2025京都の梅まつり&梅花祭9選!<br/>伝統行事やグルメなど見どころ紹介
更新日2025年02月10日/公開日2025年02月10日

2025京都の梅まつり&梅花祭9選!
伝統行事やグルメなど見どころ紹介

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京都府京都市、新潟県長岡市、ほか

今回は、京都府で開催される「梅まつり&梅イベント」をご紹介します。

京都府には、枝垂れ桜と椿の名所「城南宮」や、菅原道真公ゆかりの飛梅が見られる「北野天満宮」など、魅力あふれる梅の名所が点在。例年2月から3月に梅の花が見頃を迎えると、各所で「梅まつり」や「梅花祭」などが行われます。

伝統にふれられる行事や、親子で楽しめるアットホームな催事まで、個性あふれるイベントぞろい。ぜひ親子でおでかけしてみてください。

※内容は一部変更または中止になる可能性があります。最新情報は、公式サイトをご確認ください

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「梅の花」の起源や歴史は?

梅の花の蜜を求めてメジロが寄ってきます(画像提供:HIRO777 / PIXTA)
梅の花の蜜を求めてメジロが寄ってきます(画像提供:HIRO777 / PIXTA)

梅の起源は、3世紀の終わりごろ「百済」(くだら)の帰化人「王仁」(わに)がもたらしたとする説のほか、元々九州に自生していた、大和時代に中国(呉)の高僧(こうそう)がもたらしたなど、諸説があります。

「万葉集」には桜よりも多数登場

寒い冬に咲く姿から「忍耐」「不屈の精神」という花言葉もつけられています(画像提供:keite.tokyo / PIXTA)
寒い冬に咲く姿から「忍耐」「不屈の精神」という花言葉もつけられています(画像提供:keite.tokyo / PIXTA)

7~8世紀の和歌を集めた「万葉集」では、桜よりも梅をテーマにした歌のほうが数多く収められており、当時の人気のほどが伺えます。

「梅は百花の魁(さきがけ)」という言葉があるように、梅はほかの花々よりも早く、まだ寒い時期に咲く花。そのため「万葉集」にも、雪と一緒に詠まれた歌がいくつも残されています。

京都府の「梅まつり」&梅に関する行事の特徴は?

「二条城」に咲く「源平咲き分け」(画像提供:でじたるらぶ / PIXTA)
「二条城」に咲く「源平咲き分け」(画像提供:でじたるらぶ / PIXTA)

京都府内で観梅を楽しめるのは、主に神社仏閣の境内や庭園、お城など。歴史ある建築物と梅の花が共演し、古都ならではの風情が感じられる名所がそろっています。

「梅まつり」や「観梅会」では伝統芸能が披露されたり、お茶席が設けられたりと、京都らしい趣のある催しが多いのも特徴。また、学問の神様・菅原道真公を祀る天満宮では、御祭神の慰霊祭である「梅花祭」が執り行われます。

京都府の「梅の花の見頃」はいつ?

「城南宮」の枝垂れ梅は例年2月中旬~3月中旬が見頃(画像提供:城南宮)
「城南宮」の枝垂れ梅は例年2月中旬~3月中旬が見頃(画像提供:城南宮)

例年、早咲きの梅は1月下旬から開花し、遅咲き品種は3月下旬まで観賞できます。紅白の梅とともに、ロウバイなどが楽しめるスポットもありますよ。

それではここから、京都府内の「梅まつり」や梅の花に関連する行事をご紹介していきます。

【京都市】梅花祭と梅花祭野点大茶湯/北野天満宮(毎年2月25日)

「宝物殿」と梅の花(画像提供:shimanto / PIXTA)
「宝物殿」と梅の花(画像提供:shimanto / PIXTA)

「北野天満宮」は、“学問の神様”こと菅原道真公を祀る神社。豊臣秀吉が「北野大茶湯」を催した場所としても有名です。

道真公の命日である2月25日に斎行されているのが、約900年の歴史を持つ「梅花祭」。当日は、梅の盛りを迎えた境内で上七軒(※)の芸舞妓さんたちによる野点茶会が華やかに催され、多くの人でにぎわいます。

※上七軒:「北野天満宮」の東参道に広がるお茶屋のまち

毎月25日のご縁日にはさまざまな露店が並びます(画像提供:モノココ / PIXTA)
毎月25日のご縁日にはさまざまな露店が並びます(画像提供:モノココ / PIXTA)

