2024上野周辺の観光名所と穴場16選
秋の週末に日帰りや1泊で親子旅!
今回は、東京屈指の観光地、台東区上野周辺にある親子向けスポットを定番から穴場までご紹介。
「上野恩賜公園」を中心に動物園や美術館、博物館が点在し、子供の好奇心や学ぶ意欲を刺激する上野のまち。
周辺にも、下町情緒あふれる「谷中銀座商店街」や、日本有数の道具街「かっぱ橋商店街」といった、見どころあふれるエリアがあります。
“絶対行くべき”定番スポットから、“知る人ぞ知る”穴場までピックアップしたので、秋の日帰り観光や1泊旅行の参考にしてくださいね!
※内容は一部変更または中止になる可能性があります。最新情報は、公式サイトをご確認ください
上野恩賜公園
西郷隆盛像があることで知られる「上野恩賜(おんし)公園」(以下、上野公園と表記)。
江戸時代は「寛永寺」の境内地でしたが、明治維新後に官有地となり、1924年(大正13年)に宮内省を経て東京市に下賜されました。
桜の開花時期に大勢の花見客で賑わうこの公園は、“日本さくら名所100選”にも選ばれています。夏には「不忍池」(しのばずのいけ)が蓮(はす)に覆われ、桃色の蓮の花が見頃を迎えます。
美術館に動物園も!文化や芸術への関心が深まるまち
また、上野公園一帯は文化・芸術施設が集まるエリアとしても有名です。
美術館は「東京国立博物館」「東京都美術館」「国立科学博物館」「国立西洋美術館」「上野の森美術館」「東京芸術大学大学美術館」など、数え切れないほどたくさんあります。
ぼたん苑がある「上野東照宮」や、「旧寛永寺五重塔」といった歴史的建築物も見どころ。
ジャイアントパンダと会える「恩賜上野動物園」(以下本文中は上野動物園と表記)も公園内にあり、観光スポットが盛りだくさんです!
多くの施設を巡るならパスポートがお得!
公園内の美術館や上野動物園を巡るなら、「UENO WELCOME PASSPORT」や「東京・ミュージアム ぐるっとパス」を利用するとお得になる場合があります。
予定にあわせて活用してみてくださいね。
国立国会図書館 国際子ども図書館
もっと本が好きになる!児童書専門の図書館
「国際子ども図書館」は、国内外の児童書を専門とする国立図書館です。「子どもの本は世界をつなぎ、未来を拓く!」をコンセプトに、子供と本に関わるさまざまな活動を行っています。
「子どものへや」には子供の好奇心を育む知識の本や絵本が約1万冊、「世界を知るへや」には国際理解を深めることを目的とした本と、外国語の本が約2,000冊並びます。
建物の美しさにも注目を
同館は、2015年に完成したガラス張りの新館「アーチ棟」と、明治時代に建てられた旧館「レンガ棟」の2棟に分かれています。レンガ棟は外観も優雅で美しく、館内の大階段やシャンデリアも見どころです。
子供向けの「おはなし会」や展示会も定期的に開催され、学びと楽しさが融合した国際子ども図書館。親子でおでかけして、心豊かな時間を過ごしてくださいね。
恩賜上野動物園
ジャイアントパンダやスマトラトラに会える♡日本で最初の動物園
上野動物園といえばパンダを思い浮かべる人も多いかもしれませんが、ほかにも見どころがたくさんある動物園です。
パンダとともに“世界三大珍獣”といわれるオカピやコビトカバ、ニシローランドゴリラなどの希少な動物たちもたくさん暮らしていて、子供は初めて見る動物の姿に大興奮!
展示もさまざまに工夫されており、例えばスマトラトラのコーナーでは密林の雰囲気が演出され、トラが水浴びする池があるので飽きることなく楽しめます。
園内のレストランや売店では、動物にちなんだグルメやお菓子も販売。気候の良い時期にはお弁当を持参して外でランチするのもおすすめです。
西郷隆盛像
100年以上親しまれる上野のシンボル
“明治維新の三傑”として有名な西郷隆盛。薩摩藩士だった西郷さんの銅像がなぜ、上野にあるのかご存知ですか?
