静岡の「河津桜」名所と穴場12選！
2025見頃・桜祭り・菜の花と共演も

早咲きの桜として愛される河津桜は、静岡県の河津町（かわづちょう）で生まれた桜。そのため、県内には見応えのあるスポットが多数あります。

そこで今回は、静岡県でひと足早く春を感じられる河津桜の名所と穴場をピックアップ。河津町にある原木や、圧巻の桜並木、駅近スポットからドライブにおすすめの場所まで、早春の日帰り旅にぴったりの場所をご紹介します。

※内容は一部変更または中止になる可能性があります。最新情報は、公式サイトをご確認ください

「河津桜」とは？

千葉県鋸南町では「頼朝桜」と名付けられています　（画像提供：i-flower / PIXTA）

河津桜は、1955年2月に静岡県河津町に住む飯田勝美氏が、河津川沿いで発見した苗を持ち帰り植樹したことがきっかけで広まりました。

現在は関東地方にも広まり、地域によって「山の手さくら」、「美和さくら」、「頼朝桜」、「白子桜」、「初春桜」などの別名で親しまれています。

河津桜の原木（画像提供：シャントリアン / PIXTA）

東京・伊豆諸島に分布するオオシマザクラ（大島桜）と、沖縄県や九州で見られるカンヒザクラ（寒緋桜）の自然交雑によって誕生したものと推定され、原木がある河津町にちなんで「河津桜」と命名されました。

ソメイヨシノなどに比べて赤みが強く、花も大きいため、本数が少なくても見応えたっぷり。例年2月の中・下旬から見頃となり、ひと足お先に花見を楽しめる桜として人気を集めています。

それでは、さっそく静岡県内の河津桜スポットをご紹介します！

【伊豆の国市】狩野川沿い　読売巨人軍長嶋茂雄ランニングロード（城山さくら）

城山と狩野川を望む風光明媚な通り（画像提供：Yoshitaka / PIXTA）

伊豆の国市を流れる狩野川の堤防には、「城山さくら」と名付けられた河津桜が100本ほど並び、例年2月中旬から3月上旬にかけて見頃を迎えます。

ロッククライミングの名所・城山を望むこの通りは、「読売巨人軍長嶋茂雄ランニングロード」とも呼ばれています。親子でお散歩しながら、色鮮やかな河津桜を満喫できますよ。

イベント情報：神島さくら祭り（2025年2月10日～21日）

神島さくら祭り

狩野川の河川敷を利用した施設「川の駅伊豆城山」では、2025年2月10日（月）～21日（金）に「神島さくら祭り」を開催。キッチンカーなどの飲食店などが並び、お花見気分を盛り上げます。

さらに、2月15日（土）・16日（日）の「キラキラ✩マルシェ」には、飲食や雑貨、癒し、ワークショップなどのお店が多数出店。

「川の駅伊豆城山」には、おもしろ自転車やスケートボード広場、キャンプ場、イベント広場、ドッグラン、カフェといった多彩な設備があるので、お花見、ショッピング、グルメ、遊びを組みあわせて、思い出に残る一日を過ごしてくださいね！

イベントを詳しくチェック！

【伊東市】大室山さくらの里

長期にわたり、約40種の桜が楽しめるスポット

伊東市にある「大室山さくらの里」は、伊豆エリア屈指の桜の名所。“さくらの名所100選”に認定されており、例年9〜5月頃までの長い期間、さまざまな桜が絶え間なく咲き誇る場所として有名です。

大室山のふもとに広がる約4万平方メートルの敷地には、約40種・1,000本の桜が植えられており、2月上旬からは河津桜や寒桜が、3月からは伊東市で発見された伊東桜が見頃を迎えます。

市内には迫力ある断崖絶壁の城ヶ崎海岸や、椿とつつじの名所「小室山公園」などの観光スポットがあるほか、大室山登山リフトで大室山の山頂に登るのもおすすめ。河津桜とあわせて、伊東市の観光も満喫してくださいね。

【御前崎市】浜岡砂丘　白砂公園

舗装された歩きやすい道路をお花見さんぽ♪（出典：静岡県オープンデータ）

御前崎市の「浜岡砂丘」は、太平洋側最大級の砂丘地帯。砂丘入口に整備された「白砂公園」の自転車道に沿って、東西600mほどの距離に約230本の河津桜が植えられています。

