岐阜県で「タイル感謝祭2024」<br/>今年の開催情報&見どころを紹介
2024年4月21日

岐阜県で「タイル感謝祭2024」
今年の開催情報&見どころを紹介

タイル感謝祭2024
たいるかんしゃさい
体験する
歴史・文化を感じる
岐阜県多治見市

岐阜県の南東に位置する多治見(たじみ)市笠原(かさはら)町。美濃焼の産地のひとつであり、タイルの生産量で日本一を誇るこのまちで、2024年4月21日(日)に「タイル感謝祭2024」が開催されます。

会場は、「多治見市モザイクタイルミュージアム」前の広場。モザイクタイルアーティストによる実演や、職人から学ぶワークショップ、ゲーム感覚で競い合えるイベントや“タイルガチャ”など、バラエティーに富んだ催しが盛りだくさんです! 

親子で楽しめる見どころについて、主催者である「タイルの日実行委員会」委員長の前田市朗さんに教えてもらいました。

※内容は一部変更または中止になる可能性があります。最新情報および詳細は、公式サイトをご確認ください

「タイル感謝祭2024」が開催される多治見市とは

多治見市で焼かれたタイルは“美濃焼(みのやき)タイル”と呼ばれています。美濃の地で採取できる良質な土が地域経済を支えています
多治見市で焼かれたタイルは“美濃焼(みのやき)タイル”と呼ばれています。美濃の地で採取できる良質な土が地域経済を支えています

良質な土に恵まれた多治見市は、約1,300年の歴史を誇る“美濃焼の里”。

「美濃焼」は、多治見市のほか、周辺の土岐(とき)市、瑞浪(みずなみ)市、可児(かに)市でも焼かれていますが、地域ごとに徳利(とっくり)、洋食器、盃(さかずき)など、焼くものを分けているのが特徴です。多治見市のなかでも笠原町では、主にタイルを生産しています。

親子におすすめ!多治見市内のやきものスポットをご紹介

“施釉磁器モザイクタイル発祥の地”である笠原町。「モザイクタイル」とは、表面積が50平方センチメートル以下の小さなタイルの呼び名です
“施釉磁器モザイクタイル発祥の地”である笠原町。「モザイクタイル」とは、表面積が50平方センチメートル以下の小さなタイルの呼び名です

多治見市では、1914年(大正3年)頃からタイルの生産が始まりました。その後、京都市の「国立陶磁器試験所」でタイルの研究をしていた山内逸三氏が地元・笠原町に帰郷。

1935年(昭和10年)頃に釉薬(ゆうやく/陶磁器の表面を覆うガラス質の膜)を施した施釉磁器モザイクタイルの生産技術を確立させ、大量生産化に成功。戦後の建築ブームの追い風で、笠原の美濃焼モザイクタイルは全国に知られるようになりました。

2024年の「タイル感謝祭」実行委員長を務める前田さんは、「毎年4月に行う感謝祭を、美濃焼の成長と文化を支えてきたタイル産業に関わるすべての人と資源、地域の方々に感謝し、地元や全国のタイル好きのみなさんに楽しんでいただけるお祭りにしたい」と話します。

「タイル感謝祭」は陶祖への神事

多治見で作られているタイルの数々
多治見で作られているタイルの数々

「タイル感謝祭」が毎年4月に開催される理由には、由緒ある神事が関係しています。

やきものが盛んな地域では、土地ごとに製陶の技術をもたらした陶工(とうこう/陶磁器をつくる人)を「陶祖」(とうそ)と呼んでお祀(まつ)りし、毎年祭礼を行う風習(神事)があります。

「タイル感謝祭」が行われる笠原町の陶祖は、1615年(慶長20年)に窯を開いた加藤治郎太夫。彼の遺徳(いとく/後世に残る人徳)をしのび、1931年(昭和6年)に陶祖碑を建立して以来、90年余りにわたり4月の第2日曜に神事を行ってきました。

そして、今後もタイル業界に関わる方々と地元の人がひとつになってこの神事を盛り上げていこうと、2023年からは「タイル感謝祭」と名付け、毎年4月の日曜日に、陶祖へ感謝するとともに、タイルを主役にしたお祭りを開いています。

「タイル感謝祭2024」の注目イベント

過去開催時の様子
過去開催時の様子

タイル産業に関わる方々が、「タイルの産地、笠原町から魅力を発信し続けたい」との思いで、さまざまなイベントを企画している「タイル感謝祭」。

会場は、JR「多治見駅」からバスで約20分の場所にある「多治見市モザイクタイルミュージアム」前の広場。出店ブースでは、地元メーカーによるタイル小物の販売があり、地域の方と交流できるのも魅力です。音楽やダンスのステージイベントもあり、キッチンカーも集結します♪

なかでも親子で楽しめる「タイル感謝祭2024」の見どころをご紹介します!