1868年(明治元年)の戊辰戦争で、西郷隆盛は江戸城の無血開城を実現しましたが、幕府の中には上野公園にある寛永寺という徳川将軍家の菩提寺に立てこもって抵抗する人も現れました。
その時、抵抗派との戦いを指揮したのが西郷隆盛だったため、上野に銅像が建てられ、現在では観光スポットになっています。
上野東照宮
徳川家康・吉宗・慶喜を祀る神社
上野公園に鎮座し、徳川家康公(東照大権現)をはじめ、徳川吉宗公・慶喜公を神様としてお祀りする神社です。
その歴史は、1616年(元和2年)に家康公から遺言を伝えられた天海僧正が、藤堂高虎(とうどうたかとら)らの屋敷があった上野に寛永寺を開山したことに始まります。
1627年(寛永4年)に寛永寺境内で創建された神社「東照社」が、のちに「上野東照宮」となりました。
牡丹や桜、ダリアが観賞できる花の名所
「金色殿」(社殿)などの豪華な建造物は、国の重要文化財に指定されています。
江戸初期に建立された社殿が戦争や関東大震災などの数々の困難を免れて現存することは奇跡的で、強運な神君の御遺徳の賜物といわれ、出世、勝利、健康長寿に特に御利益があると信仰されています。
春は牡丹(ぼたん)や桜の名所として知られ、秋は紅葉やダリア、お正月は冬牡丹を観賞できます。
2024年9月21日(土)~10月31日(木)にはダリア祭り「上野東照宮ぼたん苑 特別祭典 ダリア綾なす秋の園」が開催されるので、ぜひ足を運んでみてください。
不忍池
自然がいっぱいの都会のオアシス
上野公園の西南部に広がる「不忍池」は、春の桜だけでなく、例年6月中旬から7月上旬には紫陽花(あじさい)、7月中旬から8月中旬には蓮の花を愛でることができる都会のオアシス。
一面が蓮で覆われた「蓮池」、ボートを漕いでのんびり過ごせる「ボート池」、上野動物園の中にありカワウが繁殖している「鵜の池」の3つに分かれています。
池のほとりには「不忍池辯天(べんてん)堂」があり、週末や祝日には参道に屋台が並びます。
夏には池の周辺で「うえの夏まつり」開催され、いっそう賑やかな雰囲気に。
季節に応じてさまざまな顔を見せてくれる癒しの観光スポットです。
下町風俗資料館(休館中)
古き良き時代のまち並みを再現したミュージアム
※2024年8月現在、リニューアルのため休館中。2025年3月再開予定
不忍池の湖畔に建つ「下町風俗資料館」。
明治から昭和にかけての下町の暮らしを後世に伝えるため、1980年(昭和55年)に開館したミュージアムです。
館内はそれほど広くはありませんが、駄菓子屋一家と銅壷(どうこ)職人が住む長屋や、花緒製造問屋を営む商家などが再現され、タイムスリップしたかのような空間が広がります。
長屋や商家では、座敷に上がって小物や家具にふれることも可能。家々の装飾や小物は季節やイベントにあわせて入れ替わるので、訪れるたび違った雰囲気を味わえます。
また、台東区内の銭湯で実際に使われていた番台もあり、実際に座ってみることもできますよ。
コマやけん玉などで遊べる玩具コーナーは子供も大人も楽しめます。紙芝居や伝統工芸などの実演も行われているので、ぜひ足を運んでみてください。
東京国立博物館
本館は重要文化財!何度でも訪れたい「日本最古の博物館」
「東京国立博物館」は、日本と東洋の文化財を収集保管、展示公開、調査研究、普及することを目的とする日本最古の博物館。
5つの展示館と資料館から構成され、80件以上の国宝と600件以上の重要文化財を含む11万件以上の収蔵品を保管しています。
教科書で見たことのある美術品や考古品をたくさん見ることができる観光スポットです。