平坦な道なので歩きやすく、比較的低い位置にも花が咲くため、小さな子供がいる家族にもおすすめ。鮮やかな河津桜を眺めながら、親子でのんびり散策できる穴場スポットです。

「浜岡砂丘」は河津桜の並木から歩いてすぐ（画像提供：kazz zzak / PIXTA）

また、公園内は松林に囲まれた散策路や、展望台など見どころ豊富。砂丘に生息するさまざまな草花のほか、野鳥などの生き物たちとも出会えるかもしれません。

イベント情報：浜岡砂丘さくら祭り（例年2月中旬〜3月中旬／2025年は確認中）

例年2月中旬〜3月中旬にかけて「浜岡砂丘さくら祭り」を開催。例年、地場産品やご当地グルメなどの店が並び、河津桜の夜間ライトアップが実施されます。

【河津町】河津桜原木

河津桜の原木は2025年現在も河津町の飯田市宅に残されており、町の天然記念物に指定されています。

樹齢約70年の原木は、高さ10m以上、幹が115cmもあり、見頃の時期にはボリューム感のある見事な花を咲かせます。

木の横には「河津桜原木物語」が書かれたパネルが設置されており、こちらも必読です！

【河津町】河津川沿いの桜並木

濃いピンク色の河津桜と黄色い菜の花の対比がきれい（画像提供：河津町）

河津桜発祥の地である河津町（かわづちょう）には、約8,000本の河津桜が植えられています。なかでも河津川の下流は、4kmほどの距離に約850本の桜が並ぶ名所。例年2月下旬から3月上旬にかけて、色鮮やかな景色を楽しむことができます。

並木は伊豆急行「河津駅」から歩いてすぐの河口から始まり、アクセスも便利。

川沿いには菜の花ロードもあり、河津桜との共演が楽しめるのもポイント！　写真映えするスポットとしても人気です。

早咲きの河津桜が満開になる期間は約1週間〜10日間と短いため、開花情報をチェックし、最盛期を狙っておでかけしてみてはいかがでしょうか。

イベント情報：河津桜まつり（2025年2月1日〜3月9日）

約850本の河津桜並木は圧巻！

例年2月には、「河津桜まつり」が開催されています。2025年は2月1日（土）〜28日（金）の予定でしたが、開花の進みが遅いため3月9日（日）まで延長が決まりました。

期間中は露店が並び、桜並木のライトアップやダンスパフォーマンス、「河津夜桜ビール列車」の運行、涅槃堂（ねはんどう）の公開など、楽しい企画が盛りだくさん！

2月22日（土）には、「餅のふるまい」もあるのでお楽しみに♪

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【御殿場市】御殿場高原時之栖

「御殿場高原時之栖」の河津桜

「御殿場高原時之栖」はホテルやコテージ、温泉、レストランなどを備えた総合レジャー施設。広大な敷地には、河津桜3,810本から、ソメイヨシノ1,260本、八重桜などの遅咲き桜まで、5,000本以上の桜が植えられています。

富士山を望む自然豊かなリゾート（写真の桜はソメイヨシノです）

河津桜は例年2月下旬から3月中旬に見頃を迎え、続いてソメイヨシノ、遅咲き桜と、4月中旬まで桜の開花リレーが続きます。

“日本夜景遺産”にも認定されているイルミネーションも有名で、2025年3月9日（日）までは時之栖イルミネーション2024-2025「ひかりのすみか」を開催中。いちご狩りやボルダリング、イベント広場の射的や屋台など、多彩な楽しみがあるレジャースポットです。

