東京十社「王子神社」の恒例行事
毎年12月6日に開催される熊手市

東京都北区王子の「王子神社」で、2024年12月6日（金）に熊手市が開催されます。

場所は、JR京浜東北線と東京メトロ南北線「王子駅」から徒歩で約3分とアクセス良好。

小規模ながらも地元の人に愛される、年の瀬の風物詩です。子供が喜ぶ屋台グルメも登場しますよ！

※内容は一部変更または中止になる可能性があります。最新情報および詳細は、公式サイトをご確認ください

東京近郊の「熊手市」をチェック！

「熊手市」とは？

王子神社の熊手市に軒を連ねる「くまで工房　 王子芝善」の「縁起福熊手」

例年、11月の「酉の市」でよく目にする熊手。もともと熊手は、お祭りで農具として売られていましたが、その形や用途から「福をつかむ・かき集める」などの意味を持つ縁起物になりました。

熊手市に並ぶ熊手には、おかめの面や大判小判、鯛、亀など、めでたいモチーフの飾りが満載。値段も豪華さもさまざまで、見ているだけでも心躍ります。

王子神社「熊手市」とは？

「王子神社」では“年内最後の酉の市”と銘打って毎年12月6日に「熊手市」を開催。

境内には趣向を凝らしたさまざまな形・大きさの熊手が並び、華やかさを競いあいます。

威勢の良い客引きの声も熊手市ならでは。熊手が売れると一本締めが行われ、大いに盛り上がります。

こじんまりとした市なので混雑することも少なく、熊手市の雰囲気をのんびり味わいたい親子にはぴったり。屋台グルメも楽しめます。

東京十社のひとつ「王子神社」の由緒と歴史

創建は詳らかではありませんが、中世に熊野信仰の拠点となった格式高い神社です。

1322年（元亨2年）に、領主・豊島氏が紀州熊野三山（※1）から王子大神（※2）をお迎えし、王子村と呼ばれるように。

江戸時代には徳川家康が同社を「将軍家祈願所」と定め、以降「王子権現」と親しまれて江戸名所のひとつとなりました。

その後、明治天皇により首都を守る東京十社のひとつに選ばれ、今も東京の北方を守る神社として鎮座しています。

※1…和歌山県にある「熊野本宮大社」、「熊野速玉大社」、「熊野那智大社」。世界遺産に登録された熊野古道とは、この三社を参拝する道のこと

※2…伊邪那岐命（いざなぎのみこと）、伊邪那美命（いざなみのみこと）、天照大御神（あまてらすおおみかみ）、速玉之男命（はやたまのおのみこと）、事解之男命（ことさかのおのみこと）

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熊手市の中心を担うのは、明治から続く「くまで工房　王子芝善」

王子神社の熊手市の中心的存在が、明治時代から続く熊手商「くまで工房 王子芝善」3代目の芝﨑善治（しばざきぜんじ）さん。

王子神社のほか、「浅草 鷲（おおとり）神社」の酉の市、「西新井大師」の「納めの大師」、「鳩ヶ谷 氷川神社」の「おかめ市」など、さまざまな熊手市に出店しています。

熊手を作る「王子芝善」の芝﨑善治さん。ご自身も王子神社の氏子です

工房では、11月～12月の熊手市に向けて毎年1月から下準備をスタート。一年を通じ、膨大な数の部品作りに精を出しています。

王子神社の熊手市を訪れると、芝﨑さんとお客さんが「商売繁昌、家内安全！　ヨ～ッ」と手を締める、いなせな場面と出会えますよ。

王子神社「熊手市」2024年の開催内容は？

2024年の「熊手市」は、12月6日（金）10時頃から開催されます。

「親子で熊手市にいらしたら『これで来年の福をかきこむんだよ』と、熊手の意味などもお話してみてください。きっとお子さんの情操教育に役立つと思いますよ」（王子神社宮司・八木光重／やぎみつしげ様　取材時）

豪華な熊手から、かわいらしいサイズのものまで揃っているので、お気に入りを見つけて福をかきこんでくださいね！

とりっぷノート★さらに楽しむポイント

王子神社で頒布される季節限定のお守りは、ストラップタイプでとても素敵！　春は「桜花守り」、秋は境内の大イチョウの葉が落ちるまで「紅葉銀杏守り」を頒布しています。

大イチョウは樹齢600年、東京都天然記念物にも指定されており、戦火を逃れた「奇跡の木」としても有名。例年、熊手市の頃まで黄葉が続くので、親子で一緒に眺めてみては。（いこーよとりっぷエディター・雨宮あかり）

記事を書いた人

雨宮あかり

「いこーよとりっぷ」エディター／食べること・飲むこと・音楽が大好きなママ編集者。世界中の音楽フェスを体験すること＆ベルギービールの醸造所めぐりが夢です♪　特技はアロマセラピートリートメントです。