
●服装: 夏でも虫刺されやケガ防止のため、長袖・長ズボンが安心。体温調節ができるよう、脱ぎ着しやすい上着を1枚持っていきましょう。
あると便利&安心な持ち物
タオル、飲み物はもちろん、山の天気は変わりやすいので雨具も忘れずに。森林を歩くので、虫よけスプレーや虫刺されの薬、絆創膏や消毒薬はもちろん、ヒル対策グッズ、熊鈴や熊よけスプレーなども用意しておくと安心です。
ゴミを持ち帰るためのビニール袋も持参しましょう。
【長野県上松町】小野の滝

江戸時代の五街道のひとつ「中山道」の名所として古くから知られ、浮世絵にも描かれた歴史ある名瀑。落差約15mの穏やかな滝で、“木曽八景”にも数えられています。
国道19号線沿いにあり、駐車場からすぐという抜群のアクセスの良さが魅力。中央アルプスを源流とする清らかな水が流れ落ちる姿を気軽に楽しむことができます。
浮世絵の世界へ!中山道の歴史と絶景にふれる

歌川広重の浮世絵「木曽街道六拾九次」では、宿場町の顔としてこの滝が描かれました。「昔の旅人もこの景色を見て疲れを癒やしたのかな?」と親子で歴史に思いを馳せるのも素敵ですね。
滝の上をJR中央本線が走行しているので、運が良ければ電車と滝のコラボ写真も撮れるかも!
浦島太郎伝説が残る絶景「寝覚の床」や、宿場町の風情が残る「上松宿」(あげまつじゅく)など、木曽路の名所をめぐるドライブ中に立ち寄るのもおすすめです。
■スポット概要
所在地:長野県木曽郡上松町小野
アクセス:【車】中央自動車道「中津川IC」から約60分
【電車】JR中央本線「上松駅」からバスに乗車(約10分)、「小野の滝」バス停で下車すぐ
駐車場:あり
【長野県軽井沢町】白糸の滝

「白糸の滝」は軽井沢町を代表する人気観光スポット。高さ約3m・幅約70mの湾曲した岩肌から、無数の地下水がまるで白い絹糸のように流れ落ちる、優美で繊細な滝です。
川や湖の水を水源とする一般的な滝とは異なり、水量が常に一定で澄んでいるのが特徴。滝の周囲は夏でもひんやりと涼しく、避暑地・軽井沢ならではの癒やしの空間が広がっています。
滝の見学後は「旧軽井沢銀座」のまち歩きへ

駐車場から滝までは緩やかで整備された遊歩道を歩いて5分ほど。目の前に現れる、横に長く広がる水のカーテンは感動的です!
滝の入口にある売店では、名物の「イワナの塩焼き」や、めずらしい鹿肉の「肉まん」などが味わえます。
滝で涼んだあとは、車で約15分の「旧軽井沢銀座通り」へ。おしゃれなカフェや雑貨店、パン屋さんなどが並び、親子で食べ歩きやショッピングを楽しむのもおすすめです。
■スポット概要
所在地:長野県北佐久郡軽井沢町長倉
アクセス:【車】上信越自動車道「碓氷軽井沢IC」から約40分
【電車】JR北陸新幹線(長野新幹線)・しなの鉄道線「軽井沢駅」からバスに乗車(約25分)、「白糸の滝」バス停で下車後、徒歩で約5分
駐車場:あり(白糸ハイランドウェイ沿い)
【長野県高山村】雷滝

“裏見の滝”とも呼ばれ、滝の裏側から流れ落ちる姿を見ることができる、落差約30mの豪快な滝です。雷のように大きな音が轟くことが名前の由来。「ドーッ」という迫力満点の水音と、ミスト状の水しぶきを全身で感じられます。
駐車場から遊歩道が整備されており、気軽に訪れることができるのも魅力です。
ごうごうと響く音を聴きながら滝の裏側を探検!

