【2024】“冬桜”って知ってる?<br/>紅葉✕桜の絶景が楽しめる名所4選
更新日2024年10月31日/公開日2024年10月29日

【2024】“冬桜”って知ってる?
紅葉✕桜の絶景が楽しめる名所4選

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群馬県藤岡市

古くから日本人に愛されてきた桜。春を告げる花の代表格ですが、じつは冬に咲く品種も意外と多く、“冬桜”という通称で呼ばれることも。

今回はそんな“冬桜”のなかでも、秋から冬にかけて長く咲く桜に注目。全国に3カ所ある「紅葉×桜の絶景スポット」をご紹介します。

※内容は一部変更または中止になる可能性があります。最新情報および詳細は、公式サイトをご確認ください

冬桜とは?品種や花の特徴

紅葉の赤と薄いピンク色の組み合わせが絶妙 (画像提供:tenjou / PIXTA)
紅葉の赤と薄いピンク色の組み合わせが絶妙 (画像提供:tenjou / PIXTA)

“冬桜”というのは、厳密にいうと桜の一品種に過ぎません。しかし一般的に“冬桜”というと、以下のような広い意味で使われています。

  1. 品種としての「フユザクラ(冬桜)」
  2. 春と秋冬に咲く二季咲き品種の総称(①を含む)
  3. 温暖な地域では1~2月頃に咲く早咲き品種の総称
  4. 秋から冬にかけて咲く桜(①~③)の総称

本記事でご紹介するのは②の二季咲き品種。秋から咲き始めるため、広葉樹の紅葉と見頃が重なるのが大きな特徴です。

全国でも、見られる場所がとても少ない貴重な桜ばかり。日本で見られる代表的な品種は以下の3つです。

1.フユザクラ(冬桜)

「桜山公園」の冬桜(画像提供:jyugem / PIXTA)
「桜山公園」の冬桜(画像提供:jyugem / PIXTA)

フユザクラ(以下、冬桜)は、野生種のヤマザクラ(山桜)とマメザクラ(豆桜)の雑種といわれていますが、定かではありません。

葉が小さいためコバザクラ(小葉桜)とも呼ばれ、花は白く一重咲きです。

秋から冬の花は中輪で、春には大輪の花をつけます。

2.ジュウガツザクラ(十月桜)

「城峯(じょうみね)公園」の十月桜(画像提供:horiy / PIXTA)
「城峯(じょうみね)公園」の十月桜(画像提供:horiy / PIXTA)

冬桜と同じく2度咲きの桜です。旧暦の10月に咲く花が人目を惹くことからジュウガツザクラ(以下、十月桜)と呼ばれるようになりました。

マメザクラとエドヒガン(江戸彼岸)の雑種であるコヒガンザクラ(小彼岸桜)をもとに、江戸時代に作られた園芸品種だといわれています。

花びらの数は不規則で17枚程度。八重咲きのものが多いのも特徴です。

3.シキザクラ(四季桜)

愛知県豊田市小原地区の四季桜(画像提供:坂本淳 / PIXTA)
愛知県豊田市小原地区の四季桜(画像提供:坂本淳 / PIXTA)

野生種のマメザクラとエドヒガンの雑種と考えられている品種で、白または薄紅色をした一重の花を咲かせます。

開花期は例年3月中旬から4月上旬と、10月下旬から12月上旬の年2回。

春は花と同時に葉が出て、花の数も秋に比べるとかなり控えめです。例年11月中旬から12月初旬が一番の見頃で、暖かい場所では冬の間も少しずつ咲き続けます。

それでは、これらの“冬桜”が見られる名所をご紹介していきましょう!

【埼玉県神川町】城峯公園の十月桜

のどかな里山の風景に“冬桜”と紅葉が彩りを添えます(画像提供:tenjou / PIXTA)
のどかな里山の風景に“冬桜”と紅葉が彩りを添えます(画像提供:tenjou / PIXTA)

埼玉県神川町にある「城峯公園」は、神山の中腹・標高500mの高台にある“冬桜”の名所です。

園内には十月桜が600本ほど植えられており、例年10月下旬から12月中旬にかけて薄紅色の小さな花を咲かせます。

「城峯公園」の秋は色彩豊か(画像提供:tenjou / PIXTA)
「城峯公園」の秋は色彩豊か(画像提供:tenjou / PIXTA)

可憐な八重の花が秋~冬の見頃を迎える時期には、周辺の紅葉も真っ盛り。

春とはひと味違う趣深い風景が広がります。

ライトアップやイベントも開催(2024年10月27日~12月8日)