さらに2月25日は毎月25日の“天神さん”のご縁日にあたるため、参道に露店がずらりと並びます。

約2万坪の境内には約50種・1,500本の梅があり、なかでも本尊前の「飛梅」(とびうめ)は必見。平安時代に道真公が育てていた梅の種を受け継ぐ唯一の梅とされています。

梅苑「桜の庭」(画像提供:でじたるらぶ / PIXTA)
梅苑「桜の庭」(画像提供:でじたるらぶ / PIXTA)

例年2月上旬から3月下旬にかけては梅苑「花の庭」が開苑。お茶と和菓子でくつろげる茶屋のほか、苑内を360度見渡せる展望台もオープンし、日没からは幻想的なライトアップも行われます。

「梅花祭」に訪れた際は「花の庭」を散策して、梅のお花見を満喫してみてはいかがでしょうか。

■イベント概要&開花情報
開催スポット:北野天満宮(京都府京都市上京区馬喰町)
開催期間:【梅花祭と梅花祭野点大茶湯】毎年2月25日 【花の庭公開】2025年1月25日(土)~3月16日(日)
梅の見頃:例年2月上旬から3月下旬

公式サイト

【京都市】梅産祭/梅宮大社(2025年3月2日)

特製・梅ジュースを味わいながら梅をお花見しましょう♪(画像提供:けんじ / PIXTA)
特製・梅ジュースを味わいながら梅をお花見しましょう♪(画像提供:けんじ / PIXTA)

京都市右京区に鎮座する「梅宮大社」は、日本最古の“酒造の神”として信仰を集める神社。子授・安産の御利益でも知られ、京都屈指の梅の名所でもあります。

境内には、「神苑」という庭園を中心に約400本の梅が植えられており、例年2月中旬から3月中旬にかけて美しく咲き誇ります。

「梅宮大社」と梅の花
「梅宮大社」と梅の花

毎年3月第1日曜(2025年は3月2日)には「梅」と「産む」にちなみ、子宝・安産を祈願する「梅産(うめうめ)祭」を開催。神苑の梅でつくった特製の梅ジュースや神酒を味わいながら、ゆっくり梅を愛でてみませんか?

梅ジュースと神酒のふるまいは無料で、別途神苑入場料が必要です(大人600円、小人400円)。

■イベント概要&開花情報
開催スポット:梅宮大社(京都府京都市右京区梅津フケノ川町30)
開催期間:2025年3月2日(日)
梅の見頃:例年2月中旬~3月中旬

公式サイト

【京都市】梅まつり/梅小路公園(2025年2月15日~3月2日)

「梅小路公園」の梅(画像提供:京都写真 https://photo53.com/kiyaku.php)
「梅小路公園」の梅(画像提供:京都写真 https://photo53.com/kiyaku.php)

京都市街地の中心に広がる「梅小路公園」では、例年2月下旬から3月上旬に、梅の開花にあわせて「梅まつり」を開催。通常は入れない梅林が、期間限定で一般開放されます。

「梅こみち」と名付けられた梅林は園内・東南側に位置し、その横をSLスチーム号が走っています。

約14種類・140本ある梅の木の一部は下京区誕生120周年を記念して植樹されたもの。「八重寒紅」や「大盃」、「白加賀」、「冬至梅」、「寒紅梅」といった品種があり、見応えがあります。

乗り物好きな子供も喜ぶスポット
乗り物好きな子供も喜ぶスポット

13.7ヘクタールの公園内には、芝生広場やビオトープ、日本庭園のほか、「京都水族館」や「京都鉄道博物館」などの人気施設も。休日はたくさんの家族連れでにぎわいます。

■イベント概要&開花情報
開催スポット:梅小路公園(京都府京都市下京区観喜寺56-3)
開催期間:2025年2月15日(土)~3月2日(日)
梅の見頃:例年2月下旬~3月上旬

公式サイト(京都観光Navi)


【京都市】梅見の宴/しょうざんリゾート京都(2025年3月1日~9日)

約130本の紅・白梅を観賞できるスポット(画像提供:Tony / PIXTA)※イメージ画像
約130本の紅・白梅を観賞できるスポット(画像提供:Tony / PIXTA)※イメージ画像

「しょうざんリゾート京都」は、鷹峯(たかがみね)の山々を借景に広がる自然豊かなリゾートです。約3万5千坪の広大な敷地にレストランやホテルなど、さまざまな施設がそろっています。

美しく広大な日本庭園には梅苑があり、約130本の紅・白梅を観賞できるスポットとして有名です。

新緑の頃も美しい日本庭園(画像提供:オフィスK / PIXTA)
新緑の頃も美しい日本庭園(画像提供:オフィスK / PIXTA)

