
天然ミストが涼しい「日光三名瀑」
三大滝の魅力&日帰り観光プランも
連日暑い日が続く夏、見ているだけで涼しくなれる「滝」へおでかけしてみませんか?今回は、人気の避暑地であり、滝が多いことで知られる栃木県日光市のなかでも、特に名高い「日光三名瀑」をご紹介します。
それぞれの滝の見どころや親子で楽しめるポイントを解説し、おすすめ周辺観光スポットと「日帰りモデルコース」もご提案。夏休み後半も最高の思い出を作りましょう!
※内容は一部変更または中止になる可能性があります。最新情報および詳細は、公式サイトをご確認ください
※自然の滝は降雨量や季節により水量が変化するため、掲載画像と状況が異なる場合があります
「日光三名瀑(日光三大名瀑)」とは?

日光には「日光四十八滝」といわれるほど多くの滝がありますが、なかでも特に有名で、古くから人々に愛されてきたのが「華厳滝(けごんのたき)」、「霧降滝(きりふりのたき)」、「裏見滝(うらみのたき、うらみたき)」です。
これら3つの滝が「日光三名瀑(日光三大名瀑)」と呼ばれています。
それぞれに違った個性と歴史を持ち、周辺には豊かな自然が広がっているため、夏休みの親子での滝めぐりにぴったりの場所ですよ。
滝は避暑に人気!でも、どうして涼しいの?
「日光三名瀑」をはじめ、「滝」は夏の避暑スポットとしても人気。ここでは、滝が涼しく感じられる理由を解説します。
天然のミストによる気化熱で体感温度が下がる

滝つぼに激しく水が流れ落ちることで生まれる大量の水しぶきは、まさに天然のミストシャワー! ひんやりとしたミストが肌にあたると、気化熱の効果で体感温度がぐっと下がります。
また直接肌にあたらずとも、空気中を漂う細かいミストが蒸発する際に、気化熱の作用で周囲の熱を奪うため涼しく感じられるのです。
エアコンの涼しさとは違う、自然の力で体をクールダウンさせてくれるのが魅力です。
木陰が日差しを遮ってくれる

さらに、滝の周りは豊かな森や渓谷に囲まれていることが多く、木陰が日差しを遮ってくれます。
「ゴーッ」という水の音も、日常の喧騒や暑さを忘れさせてくれる心地よいBGMに。心も体もリフレッシュできる最高の癒やしスポットです。
滝を見に行くときの持ち物・服装
滝の周辺は、自然の地形を生かした遊歩道や山道になっていることがほとんど。安全に楽しむために、服装や持ち物はしっかり準備していきましょう!
服装のポイント

●靴: もっとも重要といえるのが靴。滑りにくい、履き慣れたスニーカーかトレッキングシューズが必要です。サンダルやヒールは絶対に避けましょう。
●服装: 夏でも虫刺されやケガ防止のため、長袖・長ズボンが安心。体温調節ができるよう、脱ぎ着しやすい上着を1枚持っていきましょう。
あると便利&安心な持ち物
タオル、飲み物はもちろん、山の天気は変わりやすいので雨具も忘れずに。森林を歩くので、虫よけスプレーや虫刺されの薬、絆創膏や消毒薬はもちろん、ヒル対策グッズ、熊鈴や熊よけスプレーなども用意しておくと安心です。
ゴミを持ち帰るためのビニール袋も持参しましょう。
日光三名瀑①「華厳滝」とは?

日光を代表する名瀑「華厳滝」。日光四十八滝のなかでもっとも有名で、中禅寺湖の水が高さ97mの絶壁を一気に流れ落ちる壮大な滝です。自然が作り出す雄大さと、華麗な造形美を兼ね備えています。
まっすぐに落ちる「直瀑」の迫力と、岩壁から染み出すように流れる伏流水が作り出す繊細な「十二滝」が織りなす光景は、華厳の滝ならではの特徴です。
エレベーターで滝つぼへ!大迫力の音と四季折々の絶景を間近に

専用のエレベーターで滝つぼの目の前にある観瀑台まで行くと、轟音(ごうおん)とともに水しぶきが弾ける豪快な景色を間近で見学できます。
また、四季折々に見せる表情の違いも大きな魅力です。春にはヤシオツツジが山肌をピンク色に彩り、5月は生命力あふれる新緑、6月はイワツバメが滝の周りを飛び交います。

また、紅葉の時季は夏と並ぶベストシーズン。冬期(1~2月)には十二滝が凍って「ブルーアイス」と呼ばれる青い氷の柱が並ぶ、幻想的な姿を楽しむことができますよ。
周辺おすすめ観光スポット&日帰りモデルコース

「華厳滝」が位置する奥日光エリアは、豊かな自然に恵まれた日本有数の景勝地です。
滝の水源である雄大な「中禅寺湖」の湖畔には、食事処や遊覧船乗り場、国際的な避暑地として栄えた歴史を伝える「イタリア・英国大使館別荘記念公園」などがあります。華厳の滝と中禅寺湖を望む展望スポット「明智平」もおすすめ!
【日帰りモデルコース】
明智平展望台(ロープウェイ):奥日光の絶景を満喫
▼(バスで約5分)
華厳滝:轟音と水しぶきを楽しむ
▼(徒歩で約5分)
中禅寺湖:湖畔の散策や遊覧船でのんびり
▼(徒歩またはバス)
中禅寺(立木観音): 湖畔に建つ荘厳な寺院を参拝
▼(徒歩で約15分)
英国大使館別荘記念公園:中禅寺湖を眺めながらミニアフタヌーンティー(要予約)
▼(徒歩で約5分)
イタリア大使館別荘記念公園:美しい建築と「国際避暑地歴史館」を見学
中禅寺湖エリアをじっくり楽しみつつ、カフェで休憩する時間も取りやすいプランです。歴史や建築に興味がある親子にぴったり。余裕があれば、“奥日光三名瀑”のひとつに数えられる「竜頭滝」(りゅうずのたき/竜頭の滝、竜頭ノ滝とも表記)にも足を伸ばしてみてください。
■華厳の滝
所在地: 栃木県日光市中宮祠
エレベーター利用料(往復): 中学生以上600円、小学生400円
アクセス:【車】日光宇都宮道路「清滝IC」から約20分
【電車】JR日光線「日光駅」、東武日光線「東武日光駅」からバスに乗車(約40分)、「中禅寺温泉」バス停で下車後、徒歩で約5分
駐車場: あり
日光三名瀑②「霧降滝」とは?