駐車場から5分ほど歩くと、展望台が見えてきます。さらに階段を下りれば、滝の裏側へ! 水のカーテンの内側から見る景色と、岩に反響するごうごうという大音響は、忘れられない体験になりますよ。
滝のすぐそばには、はちみつジェラートが人気の茶屋「ごろごろ亭」も。滝でたっぷり涼んだあとは、日本でもっとも美しい村のひとつ、高山村の美しい風景の中をドライブするのもおすすめです。
村内には、アスレチック広場や室内プールが人気の「信州高山森林スポーツ公園 YOU游ランド」、美しいぶどう畑が広がる「信州たかやまワイナリー」など観光スポットも多数点在。8つの温泉地もあり、旅の疲れを癒せますよ。
■スポット概要
所在地:長野県上高井郡高山村奥山田3681-302
アクセス:【車】上信越自動車道「須坂長野東IC」から約50分
駐車場:あり
備考:冬期(11月下旬~5月上旬)は閉鎖
【長野県茅野市】乙女滝

蓼科中央高原、横谷峡の入口に位置する落差約30mの「乙女滝」。身分違いの恋を成就させた乙女の伝説が残る、縁結びのパワースポットとして知られています 。
この滝、じつは自然の滝ではなく、江戸時代に水不足の地域へ川の水を送るために考案された人工の滝なんです。かんがい農業の発展に貢献している貴重な場所として「かんがい施設遺産」にも認定・登録されています。
断崖を流れ落ちる滝の姿を目にすれば、これほど美しい景観を生み出した先人の知恵と技術に感銘を受けること間違いなし。滝つぼがない珍しい構造をしているのも見どころです。
横谷峡で滝めぐり&蓼科温泉も満喫

「横谷峡駐車場」から「乙女滝」までは歩いて6分ほど。滝のそばまで近づいて迫力ある水しぶきを浴びることができます 。
ここから始まる約4kmの「横谷峡遊歩道」を歩けば、「王滝」「おしどり隠しの滝」など大小さまざまな滝に出会え、本格的な渓谷ハイキングを満喫できます よ。散策のあとは、蓼科温泉郷の日帰り湯で汗を流すのもいいですね。
■スポット概要
所在地:長野県茅野市北山
アクセス:【車】中央自動車道「諏訪IC」から約30分、駐車場から徒歩で約6分
【電車】JR中央本線「茅野駅」からバスに乗車(約35分)、「横谷峡入口」バス停で下車後、徒歩で約6分
駐車場:あり
【長野県松本市】三本滝

“乗鞍三滝”(乗鞍三名滝)のひとつ「三本滝」は、乗鞍(のりくら)高原を代表する名瀑。長野県の名勝に指定されていて、“日本の滝百選”にも選ばれています。
その名の通り、水源も趣も異なる三つの滝が、一つの滝つぼに合流するのが最大の特徴 。
向かって右は岩肌を滑る優美な滝、正面は豪快な直瀑、左は木々の間に見える静かな滝と、三者三様の姿を一度に楽しめます 。標高1,840mに位置し、夏でもひんやりと涼しい空気に満ちています 。
「かもしかの径」を歩く!三つの滝の競演

「三本滝駐車場」から滝へと続く「かもしかの径」は、清流沿いを歩く気持ちのいい散策路。吊り橋を渡るなど、ちょっとした冒険気分も味わえます。ただし、滝に近づくにつれて岩が多く滑りやすくなるので、足元には十分注意してくださいね。
乗鞍高原には、「一の瀬」の水辺や「小梨の径」沿いのせせらぎでの水遊びや、“乗鞍三名滝”めぐり、「乗鞍自然保護センター」の展示やイベントなど、さまざまな楽しみがあります。思い思いのプランを練って自然を満喫しましょう。
■スポット概要
所在地:長野県松本市安曇乗鞍高原
アクセス:【車】長野自動車道「松本IC」から約60分、駐車場から徒歩で約40分
駐車場:あり
備考:遊歩道は冬期(例年11月下旬~4月下旬)は通行止めになります。
【長野県松本市】善五郎の滝

“乗鞍三滝”のひとつで、落差約22m、幅8mの美しい滝。その昔、イワナ釣りの名手「善五郎」が、巨大なイワナに引き込まれて滝つぼに落ちてしまった、という伝説から名付けられました。
乗鞍火山の溶岩を削ってできた滝で、古くは山岳信仰の行場でもあったと伝わります。
駐車場から滝までは、往復40分~1時間ほどのハイキングコースになっています。滝見台からは、乗鞍岳を背景に流れ落ちる滝の全景を一望できますよ。 滝つぼのすぐ近くまで行けるので、迫力ある水しぶきを間近で感じてみましょう。

また、朝方には日光が水しぶきを通過して虹が現れることも。親子で早起きしてでかけるのもいい思い出になりそうですね。
滝のミストを堪能したあとは、車で10分ほどの「乗鞍BASE いがやレクリエーションランド」で樹上アスレチックやジップラインに挑戦してみてはいかがでしょうか。
■スポット概要
所在地:長野県松本市安曇
アクセス:【車】長野自動車道「松本IC」から約60分、駐車場から徒歩で約20分
駐車場:あり
【長野県松本市】番所大滝

