【2025】ニッコウキスゲ群生地6選<br/>天空の花畑&海辺の絶景(東北編)
更新日2025年06月20日/公開日2025年06月20日

【2025】ニッコウキスゲ群生地6選
天空の花畑&海辺の絶景(東北編)

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ニッコウキスゲは、主に山地の湿原や高原に咲く黄色い可憐な花。特に東北エリアには、親子で訪れやすい群生地や一度は見て見てみたい絶景スポットがたくさんあります。

そこで今回は、東北にある「ニッコウキスゲの名所」をご紹介! 例年7月上旬から下旬にかけて見頃を迎え、早いところでは6月中旬から咲き始めます。冷涼な場所に咲くので、夏のおでかけにもぴったり!

車や公共交通機関でアクセスしやすい名所もありますが、体力のある子供なら一緒にトレッキングに挑戦するのもおすすめです。しっかり準備をして、心に残る絶景と出会ってください!

※内容は一部変更または中止になる可能性があります。最新情報および詳細は、公式サイトをご確認ください

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おでかけ前にチェック!

宮城県栗原市の「世界谷地原生花園」。6月の平均気温が約15度と冷涼なスポットです(画像提供:栗原市)
宮城県栗原市の「世界谷地原生花園」。6月の平均気温が約15度と冷涼なスポットです(画像提供:栗原市)

ニッコウキスゲの群生地は大自然の中にあるので、事前準備やリサーチをしておくと安心です。

●服装&持ち物をしっかり準備!
ニッコウキスゲが咲くのは、高原や湿原など自然豊かな場所。山の天気は変わりやすく、平地より気温が低いことも多いので、体温調節ができる服装とレインウェア(雨具)は必須です。

飲み物はもちろん、日差し対策の帽子や日焼け止めも忘れずに、足元はスニーカーか、登山道を歩くような場所ではトレッキングシューズのような滑りづらい靴がベストです。虫よけもあると安心ですよ。

●トイレ情報を知っておく
多くの群生地では、トイレは駐車場や登山口のビジターセンターなどにしかありません。広大な湿原の中にはないことがほとんどです。おでかけ前に場所を確認し、散策を始める前に済ませておくと安心です。

●マイカー規制やバスの運行状況に注意
見頃の時期は、自然保護や交通渋滞緩和のため、自家用車の乗り入れが規制される場所もあります。その場合は、麓の駐車場に車を停め、シャトルバスに乗り換えます。

路線バスも季節運行だったり本数が少なかったりするので、必ず公式サイトで最新の交通情報を確認してくださいね。

「ニッコウキスゲ」ってどんな花?

青空に映える色鮮やかな黄色い花(画像提供:プカプカプー / PIXTA)
青空に映える色鮮やかな黄色い花(画像提供:プカプカプー / PIXTA)

ニッコウキスゲ(日光黄菅/別名ゼンテイカ)は初夏から盛夏にかけての代表的な高山植物。黄色いラッパ状の花は、夏の登山者にとても人気があります。

朝になると太陽に向かって花開き、夜にはしぼんでしまうのが特徴のひとつ。ひと株につき5~7輪ほどの蕾をつけ、一日一輪ずつ順番に咲いていきます。開花のピークになると、どこまでも続く黄色い絨毯のような景色が見事です。

また見頃のタイミングをはかるのが難しい花でもあります。当たり年と外れ年があるともいわれ、一面に咲き誇ったかと思えば、翌年は数えるほどしか咲かないこともあります。

鹿の大好物!?

ニッコウキスゲはニホンジカの大好物で、鹿による食害が深刻化している群生地が増えています。そのため多くの名所では、鹿の侵入を防ぐための柵を設置するなどの保護活動を行っています。

成長が遅く、傷つくと回復に時間がかかる

ニッコウキスゲは種をまいてから咲くまでに約7年かかります。そのため、獣害や気候変動などで数が減ると簡単に増やすことができません。

美しいニッコウキスゲの群生を守るため、保護活動に理解を深め、おでかけした際も花を傷つけないよう注意しましょう。

【青森県つがる市】ベンセ湿原

ニッコウキスゲが満開の頃の「ベンセ湿原」(画像提供:弘前・写心観 / PIXTA)
ニッコウキスゲが満開の頃の「ベンセ湿原」(画像提供:弘前・写心観 / PIXTA)

津軽半島北部から秋田県境にかけての津軽国定公園に含まれ、日本海に面している「ベンセ湿原」。6月に中旬にはニッコウキスゲの黄色い群落、7月上旬にはノハナショウブが見頃になる名所です。

遮るものがない広大な湿原の景色は、一見の価値があります。

湿原の中には木道が整備されていて、小さな子供でも比較的歩きやすいのがポイント。大人の足で1周約30分の、ほどよいお散歩コースです。

目の前に広がる花畑や、鳥の声、潮の香り、珍しい湿原の植物など、親子の探検気分を盛り上げてくれる要素がたくさん!