日光市街地から霧降高原へ向かう道中にある「霧降滝」も、日光を代表する名瀑のひとつです。
高さは約75mあり、上下2段に分かれて流れ落ちる姿が優美。岩に当たった水が霧のように飛び散ることから、この名が付けられました。
その独特の姿は、江戸時代の浮世絵師・葛飾北斎の作品にも描かれたほど。季節や水量によって表情を変え、まるで絵画のように美しい滝です。
葛飾北斎が描いた芸術的な滝を観瀑台から観賞

駐車場から遊歩道を15分ほど歩くと、木々の間に観瀑台が見えてきます。間近で見るような迫力はありませんが、北斎が描いた浮世絵のような構図で美しい滝の姿を堪能できるのが魅力。
新緑や紅葉の季節は特に美しく、多くの写真愛好家でにぎわいます。
周辺おすすめ観光スポット&日帰りモデルコース

「霧降滝」がある「霧降高原」は標高が高く、夏でも涼しい人気の避暑地です。遊歩道を歩いて森林浴を楽しんだあとは、高原の自然を満喫しましょう。
特に「大笹牧場」は、動物とのふれあいやアスレチック、新鮮な牛乳から作ったソフトクリームなどが楽しめ、子供が喜ぶこと間違いなしのスポットです。
【日帰りモデルコース】
霧降の滝:観瀑台から絶景を鑑賞
▼(車で約25分)
大笹牧場:動物ふれあいやアスレチック、絶品ソフトクリームを楽しむ
▼(車で約10分)
日光霧降アイスアリーナ:本格的な屋内リンクで真夏も涼しくアイススケート
「日光霧降アイスアリーナ」は、屋内で8月も滑走できるスケートリンクです。そのほか、天然氷のかき氷が人気の「日光霧降高原チロリン村」も親子におすすめです♪
■霧降の滝
所在地:栃木県日光市所野
アクセス:【車】日光宇都宮道路「日光IC」から約10分
【電車】JR日光線「日光駅」、東武日光線「東武日光駅」からバスに乗車(約15分)、「霧降の滝」バス停で下車後、徒歩で約15分
駐車場:あり
注意事項:6月から10月の雨天時や翌日にヤマビルの被害が出ているため対策をしておでかけください
日光三名瀑③「裏見滝」とは?

「華厳滝」、「霧降滝」とともに“日光三名瀑”と称される「裏見滝」。大谷川の支流である荒沢川の上流に位置する、高さ約20mの滝です。
かつては滝の裏側に入って観賞できたことから、その名がついたといわれています。江戸時代には俳人の松尾芭蕉が訪れ、「奥の細道」で句を詠んだことでも知られる、歴史と風情あふれる名瀑です。

駐車場から観瀑台までは、沢沿いの遊歩道を歩いて15分ほど。木漏れ日が心地よく、苔むした岩や美しい沢の流れを楽しみながら、気軽にハイキングができます。
現在は滝の裏側へは行けませんが、正面の観瀑台からは、深い緑に包まれた荘厳な滝の姿を間近に感じることができます。
周辺おすすめ観光スポット&日帰りモデルコース

「裏見滝」は、世界遺産「日光の社寺」エリアから車で15分ほどでアクセス可能。観瀑の前後には、日光の歴史や文化にふれる旅を楽しんでみませんか?
江戸幕府初代将軍・徳川家康公を祀る「日光東照宮」や、現存する日本最古のリゾートホテル「金谷ホテル歴史館」など、見ごたえのあるスポットがたくさんあります。
【日帰りモデルコース】
日光東照宮:世界遺産の豪華絢爛な建築に圧倒される
▼(車で約10分)
金谷ホテル歴史館:ランチやカフェ休憩を兼ねて見学
▼(車で約10分、駐車場から徒歩で約15分)
裏見滝:午後の涼しい時間帯に、軽いハイキングでリフレッシュ
「日光東照宮」は、陽明門をはじめ見どころがとても多いため、時間をかけてじっくり見学したいもの。プランに組み込む場合は、訪れるスポット数を絞るのがおすすめです。
■裏見滝
所在地:栃木県日光市丹勢
アクセス:【車】日光宇都宮道路「清滝IC」から約10分、駐車場から観瀑台まで徒歩で約15分
駐車場:あり
避暑に人気の「日光三名瀑」をご紹介しました。下調べと準備をしっかりして、夏休み後半も楽しい思い出を作りましょう!
記事を書いた人
雨宮あかり
「いこーよとりっぷ」エディター/食べること・飲むこと・音楽が大好きなママ編集者。世界中の音楽フェスを体験すること&ベルギービールの醸造所めぐりが夢です♪ 特技はアロマセラピートリートメントです。
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