青森の兄弟姉妹におすすめの鉄道旅
冒険気分を楽しむJR「津軽線」
マイカーでドライブしながら小旅行するのも良いですが、車窓からの景色をゆったり眺めながら移動時間も楽しめる鉄道旅は、いつもと違う発見にあふれています。
そこで、青森県内の電車を知り尽くすJR東日本の社員が、兄弟姉妹におすすめの鉄道旅モデルコースを提案!
今回は、「青森駅」を始点とし、「郷沢駅」や「蟹田駅」などを通る津軽線の鉄道旅をご紹介します!
※記事内で紹介されている運行情報や施設の情報は一部変更になる可能性があります。最新情報および詳細は、公式サイトをご確認ください
親子で巡るおすすめコースを紹介!
津軽線の鉄道旅では、「郷沢駅」や「蟹田駅」周辺のおすすめスポットをピックアップ! 中学生が興味を持ちやすいスポットもあり、保護者が付き添わなくても安心しておでかけできる年齢になったら、兄弟姉妹や子供だけの冒険旅行にもおすすめです。
津軽線は、津軽半島を南北に走るローカル線です。沿線には、「龍飛崎」や「階段国道」などの津軽を代表する観光名所がたくさんありますよ!
※龍飛崎の崎は正式には“たつさき”です
【電車】青森駅(8:14発)~郷沢駅(8:42着)
↓
古城の沼・玉松台
玉松海水浴場
よもぎた物産館「マルシェよもぎた」
↓
【電車】郷沢駅(11:31)~蟹田駅(11:38着)
↓
炭び焼き とりやす
蟹田駅前広場休憩所
↓
【わんタク】蟹田駅~龍飛埼灯台(約80分)
↓
龍飛埼灯台
↓
【わんタク】龍飛埼灯台~大平山元遺跡(約60分)
↓
大平山元遺跡
↓
【わんタク】大平山元遺跡~蟹田駅(約15分)
↓
【電車】蟹田駅(16:25発)~青森駅(17:13発)
それでは、「青森駅」から津軽線の旅を始めましょう!
青森駅(8:14発)~郷沢駅(8:42着)
「青森駅」の6番線ホーム、津軽線の蟹田行きに乗り、「郷沢駅」へ向かいます。
【郷沢駅から徒歩13分】古城の沼・玉松台
最初の目的地は、郷沢駅から徒歩約13分の距離にある「玉松台」です。
玉松台は、玉松海水浴場の西側、津軽線を挟んだ小高い台地にある自然豊かな緑地公園です。太い枝が輪状になっている樹齢300年以上の老松「玉松」があることから、玉松台と呼ばれるようになりました。
そんな玉松台にはさまざまな逸話が残されており、江戸時代には、青森港や油川港へ向かう船がこの玉松を目印にして、あとどれくらいで着くか目算していたそう。また参勤交代の際には、松前藩主が玉松の下で休息をとっていたとか。玉松台から美しい陸奥湾を望み、体だけでなく心も休めていたのかもしれないですね。
玉松台に隣接する「古城の沼」もおすすめ。穏やかな水面は、まるで鏡のように空や緑を映し出し、天地が逆転したかのような不思議な空間です。沼の真ん中の東屋(あずまや/屋根のついた小さな休憩所)や木造の浮橋はSNS映えすると人気。橋の上で記念撮影しましょう!
【古城の沼・玉松台から徒歩11分】玉松海水浴場
古城の沼から陸奥湾に向かって11分ほど歩くと、「玉松海水浴場」に到着です。
遠浅の海で、透明度が高い玉松海水浴場は夏の定番スポット。海水浴場から海岸線に突き出た、“ひょっこりひょうたん島”のような形の出島は、東北一の長さを誇る全長300mの大型離岸堤。立ち入ることはできませんが、近くまで行って、兄弟姉妹でその大きさを体感してみましょう。
夏は海水浴客でにぎわいますが、それ以外の季節は海岸線をゆったりとお散歩できます。
【玉松海水浴場から徒歩すぐ】よもぎた物産館「マルシェよもぎた」
玉松海水浴場のすぐそばには、トマトとホタテの大きな看板が目印の「よもぎた物産館 マルシェよもぎた」があります。ちょっと寄り道しちゃいましょう!