見頃の時期には優雅なランチとお茶席を楽しめる「梅見の宴」を開催。庭園散策とランチのあとは、普段は非公開の迎賓館「峰玉亭」で舞妓さんによる優雅なお点前を見学し、接待を受けられるほか一緒に写真を撮ることもできます。

基本的には予約制のイベントなので、公式サイトで詳細を確認してからおでかけください。

■イベント概要&開花情報
開催スポット:しょうざんリゾート京都(京都府京都市北区衣笠鏡石町47)
開催期間:2025年3月1日(土)~9日(日)
梅の見頃:例年3月上旬~中旬

公式サイト

【京都市】しだれ梅と椿まつり/城南宮(2025年2月18日~3月22日)

枝垂れ梅と椿の花びらが美しいハーモニーを奏でます(画像提供:城南宮)
枝垂れ梅と椿の花びらが美しいハーモニーを奏でます(画像提供:城南宮)

平安遷都の際、都の守護と国の安泰を願って創建された「城南宮」では、毎年、2月中旬から3月中旬にかけて「しだれ梅と椿まつり」が開催されています。

境内の見どころは「楽水苑」という日本庭園。鯉が泳ぐ池が広がる「平安の庭」に続く「春の山」には、約150本の紅白のしだれ梅が植えられ、約400本の椿が苑内の随所で次々に花開きます。

「梅の花守り」の特別授与での鈴祓い(画像提供:城南宮)
「梅の花守り」の特別授与での鈴祓い(画像提供:城南宮)

巫女が舞う「梅が枝神楽」も必見。健康と招福を祈願した「梅の花守り」の特別授与もあります。

可憐な咲き始めから、豪華絢爛(ごうかけんらん)な満開時、散り際に広がる花びらのじゅうたんまで、城南宮でしか見られない景色を親子で堪能してみませんか?

※期間中、北神苑のみ公開(春の山、平安の庭)

■イベント概要&開花情報
開催スポット:城南宮(京都府京都市伏見区中島鳥羽離宮町7)
開催期間:2025年2月18日(火)~3月22日(火)
梅の見頃:例年2月中旬~3月中旬

公式サイト

【京都市】名勝・小野梅園 観梅会/随心院(2025年3月8日~3月23日)

「小野梅園」は観梅会のみ期間限定で開園
「小野梅園」は観梅会のみ期間限定で開園

京都市山科区にある「隨心院」は、小野小町ゆかりのお寺といわれ、化粧に使ったとされる井戸や約1,000通の恋文を埋めたという文塚などが残る場所。

境内の一角にある名勝「小野梅園」は人気の観梅スポットで、毎年3月初旬から下旬にかけて「名勝・小野梅園 観梅会」と題して特別公開されます。

「小野梅園」
「小野梅園」

「はねずの梅」という遅咲きの品種を中心に約200本の梅が見られるほか、最初の土日には、キッチンカーが並ぶ「小町美味いもんマルシェ」やワークショップ、抽選会など、家族で楽しめるオープニングイベントが行われます。

地元小学生による「はねず踊り」は必見!

地元の小学生が、はねず色の衣と梅の笠を身に着けて舞い踊ります
地元の小学生が、はねず色の衣と梅の笠を身に着けて舞い踊ります

会期中、一番の見どころは、例年3月の最終日曜に行われる「はねず踊り」。はねず色(薄紅色)の着物を身にまとった小学4~6年生の少女たちが、小野小町を慕った深草少将と、小野小町に扮して踊りを披露します。

「はねず踊り」の起源は不明ですが、江戸・元禄年間から大正時代には、「はねずの梅」が咲く頃になると里の子たちが家々を訪ねて披露していたといいます。

その後、大正時代に途絶えてしまいましたが、寺と地域住民が一体となり、1973年(昭和48年)に復活させました。

早春の一日、梅のお花見を楽しみながら伝統文化にふれてみませんか?

■イベント概要&開花情報
開催スポット:随心院(京都府京都市山科区小野御霊町35)
開催期間::【名勝・小野梅園 観梅会】2025年3月8日(土)~3月23日(日) 【はねず踊り】2025年3月30日(日)※例年3月最終の日曜
梅の見頃:例年

公式サイト

【城陽市】青谷梅林梅まつり/青谷梅林(2025年2月22日~3月9日)

満開時に広がる圧巻の景色(画像提供:一般社団法人京都山城地域振興社)
満開時に広がる圧巻の景色(画像提供:一般社団法人京都山城地域振興社)

京都府城陽市は、梅の実の生産量が府内でもっとも多いまち。、鎌倉末期から存在したのではないかと推測され、江戸時代には淀藩(よどはん/京都市伏見区淀本町に存在した藩)が梅の栽培を奨励しました。

