悪い出来事を「嘘」にして良い年に
江東区「亀戸天神社」で鷽替え神事

東京都江東区にある「亀戸天神社」で、2024年1月24日（水）と25日（木）に「鷽替え神事」が執り行われます。

毎年1月24日・25日に行われる恒例行事で、木彫りの鳥「鷽（うそ）」を新しいものに交換することで、これまでに起こった災いや悪い出来事を「嘘（うそ）」に替え、良い1年になるようにお祈りするものです。

「鷽替え神事」の開催情報や歴史などについて、「亀戸天神社」に教えていただきました。

※内容は一部変更または中止になる可能性があります。最新情報および詳細は、公式サイトをご確認ください

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下町の天神さま「亀戸天神社」

「亀戸天神社」本殿

JR総武線・東京メトロ半蔵門線「錦糸町駅」およびJR総武線・東武鉄道亀戸線「亀戸駅」から徒歩15分ほどのところにある「亀戸天神社」。関東天神信仰の中枢を占めている神社で、「下町の天神さま」として広く親しまれています。

1661年（寛文元年）創建の歴史ある神社で、菅原道真公を御祭神としてお祀りすることから「学問の神様」として知られ、受験シーズンになると多くの受験生やその家族が参拝に訪れます。

また、福岡・博多の「太宰府天満宮」にならって社殿、回廊、楼門、太鼓橋などが造営されており、明治天皇により首都を守る「東京十社」のひとつにも選ばれています。

花の名所としても有名！

藤まつり時期の境内の様子

境内には大きな藤棚や300本を越す梅の木があり、2月上旬〜3月上旬には「梅まつり」、4月中旬〜下旬には「藤まつり」、10月中旬～11月中旬には「菊まつり」が開催されるなど、花の名所としても有名です。

「藤まつり」を詳しく見る

「菊まつり」を詳しく見る

木彫りの鳥「鷽」を替えて幸せを祈願する「鷽替え神事」

愛嬌のあるお顔をした木彫りの鷽

そんな「亀戸天神社」で、毎年1月24日と25日の2日間にわたって執り行われるのが「鷽替え神事」です。

1820年（文政3年）、「太宰府天満宮」にならって始まった行事で、神社で授与される木彫りの鳥「鷽」を新しいものに交換することで、今までの災いや悪い出来事を「嘘」に替えて、良い1年になるように願うものです。

菅原道真公も愛した幸福を招く小鳥「鷽」

鷽の碑（うそのひ）

本殿に向かって左側には「鷽の碑」（うそのひ）があり、神事の日に石碑の周りに木彫りの鳥がずらりと並ぶ光景は圧巻です。

古くから幸運を招く鳥といわれている「鷽」は、スズメ目アトリ科ウソ属に分類される冬鳥で、全国に広く分布しています。

また、「鷽」という字が「学」の旧字である「學」に似ていることからも、学問の神様である天神様とのつながりが深いとも考えられています。

木彫りの鳥を手に入れよう！限定の御朱印も

「鷽替え神事特別御朱印」（500円）※写真は2023年のもの

木彫りの鳥はサイズによって500円〜7000円で販売されています。この期間しか手に入れることができない大変貴重なお守りで、受験生にも人気があります。早々に売り切れてしまうこともあるため、早めに出向くのがおすすめです。

また、毎年1月24日、25日限定で頒布される特別な御朱印も用意されています。この機会にぜひ手に入れてみてくださいね。

2024年の「鷽替え神事」開催情報

2024年の「鷽替え神事」は、例年通り1月24日（水）と25日（木）の2日間にわたって執り行われます。木彫りの鳥のお守りと限定御朱印の授与時間は、両日8時30分～予定数がなくなり次第終了です。

1年間の悪い出来事を「嘘」に替えてくれるとってもかわいらしい木彫りの鷽。新しい年の幸せを祈念して、家族でお出かけしてみてはいかがでしょうか。

とりっぷノート♪こんな所にも「鷽」を発見！

鷽の形をしたガードレール

「亀戸天神社」の近くにある蔵前橋通沿いのガードレールには、一部鷽のデザインになっているところが！　お参りの際にはぜひ探してみてくださいね。（いこーよとりっぷライター・宇都宮薫）

記事を書いた人

宇都宮薫

多摩美術大学卒業。編プロ勤務を経て、フリーランスの編集者・ライターとして活動。雑誌・ウェブメディアなどへの執筆のほか、書籍（ビジネス書・実用書・コミックエッセイ等）の編集・構成を手掛ける。得意ジャンルは生活情報全般、出産育児、健康、おでかけ、グルメなど。趣味は地図を見ること、まち歩き、絵を描くこと♪