“冬桜”と紅葉のライトアップ(画像提供:Faula Photo Works / PIXTA)
“冬桜”と紅葉のライトアップ(画像提供:Faula Photo Works / PIXTA)

冬桜の開花期には、日没~20時までライトアップが行われます。2024年は10月27日(日)から12月8日(日)まで。

初日には「冬桜まつり」と「ハロウィンナイト」が開催され、朝から夜まで盛り上がります(2024年は終了)。

ファミリー&子供向けの施設も充実

展望デッキから一望できる秩父連山の大パノラマも必見です。広い園内には遊具もあり、子供も飽きずに過ごせますよ。

さらに、キャンプ場やお食事処、バーベキューハウスもあるので泊りがけで冬桜を堪能するのもおすすめ。家族でゆっくり過ごせる素敵な公園です。

■スポット概要&冬桜情報
所在地:埼玉県児玉郡神川町大字矢納1277
冬桜の見頃:例年10月下旬~12月中旬
紅葉の見頃:例年11月上旬~下旬
ライトアップ:2024年10月27日(日)~12月8日(日)
アクセス:車:関越自動車道・本庄・児玉ICから約50分
電車:高崎線「本庄駅」南口からバスに乗車(約45分)、終点「神川町神泉総合支所」バス停で下車後、神泉村営バス「下久保コテージ」行きに乗車(約35分)、「城峯公園」バス停で下車
※冬桜シーズン(10月下旬~12月上旬)の土日祝日は交通規制を実施

公式サイト

【群馬県藤岡市】桜山公園の冬桜

「桜山公園」で咲き誇る冬桜と紅葉(画像提供:annko / PIXTA)
「桜山公園」で咲き誇る冬桜と紅葉(画像提供:annko / PIXTA)

群馬県藤岡市にある「桜山公園」は、秋から冬にかけて約7,000本の桜を観賞できる貴重なスポット。

敷地面積47ヘクタールにおよぶ広大な公園で、年に2回春と秋に桜が咲き誇ります。

例年10月下旬から12月にかけて咲く桜の品種は「冬桜」。見頃が重なる時期を狙っておでかけすれば、赤い紅葉とピンク色の桜が彩る特別な景色と出会えます。

ちなみに前出の「城峯公園」からは車で30分ほどの距離なので、一度に両スポットを巡ることも可能ですよ。

桜山まつり&ライトアップにも注目!

紅葉と桜が池に映り、とても幻想的(画像提供: jyugem / PIXTA)
紅葉と桜が池に映り、とても幻想的(画像提供: jyugem / PIXTA)

「桜山公園」では、毎年12月1日に冬桜をお祝いする「桜山まつり」を開催しています。

2024年は、地産食材を使った「とっちゃなげ汁」の配布(協力金1杯100円)やお菓子販売、ステージイベントなどが予定されているので、ぜひチェックしてみてください。

また2024年10月26日(土)~12月1日(日)の土日祝日には、冬桜と紅葉のライトアップも行われます。

公園内には遊具もあり、親子でのびのびと過ごせるのも嬉しいポイント。寒さ対策をしっかりしておでかけくださいね。

■スポット概要&冬桜情報
所在地:群馬県藤岡市三波川2166-1
アクセス:車:関越自動車道・本庄児玉ICから約40分
電車:JR高崎線「本庄駅」「新町駅」またはJR八高線「丹荘駅」「群馬藤岡駅」からバスに乗車、「鬼石郵便局」バス停で下車後、タクシーで約15分
冬桜の見頃:例年11月中旬~12月上旬
紅葉の見頃:例年11月上旬~下旬
ライトアップ:2024年10月26日(土)~12月1日(日)の土日祝日

公式サイト

【愛知県豊田市】小原地区の四季桜

紅葉と冬桜がきれいな、晴天の「川見四季桜の里」(画像提供:daysgoby_JPN / PIXTA)
紅葉と冬桜がきれいな、晴天の「川見四季桜の里」(画像提供:daysgoby_JPN / PIXTA)

愛知県豊田市の小原地区は四季桜で有名なスポット。地区内のいたるところに植えられている四季桜は1万本を超えるというから驚きです。

緑豊かなこの山里に四季桜が初めて植えられたのは、1820年頃(江戸時代の文政時代)のこと。

小原北町の藤本玄碩(げんせき)という医師が、とある寺の境内に咲く不思議な桜の噂を聞きつけて若木を譲り受け、大切に育てたといいます。

その木が親木となり、地元の人たちの手で広まって、今では里を埋め尽くすほどになりました。

代表スポットは「川見四季桜の里」と「小原ふれあい公園」

「小原ふれあい公園」の四季桜(画像提供:denkei / PIXTA)
「小原ふれあい公園」の四季桜(画像提供:denkei / PIXTA)