2025年現在は、50軒あまりの農家が約1万本の梅を栽培。そのほとんどが白梅で、満開の時期は“純白の羽二重(織物の一種)を広げたよう“と称される美しさです。

暖かい服装で梅のお花見を楽しみましょう♪(画像提供:一般社団法人京都山城地域振興社)
暖かい服装で梅のお花見を楽しみましょう♪(画像提供:一般社団法人京都山城地域振興社)

梅の開花シーズンには「梅まつり」が行われ、生産梅林に自由に立ち入ることができるエリアが設けられます。

「中天満神社」で特産品の梅干なども販売され、大阪や神戸などから多くの観梅客が訪れます。観て、食べて、梅を丸ごと満喫してみませんか?

■イベント概要&開花情報
開催スポット:青谷梅林(京都府城陽市中黒土66)
開催期間:2025年2月22日(土)~3月9日(日)
梅の見頃:例年2月下旬~3月中旬

公式サイト

【長岡京市】梅花祭/長岡天満宮(2025年3月8日)

学問の神様を祀る花の名所(画像提供:MINORUOKA / PIXTA)
学問の神様を祀る花の名所(画像提供:MINORUOKA / PIXTA)

「長岡天満宮」は“学問の神様”として有名な菅原道真をお祀りする神社。

道真公が梅を好んだことから、境内全域に約30種類・150本の梅が植えられ、梅の名所としても有名です。遅咲きの品種が多く、例年3月上旬から下旬に花を楽しめます。

見頃を迎える3月中旬には、梅の花を供え、御祭神をお慰めする「梅花祭」が開催され、お茶席などが設けられます。参加の際は前売り券(2,000円)または当日券(2,200円)を社務所で購入してくださいね(お抹茶、お菓子、持ち帰り用赤飯付き)。

隣接する「長岡公園」の梅林もおすすめ!

例年3月には「長岡天満宮」と「長岡公園」の両方で梅を観賞できます(画像提供:soulman / PIXTA)
例年3月には「長岡天満宮」と「長岡公園」の両方で梅を観賞できます(画像提供:soulman / PIXTA)

「長岡天満宮」の本殿近くには、「長岡公園」の梅林が広がっています。「鴬宿梅」、「 鹿児島紅梅」、「八重寒紅梅」など約20種・140本の梅が植えられた名所で、例年2月中旬から3月下旬にかけてが見頃。

梅のシーズン中は長岡公園旧管理棟が無料開放され、2階から梅林を一望できるので、ぜひ立ち寄ってみてください。

■イベント概要&開花情報
開催スポット:長岡天満宮(京都府長岡京市天神2-15)
開催期間:2025年3月8日(土)
梅の見頃:例年3月上旬~下旬

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【南丹市】梅花祭/生身天満宮(2025年3月23日)

早春の青空と白梅の対比がきれい(画像提供:haku / PIXTA()※イメージ画像
早春の青空と白梅の対比がきれい(画像提供:haku / PIXTA()※イメージ画像

京都府南丹市にある「生身(いきみ)天満宮」は、全国に約1,200ある天満宮のなかで唯一、菅原道真公を生前から祀っていたことから、日本最古の天満宮ともいわれる神社です。

毎年3月25日前後の日曜には、菅原道真公の慰霊祭「梅花祭」を斎行。神事のあとに琴や三味線が奉納され、お抹茶と和菓子をいただけるお茶席が設けられます。

梅の木は参道脇の梅園を中心に、早咲き遅咲き、八重や一重、紅・白梅など100本ほど植えられ、例年2月中旬から3月下旬の長期間見頃が続きます。また、「合格梅」や「とんぼ玉合格お守り」など合格祈願の授与品もいろいろ。

「梅花祭」に訪れた際は、親子で参拝して学業成就や合格を祈ってみてはいかがでしょうか。

■イベント概要&開花情報
開催スポット:生身天満宮(京都府南丹市園部町美園町1‐67)
開催期間:2025年3月23日(日)
梅の見頃:例年2月中旬~3月下旬

公式サイト

京都の美しい庭園で愛でる梅は格別です。古くから日本人に愛されてきた梅の花を見に、親子でたくさんの「梅まつり」や「梅花祭」へおでかけしてみてください。

記事を書いた人

いこーよとりっぷ編集部

「いこーよとりっぷ」では、地域の伝統行事や季節毎のイベント情報など、地域の魅力を発信し、親子にとって「10年先も思い出す」おでかけ体験を提供していきます。

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