十二湖・沸壺の池までは約90分のドライブ(画像提供:たろんぺ / PIXTA)
十二湖・沸壺の池までは約90分のドライブ(画像提供:たろんぺ / PIXTA)

周辺には世界自然遺産・白神山地の一部である白神岳や、青池を含む十二湖などの景観スポットが点在しています。「ベンセ湿原」とあわせて絶景をめぐるドライブ旅もおすすめです。

■スポット概要&開花情報
所在地:青森県つがる市木造館岡
例年の見頃:6月中旬~7月上旬
アクセス:【車】津軽自動車道「五所川原北IC」から約25分
【電車】JR五能線「木造駅」から車で約20分/JR五能線、津軽鉄道「五所川原駅」からタクシーで約30分
駐車場:あり

公式サイト

【青森県八戸市】種差海岸 天然芝生地など

海岸を背景いニッコウキスゲが咲く光景は、ほかではなかなか見られません
海岸を背景いニッコウキスゲが咲く光景は、ほかではなかなか見られません

青森県八戸市の東側に広がる「種差海岸」は、三陸復興国立公園の一部に含まれる風光明媚な場所。天然の芝生が波打ち際へと続き、ゴツゴツとした粗い岩や白い砂浜など、変化に富んだ風景が特徴です。

北東北の冷涼な地区に位置することから、通常は平地で見られない高山植物が自生しており、初夏にはニッコウキスゲが見頃に。海からの風が心地よい斜面に、鮮やかな黄色の花が咲き誇り、緑の芝生とのコントラストがきれいです。

JR八戸線が走る風景もノスタルジック(画像提供:K@zuTa / PIXTA)
JR八戸線が走る風景もノスタルジック(画像提供:K@zuTa / PIXTA)

芝生の上を思いっきり走り回ったり、波打ち際で水遊びをしたりと、子供がのびのびと自然を満喫できるのも大きな魅力。

すぐそばには「種差海岸インフォメーションセンター」もあり、散策の拠点として便利です。

■スポット概要&開花情報
所在地:青森県八戸市大字鮫町
例年の見頃:6月下旬~7月中旬
アクセス:(種差海岸インフォメーションセンター)
【車】三陸沿岸道路「種差海岸階上岳IC」から約15分
【電車】JR八戸線「種差海岸駅」から徒歩で約3分
駐車場:あり(無料:インフォメーションセンター駐車場など)

【山形県西川町・鶴岡市】月山弥陀ヶ原湿原

月山の八合目に広がる湿原(画像提供:一人旅人 / PIXTA)
月山の八合目に広がる湿原(画像提供:一人旅人 / PIXTA)

山形県の名峰・月山(がっさん)の八合目に位置する「月山弥陀ヶ原湿原」は、標高1,400mに広がる“天空のお花畑”。バスや自家用車でアクセスでき、登山をしなくても高山植物が咲き乱れる絶景と出会える貴重な場所です。

駐車場から一歩足を踏み出すと、大小さまざまな池(池塘/ちとう)が点在する広大な湿原が目の前に広がります。湿原には木道が整備されているので、子供連れでも安心して散策できますよ。

四季折々の高山植物と出会えます(画像提供:H・東洋 / PIXTA)
四季折々の高山植物と出会えます(画像提供:H・東洋 / PIXTA)

お目当てのニッコウキスゲはもちろん、ワタスゲの白い綿毛や可憐な高山植物たちが次々と現れ、まるで雲の上の楽園を探検している気分に! 図鑑を手にして歩けば、「あのお花、なんて名前かな?」と会話もはずみます。

自然の壮大さと美しさに、きっと親子で感動するはずですよ。

■スポット概要&開花情報
所在地:山形県西村山郡西川町、山形県鶴岡市羽黒町
例年の見頃:7月上旬~下旬
アクセス:【車】山形自動車道「庄内あさひIC」から月山八合目駐車場まで約40分
【電車】JR羽越本線「鶴岡駅」から月山八合目行きの季節運行バスで約120分(運行日・本数に注意)
※7月~9月の土日祝日は道路と駐車場が混雑するため公共交通機関の利用を推奨
駐車場:あり

【宮城県栗原市】栗駒山 世界谷地原生花園

「世界谷地原生花園」に咲くニッコウキスゲ(画像提供:栗原市)
「世界谷地原生花園」に咲くニッコウキスゲ(画像提供:栗原市)

「世界谷地原生花園」(せかいやちげんせいかえん)は、栗駒山の中腹・標高669~707mに広がる高山植物の楽園。

その一番の魅力は、全国的に有名なニッコウキスゲの大群落を、駐車場から歩いてわずか15分ほどで気軽に見られることです。

木道を歩きながらニッコウキスゲを観察できます(画像提供:栗原市)
木道を歩きながらニッコウキスゲを観察できます(画像提供:栗原市)

例年6月中旬から下旬に見頃を迎え、湿原が鮮やかなオレンジ色の花で埋め尽くされる光景は、まさに圧巻! 木道が整備されているので、子供と一緒に安心して散策できますよ。