「三本滝」「善五郎の滝」と並び、“乗鞍三滝”と称される名瀑。乗鞍高原のもっとも下流に位置し、高さ約40m・幅15mの規模を誇ります。
乗鞍火山の溶岩が作り出したゴツゴツとした黒い岩肌を、豊富な水量の水が轟音とともに流れ落ちる姿は、三滝のなかでも随一の荒々しさと迫力です。松本市の特別名勝にも指定されています。
急な階段の先に待つ、迫力満点の絶景!

駐車場から滝の展望台までは、徒歩10〜15分ほど。ただし、道中には急で危険な階段もあるため、特に小さな子供連れは足元に注意が必要です。
展望台では滝の全景を間近に眺めることができ、水しぶきを浴びるほどの迫力に圧倒されますよ。滝の上流には、より穏やかな「千間淵(せんげんぶち)遊歩道」もあり、吊り橋を渡ったり、清流を眺めたりと、あわせて散策するのもおすすめです。
■スポット概要
所在地:長野県松本市安曇大野川
アクセス:【車】長野自動車道「松本IC」から約60分、駐車場から徒歩で約15分
駐車場:あり
【山梨県北杜市】吐竜の滝

八ヶ岳南麓の川俣川(かわまたがわ)渓谷にかかる「吐竜(どりゅう)の滝」は、落差約10m・幅約15mの優美な滝。一般的な滝のように激しく水が落ちるのではなく、緑に覆われた岩の間から、いくすじもの水が絹糸のように流れ落ちるのが特徴です。
“竜が吐き出す滝”と名付けられたその姿は、まるで日本庭園のような趣。静かで穏やかな佇まいに、心が洗われるような癒やしのスポットです。
滝でリフレッシュしたあとは清里観光へ

駐車場から滝までは、清流のせせらぎを聴きながら歩く、約15分の気持ちいいハイキングコースです。ゴールで待っているのは、穏やかで神秘的な滝の姿。滝の周辺は夏でも涼しく、心からリフレッシュできます。
滝を見たあとは、ソフトクリームが絶品の「清泉寮」や、動物とふれあえる「山梨県立まきば公園」など、清里高原の観光スポットを巡り、避暑地の一日を満喫しましょう♪
■スポット概要
所在地:山梨県北杜市大泉町西井出
アクセス:【車】中央自動車道「長坂IC」から約20分、駐車場から徒歩で約15分
駐車場:あり
備考:遊歩道の一部に通行止め箇所があるため、現地の案内にご注意ください
【山梨県甲府市】仙娥滝

日本有数の渓谷美を誇る、国の特別名勝「御岳昇仙峡」(みたけしょうせんきょう/以下、昇仙峡と表記)の最奥部にある「仙娥(せんが)滝」。落差30mの壮大な滝で“日本の滝百選”にも選ばれています。
地殻変動によって生まれたという花崗岩の岩肌を、水が力強く削りながら流れ落ちる姿は迫力満点。仙娥という名は中国の月の女神「嫦娥」(じょうが)に由来するともいわれ、神秘的な雰囲気が魅力です。
ロープウェイや山頂からの絶景も必見

滝は昇仙峡のシンボル「覚円峰」の麓にあり、「昇仙峡滝上」バス停や駐車場から歩いて5分ほどで到着します。昇仙峡にはほかにも数多くの見どころがあるので、親子で遊歩道をのんびり歩くのもおすすめです。
滝でマイナスイオンを浴びたあとは、すぐ近くの「昇仙峡ロープウェイ」に乗って、パノラマ台からの絶景を眺めるのが定番コース! 山頂には、縁結びで知られる「八雲神社」もあります。
周辺には、水晶などのパワーストーンを探せるショップや、郷土料理「ほうとう」のお店、「影絵の森美術館」などもあり、一日中楽しめますよ。
■スポット概要
所在地:山梨県甲府市高成町
アクセス:【車】中央自動車道「甲府昭和IC」から約40分
【電車】JR中央本線・身延線「甲府駅」からバスで約50分、「昇仙峡滝上」バス停で下車後、徒歩で約8分
駐車場:あり
【山梨県富士吉田市・忍野村】鐘山の滝