いずれも事前予約は不要です。ブースが空き次第、自由に参加できるので、休憩しながらまわってみましょう。

「多治見市モザイクタイルミュージアム」を詳しく見る

近くで見てほしい、モザイクタイルアーティスト・中村ジュンコさんによるタイル装飾の実演!

過去開催時の様子
過去開催時の様子

笠原町生まれの小さなモザイクタイルだからこそ表現できる、アート作品が完成していく様子を生で見ることができるパフォーマンスです。色や形の組み合わせは無限大! 目の前で仕上げていくライブ感ある実演は、ずっと見ていたくなる楽しさにあふれています。

開催時間:10:00~16:00
見学:無料

初登場!3分チャレンジ「タイルならべ」

子供の小さな手のほうが意外と早く並べられるかも!?
子供の小さな手のほうが意外と早く並べられるかも!?

モザイクタイルの現場ではおなじみの目地盤。約1センチ角の枠が576個(24列×24列)並んでいます。枠のなかに、3分間でいくつタイルを並べられるかチャレンジ! 家族で競いあっても楽しいゲームです。

開催時間:10:00~16:00
料金:無料
体験時間:3分間

作って焼いて転写貼り

過去開催時の様子
過去開催時の様子

焼成済みのタイル素地に図案を印刷した転写紙を貼り付けて、再び低温で焼いてタイルをつくる転写技法を体験できるプログラム。キレイに作るためのコツを職人から教わりながら、製作工程を学んでみましょう。

開催時間:10:00~16:00
料金:500円
体験時間:30~60分

タイル金魚釣り

過去開催時の様子
過去開催時の様子

専用の竿で、“金魚タイル釣り”が楽しめるコーナー。コツをつかめば、大きめのタイルが手に入るかも! 狙いを定めて、お気に入りを釣り上げてみて。

開催時間:10:00~16:00
料金:1回500円
体験時間:約15分

釉薬で絵を描こう

作品例(過去開催時の様子)
作品例(過去開催時の様子)

白いタイル素地に絵を描く体験ができます。下絵を写して色を塗るもよし、自由に絵付けしてもよし。自分だけのオリジナルタイルが製作できます。焼いてから発送となるため、作品は後日お届けとなります。

開催時間:10:00~16:00
料金:500円
体験時間:30~60分

縁日気分を盛り上げるキッチンカーも!

過去開催時の様子
過去開催時の様子

お祭り気分を高めてくれる「うまいものブース」では、ベビーカステラやから揚げ、焼きそば、ケバブ、パン、おにぎり、コーヒーをキッチンカーで販売! どのメニューも数に限りがあるので、早めにチェックしておきましょう。

春の一日、親子でタイルとふれ合う時間は、多治見の産業を学び、アート感覚を養う絶好の機会になるはずです。

会場に隣接する山のような建物が、タイルのことなら何でも学べる「多治見市モザイクタイルミュージアム」です。こちらにもぜひ立ち寄ってみてくださいね。

親子におすすめ!多治見市内のやきものスポットをご紹介

とりっぷノート!同日は「たじみ陶器まつり」も開催

「タイル感謝祭2024」の寄り道スポットとして、外せないのが、JR「多治見駅」から徒歩約15分の場所にある「本町(ほんまち)オリベストリート」。イベント当日は、この周辺で多治見市最大の「たじみ陶器まつり」が開かれます。

かつて“陶器商人の町”として栄えたまちを、親子で散策しながらお気に入りの器を探す…最高のお散歩になりますね♪(いこーよとりっぷライター:金藤ミチコ)

記事を書いた人

金藤ミチコ

彩り豊かな街タイルを求めて各地を巡るタイル大好きライター。歩きながら素早くタイルを探し出すのが得意。タイルの絵付けもしています。

イベント基本情報

  • ページの内容は、掲載時のものであり最新の情報ではない場合もあります。
    お出かけされる際は、最新の公式情報を必ずご確認下さい。
イベント名タイル感謝祭2024
ふりがなたいるかんしゃさい
主催者名タイルの日実行委員会
開催期間2024年4月21日
開催時間10:00~16:00
開催スポット多治見市モザイクタイルミュージアム(広場エリア)
住所岐阜県多治見市笠原町2082-5
電話番号090-2778-0032
※電話窓口は、実行委員長(前田さま)です 
料金催しによって異なる
アクセス【車】東海環状自動車道・土岐南多治見ICから約15分/中央自動車道・多治見ICから約25分
【電車】JR中央本線、太多線「多治見駅」から東鉄バス2番バス乗り場(笠原線・東草口行き、または羽根行き)乗車、バス停「モザイクタイルミュージアム前」下車後、徒歩で約1分
駐車場駐車場あり
備考【駐車場情報】
モザイクタイルミュージアム隣の「笠原中央公民館駐車場」、またはモザイクタイルミュージアム前広場まで徒歩3分の「第二駐車場」が利用可。ただし、駐車可能台数が少ないため、公共交通機関の利用を推奨
公式SNS
公開日2024年04月08日/更新日2024年04月08日