デコレーションが楽しい!<br/>革のオリジナルポシェットを作ろう

デコレーションが楽しい!
革のオリジナルポシェットを作ろう

アトリエ・アミーチ
あとりえあみーち
体験する
ものづくり
東京都墨田区

東京都墨田(すみだ)区は江戸時代から皮革加工が盛んなまちで、現在もショップや工房があちこちにあります。

数ある工房のなかでも、制作体験ができる場所のひとつが、「アトリエ・アミーチ」。工房の2階にある広いスペースで「革クラフト教室」を開催しています。

今回は、ものづくりが大好きな中1の「ようちゃん」と小4の「ふうちゃん」姉妹が、革のポシェット作りを体験してきました!

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墨田区と「革」の歴史

現在の隅田川沿いの様子
現在の隅田川沿いの様子

江戸時代から、隅田川沿いでは、水運を活かしたさまざまな産業が発達しました。なかでも墨田区周辺は、革の「なめし」(動物の原皮から皮革を作る工程のこと)を行う工房が多くあり、皮革加工業の中心的な場所でした。

明治時代に革の靴や鞄の製造が増えると、産業はさらに活性化。墨田区は今も、皮革加工や販売業者が日本で一番多く集まっている「革のまち」です。

「革のポシェット」を作ろう!

オシャレな木の看板が目印の「アトリエ・アミーチ」
オシャレな木の看板が目印の「アトリエ・アミーチ」

JR総武線、地下鉄半蔵門線の「錦糸町駅」から歩いて12分ほどの場所にある、「アトリエ・アミーチ」。ビルの1階が事務所と工房、2階が体験スペースになっています。

最初に、片野さんから「革」について教えていただきました
最初に、片野さんから「革」について教えていただきました

指導してくださるのは、片野一恵(かたのかずえ)さん。優しい口調で丁寧に、墨田区と革の関わりから、制作のコツまで教えてくださいます。

■ポシェット作り体験
開催日時:土・日・祝日のみ 
※希望時間など、電話にて要相談
予約:完全予約制
料金:5,740円
体験時間:90分
対象:5歳以上(未就学児は保護者のサポートが必要)

【ステップ1】革選び

「おそろいはイヤ!」と言いながら、吟味する姉妹
「おそろいはイヤ!」と言いながら、吟味する姉妹

まずは、使用する革の色を選びます。

使用するのは厚みがあり柔らかな牛革で、優しい手ざわり。とても上質な革であることがわかります。

どの色にするか、真剣な表情で悩む2人…。

ようちゃんはブルー、ふうちゃんはクリーム色を選びました
ようちゃんはブルー、ふうちゃんはクリーム色を選びました

それぞれ気に入った色の革を選んで、制作スタートです!

基本的な作業は、印のついている場所に専用の器具で穴を開け、革をとめる「カシメ」という金具を打ち込むこと。この繰り返しで、ポシェットの形を作り上げていきます。

【ステップ2】ポケットをつける

ポシェットの中に付ける小さなポケットの位置を決めます
ポシェットの中に付ける小さなポケットの位置を決めます

まずは、小銭や鍵などを入れられるよう、ポケットになる白い革を付けます。

ハンマーで鉄の棒を叩くと、丸く穴が開きます
ハンマーで鉄の棒を叩くと、丸く穴が開きます

本体の革に、ポケットになる白い革をカシメで留めます。カシメを打ち込むために、まず穴を開けるのですが、穴あけに使う道具は、中空になっている鉄の棒とハンマーです。

鉄の棒を印に合わせてハンマーで叩くと、スポッと革が取れておもしろい!

開けた穴の位置にカシメを当て、上からハンマーで数回叩くとポケットがしっかりと付きました。

【ステップ3】ポシェットの形を作る

マチになる部分を折り込んでカシメを打ち込みます
マチになる部分を折り込んでカシメを打ち込みます

ポケットを付けたら、いよいよポシェット本体を立体的に形作っていきます。革を折りたたむようにギャザーを寄せ、そこにカシメを打ち込み、とめていきます。

【ステップ4】モチーフを選んで飾りつけ

好きなモチーフを選んで飾りつけをします
好きなモチーフを選んで飾りつけをします

ポシェットの形ができあがったら、ここからはお待ちかねのデコレーションです!