なかでも「川見四季桜の里」には約1,200本、「小原ふれあい公園」には約300本の四季桜があります。

例年10月下旬から12月初旬にかけてピンク色の小さな花を咲かせ、紅葉した木々と見事なハーモニーを奏でます。

例年11月には「小原四季桜祭り」を開催

柿ヶ入り遊歩道では色とりどりの紅葉と桜が共演(画像提供:knight315 / PIXTA)
柿ヶ入り遊歩道では色とりどりの紅葉と桜が共演(画像提供:knight315 / PIXTA)

2024年11月16日(土)~12月1日(日)の期間、「小原四季桜祭り」が開催されます。

地域住民による出店もあり、さまざまな場所で四季桜を観賞しながら心豊かな一日を過ごせるイベントです。

■スポット概要&冬桜情報
所在地:愛知県豊田市小原町孫八456(小原ふれあい公園)、 愛知県豊田市川見町堂ノ洞225(川見四季桜の里)
アクセス:車:東海環状自動車道・豊田藤岡IC、中央自動車道・瑞浪ICから30~40分
電車:名鉄「豊田市駅」から「上仁木」行きバスに乗車、「小原大草」バス停で下車後、徒歩で約4分
冬桜の見頃:例年11月上旬~11月下旬
紅葉の見頃:例年11月中旬~下旬

公式サイト

【岡山県真庭市】普門寺の四季桜

「普門寺」の秋(画像提供:岡山県観光連盟)
「普門寺」の秋(画像提供:岡山県観光連盟)

岡山県真庭市にある「普門寺」は、816年に空海(弘法大師)によって開かれた由緒あるお寺。

地域の人々に愛され、多くの観光客が参拝に訪れる“開かれたお寺”で、春には桜やつつじ、5月にはしゃくなげ、6月には紫陽花(あじさい)が咲く“花の山寺”としても有名です。

紅葉と緑のグラデーションもきれいです(画像提供:池田ひろゆき / PIXTA)
紅葉と緑のグラデーションもきれいです(画像提供:池田ひろゆき / PIXTA)

山門近くの谷間などに四季桜があり、見頃は例年10月下旬から11月中旬と、3月中旬から4月上旬の2回。秋の開花期には周囲の草木も見事に色づきます。

周辺にはかやぶき屋根の建物や、小学校の旧校舎を活かしたカフェも。四季桜の本数は決して多くはありませんが、日本の原風景のなかに咲く桜はとても趣があり、おすすめです。

催しが充実!「花の山寺 桜と紅葉まつり」

期間中の土日には、きれいな花手水が出迎えてくれます(画像は過去のもの)
期間中の土日には、きれいな花手水が出迎えてくれます(画像は過去のもの)

2024年11月1日(金)~10日(日)の期間、「花の山寺 桜と紅葉まつり」が開催されます。

土日を中心に地元のグルメ店や駄菓子店が並び、尺八、箏、三絃の演奏や和楽器 の体験ワークショップなど親子で楽しめるコンツも充実。山の上でのんびりと癒しのひとときを過ごせますよ。

桜と紅葉をモチーフにした、期間限定の特別御朱印&お守りも要チェック♪

イベントの詳細をチェック!(真庭観光局公式サイト)

勝山地区の「神代四季桜」にも立ち寄りたい

「四季桜」バス停からすぐの「神代四季桜(こうじろしきざくら)」(画像提供:岡山観光局)

普門寺から車で北へ約40分、真庭市の勝山地区には「神代四季桜」と名付けられた場所があります。

出雲街道沿いに5本の四季桜(街道からよく見えるのは3本)とモミジが植えられており、近くにある駐車場などから観賞できますよ。ぜひ立ち寄ってみてください。

※2024年は開花の進みが早く、10月31日現在満開になっています

「神代四季桜」はこちら!(真庭観光局公式サイト)

■スポット概要&冬桜情報
所在地:岡山県真庭市田原山上2127
アクセス:車:中国自動車道・落合ICから約20分
電車:JR姫新線「美作落合駅」からタクシー約20分
冬桜の見頃:例年11月上旬~11月下旬
紅葉の見頃:例年11月上旬~下旬

公式Facebook

春の桜とは異なる風情を感じられる“冬桜”の名所をご紹介しました。ほかでは見られない絶景を探しに、親子でおでかけしてみてください。

記事を書いた人

いこーよとりっぷ編集部

「いこーよとりっぷ」では、地域の伝統行事や季節毎のイベント情報など、地域の魅力を発信し、親子にとって「10年先も思い出す」おでかけ体験を提供していきます。

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