羽村市の自然や歴史を親子で学ぼう
多摩川沿いにある郷土博物館
羽村取水堰(せき)のほど近くにある「羽村市郷土博物館」。多摩川沿いに見える2つの大きな三角屋根が目印です。
東京都羽村市の歴史や文化、自然に関する貴重な展示の数々を無料で見学することができます。
今回、小学3年生の娘と一緒に訪れた際の見学レポをお届けします。
多摩川の自然や昔の人々の暮らしぶりを知る
展示室に入ると、まず初めに「多摩川とともに」をテーマに多摩川やその周辺の自然環境が紹介されています。
羽村で見ることができる動植物って想像以上に多いことがわかります!
縄文時代の集落の様子が模型で再現されています。土器や石鏃(せきぞく/やじりのこと)なども展示されており、当時の人々の暮らしぶりが想像できますね。
羽村市の名所「まいまいず井戸」の模型も発見!
井戸掘り技術が未発達の時代に、より深くまで到達するために渦巻き状に掘られた井戸で、まいまい(かたつむり)に形が似ていることから「まいまいず井戸」と呼ばれるようになったそうですよ。
玉川上水の開削計画や仕組みを学ぶ
羽村取水堰といえば玉川上水のスタート地点。玉川上水の開削(かいさく/切り開くこと)を指揮した玉川兄弟の像があることでも知られています。
郷土博物館では、玉川上水開削の様子やその仕組みを詳しく学ぶことができます。
江戸に水を送るためにさまざまな工夫がなされていたことに驚き、蛇口をひねればいつでも水が出る時代のありがたさを改めて実感させられます。
養蚕業の発展について学ぶ
明治〜大正時代の羽村市域は養蚕が盛んだったそうです。こちらのコーナーでは、生糸を生産するための道具や養蚕の様子が再現されています。
蚕から糸が取れることを知らなかった娘は、興味深げに養蚕の展示を眺めていました。蚕の作った繭(まゆ)が美しい布になるなんて、大人でも感心しちゃいますよね。
重要有形民俗文化財の旧下田家住宅へ
屋外には古民家が展示されています。
写真(上)の建物は、江戸時代末期に建てられた旧下田家住宅。羽村市羽西にあった建物を郷土博物館の敷地に移築復原したものです。
下田家で使用されていた1,210点の生活用具と共に国から重要有形民俗文化財に指定されています。
靴を脱いで室内に上がることもできますよ。管理人さんがとても丁寧に当時の暮らしについて説明してくださいました。
囲炉裏には火が入れられていて、タイムスリップしたかのような雰囲気です。
多摩川の自然や昔の人の生活についてじっくり学ぶことができる「羽村市郷土博物館」。羽村取水堰まで歩いてすぐなので、こちらを見学したあとに周辺をお散歩するのがおすすめです。
とりっぷノート♪ここがおすすめ
常設展示のほか、企画展示室には季節によってさまざまな展示があるので、そちらもチェックしたいところ。5月初旬の取材時には、大きな鯉のぼりや五月人形が飾られていました。
図書や資料を閲覧できる調べもの室もあり、羽村出身の文豪、中里介山が著した大河小説『大菩薩峠』を読むことができます。羽村市について学びたい子供におすすめしたい施設です。(いこーよとりっぷライター・宇都宮薫)
記事を書いた人
宇都宮薫
多摩美術大学卒業。編プロ勤務を経て、フリーランスの編集者・ライターとして活動。雑誌・ウェブメディアなどへの執筆のほか、書籍(ビジネス書・実用書・コミックエッセイ等)の編集・構成を手掛ける。得意ジャンルは生活情報全般、出産育児、健康、おでかけ、グルメなど。趣味は地図を見ること、まち歩き、絵を描くこと♪
スポット基本情報
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スポット名 | 羽村市郷土博物館 |
ふりがな | はむらしきょうどはくぶつかん |
住所 | 東京都羽村市羽741 |
電話番号 | 042-558-2561 |
営業時間 | 9:00~17:00(屋外展示は9:00~16:00) |
定休日 | 毎週月曜(祝日の場合は開館)、年末年始 |
料金 | 無料 |
アクセス | JR青梅線「羽村駅」西口から徒歩で約20分/羽村駅東口より羽村市コミュニティバスはむらんのバス停「羽村駅東口」にて羽村西コースに乗車、「郷土博物館」で下車 |
駐車場 | 駐車場あり |
公式URL | 公式URLはこちら |
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