ハートや星、花などに切り抜かれたモチーフから3つを選び、好きな位置にカシメでとめていきます。

さまざまな色や形のモチーフたち
さまざまな色や形のモチーフたち

どれを選ぼうか、どこにつけようか、再び悩む2人…。

モチーフの配置にも悩みます
モチーフの配置にも悩みます

ようやく3種類を選び、配置を決めたら、2人ともすっかり慣れた手つきでモチーフをカシメでとめていきます。

【ステップ5】ネームタグを刻印する

ポシェットに付けるタグも革。ここに型を打ちつけていきます
ポシェットに付けるタグも革。ここに型を打ちつけていきます

次は「ネームタグ」作り。アルファベットや動物など、さまざまなデザインの「型」を革に打ちつけ、模様を作っていきます。

「自分の“オリジナルブランド”のタグを作ってください」と、片野さん
「自分の“オリジナルブランド”のタグを作ってください」と、片野さん

何十種類もある素敵なデザインの型に、目移りしちゃいますね。

お花や星などのデザイン型のほか、アルファベットの文字型もあります
お花や星などのデザイン型のほか、アルファベットの文字型もあります

小さなタグのなかに、何を表現するか…。2人は自分の名前と、それぞれ気に入ったモチーフを組み合わせてデザインしました。

小さなタグのどこに型を打つかを考える、慎重派のふうちゃん
小さなタグのどこに型を打つかを考える、慎重派のふうちゃん

打ち込むところを水で濡らすと革が柔らかくなり、型がつきやすくなると教えていただきました。子供でも作業しやすかったようです。

かわいらしい色使いのポシェットができました♪
かわいらしい色使いのポシェットができました♪

仕上げに、ショルダーストラップをつけて完成です!

中が3つに仕切られたポシェットは、お金やハンカチ、小物などの収納に便利そう!

帰り道、まだ何も入っていないポシェットを肩から下げて歩く2人。「家に帰ったら、お菓子やお小遣いを入れてみるんだ!」と教えてくれました。

とりっぷノート:「牛の皮」で鞄もせっけんも作れるなんて!

皮からせっけんができるんだ!と聞いて、ビックリしました
皮からせっけんができるんだ!と聞いて、ビックリしました

片野さんから、「ものづくりの街・すみだ」についていろいろなお話を伺いました。

加工するための皮だけでなく、皮についた皮脂からはせっけんが、動物の骨からは歯磨き粉の研磨剤が作れるので、墨田区周辺にはせっけん工場や化粧品会社などが多いのだとか。

「動物の皮」をムダにすることなく活用していた昔の人は、まさに現在の「SDGs」を実践していたんですね!(いこーよとりっぷライター・オヤマフミカ)

記事を書いた人

オヤマフミカ

すでに子育ては卒業した、旅好き&イベント好きライター/Webディレクター。趣味は舞台鑑賞とハイキング。最近は登山に行って「ヤマメシ」を作ることにハマっています。面白そうなイベントには積極的に参加し、人と話して輪を広げるのが楽しみ。

スポット基本情報

  • ページの内容は、掲載時のものであり最新の情報ではない場合もあります。
    お出かけされる際は、最新の公式情報を必ずご確認下さい。
スポット名アトリエ・アミーチ
ふりがなあとりえあみーち
住所東京都墨田区石原4-21-4
電話番号03-6279-8991
営業時間11:00~19:00
定休日日曜、祝日
料金【ポシェット作り体験】5,740円
アクセス【電車】JR総武線、地下鉄半蔵門線「錦糸町駅」から徒歩で約12分
駐車場駐車場なし
公式URL公式URLはこちら
公開日2023年04月03日/更新日2023年04月06日