館内は毎週展示替えが行なわれるほか、特別展が年3〜5回開催されるため、いつ訪れても新鮮で飽きることがありません。
国立西洋美術館
国内初の世界文化遺産でたしなむ名作の数々
1959年、実業家・松方幸次郎の「松方コレクション」をベースに設立された「国立西洋美術館」。
モネの「睡蓮」(すいれん)やロダンの「考える人」など、19〜20世紀の印象派や彫刻を中心に、世界的な名作の数々が所蔵されています。
設計は近代建築の巨匠ル・コルビュジエによるもので、2016年には東京都初の世界文化遺産に選定されました。
国立科学博物館
圧倒的な展示数を誇る日本最大級の博物館
「国立科学博物館」(通称“かはく”)は、自然科学と社会教育の振興を目的として設立された国内唯一の国立総合博物館。親子で遊んで学べる場として人気のスポットです。
自然史と科学技術の展示が充実しており、恐竜の骨格標本や日本の動植物、宇宙開発技術まで、子供たちの好奇心を刺激する展示が満載です。
館内では、なんと約500万点もの貴重な資料を保管しており、そのうち約2万5,000点を常設展示しています。
体験型の展示やイベントも豊富で、科学の面白さを実感できるのが魅力です。
また、驚きとワクワクに満ちた特別展は毎回大人気。2024年7月13日(土)~10月14日(月・祝)の期間は、特別展「昆虫 MANIAC」が開催されています。
上野の森美術館
独創的な企画展で人気を集める美術館
1879年(明治12年)に創立した日本初の美術団体「日本美術協会」(旧・龍池会)によって運営されている「上野の森美術館」。同協会による「美術展示館」を改修して1972年(昭和47年)に開館しました。
常設展示はなく、若手の現代美術作家の才能を発掘する「VOCA展」や「上野の森美術館大賞展」、「日本の自然を描く展」といった公募展を毎年実施。
また、マンガや浮世絵、書道など、幅広いジャンルを扱う独創的な企画展も人気です。
上野大仏
上野恩賜公園の中にいらっしゃる、穏やかなお顔だけの大仏
「上野精養軒」近くの小高い丘の上にある「上野大仏」。
1631年(寛永8年)、越後村上藩主・堀直寄がこの地に漆喰の釈迦如来坐像(しゃかにょらいざぞう)を造ったことが始まりです。
地震で失われたのちに金銅像として再興され、一時は大仏殿なども建立されましたが、その後も度重なる火災や地震で倒壊。
1923年(大正12年)の関東大震災では顔面部が落下し、さらに第二次世界大戦時に顔以外のパーツは金属資源として供出されてしまいました。
現在は残ったお顔がレリーフとして安置されています。
合格祈願の隠れた名所
幾多の災難を乗り越え、これ以上落ちることがないことから、「合格大仏」として受験生から信仰を集めています。
敷地内にある売店では大仏モチーフの絵馬やお守りのほか、鉛筆や飴などのグッズを購入できます。
上野を訪れた際は、参拝してみてはいかがでしょうか。
かっぱ橋道具街
珍しいアイテムにワクワク♪日本有数の道具街
「かっぱ橋道具街」はJR「上野駅」から15分ほどの位置にあり、南北約800mの通りに約170店舗が集まる日本最大級の道具街です。
大正時代の初めに、新堀川の両岸に古道具を商う人たちが店を出したことが発祥とされています。
調理器具や食器、食品サンプルなど「食」に関する道具がなんでも揃うので、観光しながら家庭で使う食器を探したり、珍しい調理道具を見て歩くだけでも楽しいですよ。
食品サンプル店では、食品サンプル作りも体験できます。
「かっぱ橋」という名前の由来は?