山梨県富士吉田市と忍野村の境を流れる、桂川の上流にある滝です。2本に分かれて大きな釜状の滝つぼに流れ落ちる姿が特徴です。
2023年には周辺が「ふじさんミュージアムパーク」としてリニューアルされ、観瀑用のデッキも完成! より気軽に、そして安全に、迫力ある滝の姿を感じられるようになりました。
季節ごとの変化やライトアップも見どころ

春にはピンクのミツバツツジ、夏には青々とした新緑、秋にはイロハモミジと滝の共演が見事。四季折々の自然と、清らかな水の流れに癒やされるスポットです。
また日没後にはライトアップされ、昼間とは違う幻想的な雰囲気に包まれます。
滝は、富士山の歴史や文化を学べる「ふじさんミュージアム」のすぐ向かいにあり、セットで訪れるのが定番。少し足をのばせば富士吉田名物のうどん店が点在するほか、「富士急ハイランド」も車ですぐの距離です。
■スポット概要
所在地:山梨県富士吉田市上吉田東(ふじさんミュージアム向かい)
アクセス:【車】中央自動車道「河口湖IC」または「富士吉田西桂スマートIC」から約15分
駐車場:あり(ふじさんミュージアムパーク駐車場)
【新潟県新潟市】金津の滝(白玉の滝)

新潟県新潟市の秋葉丘陵にある、古くから山伏の修行の地とされてきた滝。上流に落差約15mの「雄滝」、下流に落差7mの「雌滝」という二つの滝があります。
通称「白玉の滝」として地元の人々に親しまれており、都市部に近いながらも、豊かな自然と神聖な雰囲気が感じられる癒やしのスポットです。夏は涼を求める多くの人でにぎわいます。
滝行でも有名!歴史ある滝でパワーチャージ

駐車場から遊歩道が整備されていて、駐車場から「雌滝」までは歩いてすぐ。そこから100mほど登ると迫力ある「雄滝」が現れます。滝の周辺は苔むした岩や木々に囲まれ、神秘的な雰囲気。マイナスイオンとフィトンチッドたっぷりの空間で癒されること間違いなしです。
また、冬に極寒の中で行われる「白玉の滝打たれ」(滝行体験)でも有名です。
滝を見たあとは、鉄道運転シミュレータやミニSL乗車体験ができる「新津鉄道資料館」や、巨大な温室がある「新潟県立植物園」など、親子で楽しめるスポットをめぐるのがおすすめです。
■スポット概要
所在地:新潟県新潟市秋葉区金津
アクセス:【車】磐越自動車道「新津IC」から約25分
【電車】JR信越本線「新津駅」からバスで約20分
駐車場:あり
【新潟県妙高市】苗名滝

“日本の滝百選”に選ばれている、落差約55mの迫力ある名瀑。新潟と長野の県境を流れる関川にかかる滝で、その轟音(ごうおん)があまりに激しく、まるで地震のようだったことから、別名「地震滝」とも呼ばれています。
駐車場から滝までは遊歩道が整備されているので、おでかけしやすいのも魅力です。
四季折々の美しさがありますが、なかでも雪解け水が大量に流れ込む春は圧巻の光景が広がります。
観瀑のあとは“逆さ妙高山”を見に「いもり池」へ

駐車場から滝の展望台までは、渓谷沿いを歩いて15分ほど。小さな子供でも歩きやすい、比較的平坦な道のりです。展望ポイントでは、滝つぼに流れ落ちるダイナミックな水しぶきと音を全身で感じることができますよ。
遊歩道入口付近には流し素麺で有名な「苗名滝苑」やソフトクリームが人気のカフェもあり、ひと息つくのにぴったりです。
また、妙高高原 池の平温泉に位置する「いもり池」も車で10分ほど。水面に映る“逆さ妙高山”の絶景を眺めながら、のんびり散策してみてくださいね。
■スポット概要
所在地:新潟県妙高市杉野沢
アクセス:【車】上信越自動車道「妙高高原IC」から約15分、駐車場から徒歩で約15分
駐車場:あり
避暑地として人気が高い、甲信越エリアの滝をまとめてご紹介しました。下調べと準備をしっかりして、楽しく安全に滝を満喫してくださいね♪
記事を書いた人
雨宮あかり
「いこーよとりっぷ」エディター/食べること・飲むこと・音楽が大好きなママ編集者。世界中の音楽フェスを体験すること&ベルギービールの醸造所めぐりが夢です♪ 特技はアロマセラピートリートメントです。
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