ニッコウキスゲだけでなく、5月から9月頃までワタスゲ、サラサドウダン、サワラン、イワカガミ、キンコウカといった多彩な花々が迎えてくれます。

面積14.34ヘクタールもの広々とした湿原で、ゆっくり自然観察を楽しんでみてはいかがでしょうか。

■スポット概要&開花情報
所在地:宮城県栗原市栗駒沼倉
例年の見頃:6月中旬~6月下旬
アクセス:
【車】東北自動車道「若柳金成IC」から約60分
【電車】JR東北新幹線「くりこま高原駅」から車で約70分
駐車場:あり(無料:約60台)

【福島県檜枝岐村】尾瀬国立公園 大江湿原

初夏に咲き誇るニッコウキスゲ(画像提供:NISH / PIXTA)
初夏に咲き誇るニッコウキスゲ(画像提供:NISH / PIXTA)

福島県、群馬県、新潟県にまたがる広大な尾瀬国立公園。親子でニッコウキスゲの大群落を楽しむなら、福島県側の玄関口・沼山峠からトレッキングで「大江湿原」を目指しましょう!

バスを降りて50分ほど歩くと、視界いっぱいに広がる「大江湿原」と、そこに咲き誇るニッコウキスゲが目に飛び込んできます。

開放感抜群のスポット(画像提供:samenosuke / PIXTA)
開放感抜群のスポット(画像提供:samenosuke / PIXTA)

湿原には木道がずっと続いているので、子供の足でも歩きやすく、まるで絵本の世界をお散歩しているような気分に。

爽やかな風を感じながら、可憐な高山植物を探したり、遠くの山々を眺めたりと、日常では味わえない体験が待っています。

■スポット概要&開花情報
所在地:福島県南会津郡檜枝岐村
例年の見頃:7月中旬~下旬
アクセス:
【車】東北自動車道「西那須野塩原IC」から「御池」駐車場まで約2時間30分、「御池」からシャトルバスに乗車(約20分)、「沼山峠」で下車後、徒歩で約50分(マイカー規制あり)
【電車】東武鉄道「会津田島駅」からバスに乗車(約2時間20分)、「沼山峠」で下車後、徒歩で約50分
※アクセスの一例です/電車・バスは本数が少なく、綿密な計画が必要/バスは例年5月下旬~10月末のみ運行
駐車場:あり

【福島県喜多方市・北塩原村】雄国沼湿原

雄国沼湿原に咲くニッコウキスゲ(画像提供:tenjou / PIXTA)
雄国沼湿原に咲くニッコウキスゲ(画像提供:tenjou / PIXTA)

“天空の楽園”とも呼ばれる「雄国沼湿原」。カルデラ湖である雄国沼のほとりに広がる湿原で、息をのむようなニッコウキスゲの大群落が広がる絶景スポットです。

見頃の時期のアクセスは、麓の駐車場からシャトルバスに乗り、湿原の入口となる峠へ向かうのが一般的。バスを降りて山道を歩くと、目の前に黄色い絨毯を広げたような雄大な景色が現れます。

雄国沼とニッコウキスゲ(画像提供:試17式 / PIXTA)
雄国沼とニッコウキスゲ(画像提供:試17式 / PIXTA)

がんばって歩いた先で出会える大パノラマは、きっと忘れられない思い出になるはず。湿原には木道が整備されているので、子供と一緒に高山植物を観察しながら散策できますよ。

親子で大自然の素晴らしさを満喫できるスポットです。

※2025年は一部シャトルバスが運行中止しています。おでかけ前に必ず公式サイトで運行状況を確認してください

シャトルバス運行中止のお知らせ(喜多方市公式サイト)

シャトルバス運行について(北塩原村観光サイト)

■スポット概要&開花情報
所在地:福島県喜多方市熊倉町雄国沼、北塩原村桧原
例年の見頃:6月下旬~7月中旬
アクセス:
【車】磐越道「猪苗代IC」から約40分、「ラビスパ裏磐梯」に駐車(マイカー規制のため)
【電車】JR磐越西線「猪苗代駅」からバスに乗車(約30分)、「磐梯高原駅」バス停で下車後、「喜多方」行きバスに乗車(約15分)、「ラビスパ裏磐梯」で下車
※「ラビスパ裏磐梯」からシャトルバスに乗車(約15分)、「雄子沢川駐車場」(登山口)で下車後、徒歩で約100分
駐車場:あり

公式サイト(裏磐梯観光協会)

青空に映える黄色いニッコウキスゲ。夏休み期間と見頃が重なるスポットもあるので、ぜひ親子旅の候補に加えてみてくださいね。

記事を書いた人

いこーよとりっぷ編集部

「いこーよとりっぷ」では、地域の伝統行事や季節毎のイベント情報など、地域の魅力を発信し、親子にとって「10年先も思い出す」おでかけ体験を提供していきます。

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