名前の由来については、2つの説があります。
天気の良い日に近くの橋に雨合羽を干していたという「雨合羽」説。そして、なかなか捗らない掘割工事を隅田川の河童たちが手伝ったという「河童」説です。なぜか河童を見た人は運が開け、商売繁盛したそうですよ。
毎年恒例「かっぱ橋道具まつり」もおすすめ
毎年10月に行われる「かっぱ橋道具まつり」では、「かっぱ橋スイーツフェス」や「お菓子作り体験」、「箸使いコンテスト」などのイベントやパレードなどが行われ、大勢の人出で賑わいます。
2k540 AKI-OKA ARTISAN
「ものづくり」をテーマにした高架下のスポット
JR「上野駅」の隣駅「御徒町駅」の周辺は、かつて江戸の文化を伝える伝統工芸職人のまちでした。
「2k540 AKI-OKA ARTISAN」(ニーケーゴーヨンマルアキオカアーティザン)は、その「御徒町駅」と「秋葉原駅」間の高架下にある、“ものづくり”をテーマしたスポットです。
この施設が生まれた背景には、高いセンスとクオリティをもった人々が東京の東エリアに移りギャラリーや工房、カフェなどを作る流れがあったといいます。
施設名の「AKI-OKA」は、秋葉原駅と御徒町駅の中間に位置し、高架下に人の流れを作りたいという思いが込められた造語です。東京駅を起点として2,540m付近にあるため、この名前がつけられました。
施設内には、帆布バッグや革細工、家具、陶磁器、万華鏡、メガネ、ジュエリーなどを扱う個性的なショップが並びます。
カフェもあるので、ウィンドウショッピングに疲れたらひと休みできますよ。
谷中銀座商店街(谷中ぎんざ)
食べ歩きが人気の昭和レトロな商店街
JR「日暮里駅」から歩いて数分の所にある「谷中銀座商店街」。下町風情の残る「谷根千」(やねせん)エリアにあります。
「谷中霊園」や「本行寺(ほんぎょうじ)」がある地域を抜け、お店が並ぶ通りを歩いていると急に視界が開け、「夕やけだんだん」と呼ばれる夕日の名所に出ます。
商店街には昔ながらの個人商店を中心に、さまざまな業種の約70店舗が全長170mほどの通りに密集。どこか懐かしい雰囲気を感じながら、買い物や食べ歩きを楽しめますよ。
猫のまちとしても有名
谷中銀座商店街は猫に会えるまちとしても有名です。
昼寝をする地域の猫の姿が見られるだけでなく、猫に関連した小物や食べ物を扱うお店も。
商店街には、全部見つけると幸せになれるという木彫りの「七福猫」が設置されているので、探してみてはいかがでしょうか。
旧岩崎邸庭園
三菱財閥ゆかりの都立庭園
「旧岩崎邸庭園」は、1896年(明治29年)、三菱財閥3代目・岩崎久弥の本邸として造られました。
かつては約1万5,000坪の敷地に20棟もの建物がありましたが、現在は3分の1の規模に縮小。洋館、撞球室(ビリヤード場)、和館の3棟が残り、煉瓦塀を含めた敷地全体が国の重要文化財に指定されています。
まるでお城みたい!豪華な洋館にうっとり
ゲストハウスとして使用された洋館は一番の見どころです。
設計したのは「鹿鳴館」を手掛けたジョサイア・コンドル。17世紀の英国ジャコビアン様式の装飾が随所に施され、古代ギリシア風の柱やイスラム風の床タイルなどの意匠も採り入れられています。
また、和館に描かれた日本画家・橋本雅邦の障壁画にもぜひ注目を。
毎日ボランティアガイドツアーが実施されており、毎月15日には撞球室を公開するガイドツアーも開催されています。公式サイトをチェックしておでかけしてみてください。
今回ご紹介した以外にも、たくさんの見どころがある上野エリア。宿泊施設も多いので、泊りがけでも満喫できます。記事を参考に、親子で楽しいプランを練ってくださいね!
※本記事はよりみち情報サイト「ロコナビ」で掲載されていた記事(2019年2月掲載)の譲渡を受け、掲載しています。
記事を書いた人
いこーよとりっぷ編集部
「いこーよとりっぷ」では、地域の伝統行事や季節毎のイベント情報など、地域の魅力を発信し、親子にとって「10年先も思い出す」おでかけ体験を提供していきます。
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