マルシェよもぎたでは、名産のトマトやその加工品をはじめ、よもぎ茶やもち粉といった蓬田村の特産品を販売しています。海が見えるイートインスペースもあり、海を眺めながら休憩することもできますよ。
郷沢駅(11:31発)~蟹田駅(11:38着)
大自然を満喫したら、「郷沢駅」に戻り、再び津軽線に乗って「蟹田駅」へと移動します。
【蟹田駅から徒歩すぐ】炭び焼き とりやす&蟹田駅前広場休憩所
蟹田駅に到着するとランチの時間帯です。蟹田駅から歩いてすぐの焼き鳥屋「炭び焼き とりやす」で人気の「やきとり定食」をテイクアウトしましょう。焼き鳥が焼き上がるまでには時間がかかるので、事前に注文しておくといいかもしれません。
炭火で焼き上げた焼き鳥は、外は香ばしく、中はプリプリの絶秒な焼き加減。甘めのタレで、子供も好む味付けです。漬物や総菜も付いていて、お腹いっぱい食べられる点もうれしいですね。
お弁当を持って、無料で利用できる「蟹田駅前広場休憩所」へ。ここでのんびりとランチタイムを楽しみましょう。
住所:青森県東津軽郡外ヶ浜町蟹田16
営業時間:10:30~18:00
定休日:月・日曜、第4木曜、年末年始
「蟹田駅」からの移動は「わんタク」が便利!
「わんタク」は、今別町・外ヶ浜町の一部エリアを運行する乗合タクシーです。一人あたり一回500円(小学生以下などは300円)で、エリア内であればどこでも乗降OK! 「蟹田駅」から「龍飛埼灯台」を定時で結ぶ「わんタク定時便」も運行しています。
※利用の際は予約が必要です。詳しくは公式サイトでご確認ください。
【蟹田駅からタクシーで約80分】龍飛埼灯台
「蟹田駅」から「わんタク」に乗って約1時間20分、津軽半島の最北端「龍飛崎」「龍飛埼灯台」に到着です。
龍飛埼灯台が建つ龍飛崎は、日本海、津軽海峡、陸奥湾という3つの海に囲まれている場所で、強い潮風が吹きつけることから、“風の岬”とも呼ばれています。
「日本の灯台50選」にも選ばれている龍飛埼灯台は、白亜の外観が美しく、天気の良い日には北海道の函館山まで見渡せます。
また、灯台のふもとにある、日本で唯一の車が通れない国道、通称“階段国道”も見どころのひとつです。
「龍飛漁港」から龍飛埼灯台までを結ぶ全長約388mの道で、高低差約70m、段数は362段。階段から眺める津軽海峡は絶景です。兄弟姉妹で歩いてみましょう♪
※「龍飛崎」の崎は正式には“たつさき”です
【龍飛埼灯台からタクシーで約60分】大平山元遺跡
旅の最後は、「大平山元遺跡」で最も古い津軽半島の歴史にふれてみましょう。
大平山元遺跡は、旧石器時代後半から縄文時代草創期にいたるまでの様子がわかる貴重な遺跡。2021年に世界文化遺産に登録された「北海道・北東北の縄文遺跡群」の構成資産のひとつでもあります。
遺跡からは、日本列島各地との関係性がわかる石器や、もっとも古い特徴を持つ無文土器のかけらなどが出土しました。
これにより、旧石器時代の特定の住居を定めない“遊動”から、縄文時代の“定住”へと生活様式が変遷を遂げたことが判明するなど、縄文文化を解明するための重要な場所になっています。
出土状況がわかる遺跡見学のほか、近くの「大山ふるさと資料館」では、解説付きのパネルなどで遺跡の内容がわかりやすく展示されています。
県重宝(じゅうほう)に指定された土器片や石器を見ることもでき、教科書でしか見たことのない出土品の数々に興味津々! 楽しく学べるおすすめスポットです。
蟹田駅(16:25)~青森駅(17:13)
「大平山元遺跡」から「蟹田駅」まで「わんタク」を利用して約15分。蟹田駅からは津軽線に乗って「青森駅」に戻り、鉄道旅は終了です。
冒険気分を楽しめる津軽線の鉄道旅で、青森の魅力を兄弟姉妹で再発見してみましょう!
記事を書いた人
谷拓宣
Webライター/Webディレクター。コラムや情報記事、SEOライティングが得意。大学時代は教育を専攻し、中学校・高校の国語科教員免許を持つ。サブカルチャーや映画、まちの歴史などに造詣が深い。
- ページの内容は、掲載時のものであり最新の情報ではない場合もあります。
お出かけされる際は、最新の公式情報を必ずご確認下さい。