【静岡市】安部川堤防沿い（美和桜）

107本の「美和桜」が咲く並木道（画像提供：chocobananacrepe / PIXTA）

静岡市葵区では、例年2月下旬になると安倍川の土手沿いに107本の河津桜が咲き誇り、「美和桜」と呼ばれ親しまれています。

この河津桜は、静岡市が「政令指定都市」になったことを記念し「美和桜を育てる会」が植樹したもの。

親子で散策するのにもってこいの桜並木です（画像提供：HIME&HINA / PIXTA）

約700mにわたって濃いピンク色の桜並木が続く様は見応え十分。例年、開花にあわせて売店が出店され、地元でとれた新鮮野菜やグルメなどの販売が行われます。

【静岡市】久能山東照宮

唐門の近くに咲く河津桜（画像提供：civi / PIXTA）

「久能山東照宮」は徳川家康公が御祭神の神社。家康公の遺言により、徳川2代将軍・秀忠の命で建てられました。

早春から春には、例年12月下旬に咲き始める「寒桜」から、2月の河津桜や寒緋桜（かんひざくら）、4月中旬の八重桜まで数多くの桜が続々と開花します。

楼門近くに咲く八重桜（2023年4月中旬に撮影）

例年2月下旬には境内の河津桜が見頃に。大寒桜、寒緋（かんひ）桜、八房梅（やつぶさのうめ）、家康公お手植えの「実割梅」（みわりうめ）も咲き誇り、ひと足早い春の景色に包まれます。

参道近くで「石垣いちご」のいちご狩りもおすすめ！

長い石段のふもとにある鳥居から駿河湾沿いには、いちごの観光農園や販売店がずらり！

「久能山東照宮」の正式な参道である長い石段のふもとは、「石垣いちご」の名産地です。河津桜が見られる時期はいちご狩りシーズンの真っ只中。親子で収穫体験やいちごスイーツを満喫するのもおすすめです♪

「石垣いちご」のいちご狩り園をチェック！

【静岡市】あさはた緑地（麻機遊水さくら）

思わずたくさん撮影したくなるフォトジェニックなスポット（画像提供：Photo_N / PIXTA）

静岡市葵区の「あさはた緑地」には、2013年に地域住民が植えた河津桜が約200本並び、地元では「麻機遊水さくら」と呼ばれ親しまれています。

樋橋川（とよはしがわ）沿いに、300ｍほど続く桜並木のそばには菜の花畑が広がり、春らんまんなフォトスポットとして人気。

休憩は「あさはた緑地」のセンターハウスが便利。期間限定で「さくらの塗り絵」が楽しめます（河津桜の開花～見頃終了まで）。

イベント情報：遊水さくらまつり（2025年2月22日）

桜がトンネル状になっているエリアも（画像提供：Photo_N / PIXTA）

2016年から毎年、河津桜の見頃にあわせて行われている「遊水さくらまつり」。

2025年は2月22日（土）に開催され、「麻機太鼓」の演奏や、特産品が並ぶ「青空マルシェ」が企画されています。

イベント公式サイト

【浜松市】花川沿い　東大山の河津桜

東大山の河津桜と菜の花畑

浜松市の「東大山の河津桜」は、静岡県西部エリアで最大規模ともいわれる河津桜の名所。「花川運動公園」近くを流れる花川の「東大橋」上流に、約400本の河津桜が植えられています。

もともとは荒れ果てた河川敷でしたが、地域住民による「和地ふるさと会」が整備し、河津桜の苗木を植え、成長を見守ってきました。

約1kmにわたる河津桜の並木は例年2月中旬に見頃を迎え、2,400坪の菜の花畑とともに春らしい景色を描きます。

イベント情報：東大山河津桜まつり（2025年2月15日〜2025年3月9日）

広大な菜の花畑も見応えがあります（画像提供：M-Picking / PIXTA）

河津桜の開花にあわせて毎年行われている「東大山河津桜まつり」は、約5万人が来場する人気イベントです。

開催10周年を迎える2025年は、2月15日（土）〜2025年3月9日（日）に実施。うどん、そば、アイスクリームなどの売店が並び、小学生のための写生コンクールが開催されます。

イベントの詳細はこちら！

【南伊豆町】下賀茂温泉　青野川沿いの桜並木（みなみの桜）

満開の頃の桜並木

下賀茂温泉を流れる青野川沿いの両岸には、約4.2kmにわたって約1,000本もの桜が植えられています。

例年2月中旬には「みなみの桜」と呼ばれる河津桜が約800本咲き、続いて3月下旬から4月上旬には約200本のソメイヨシノが見頃を迎えます。

広い休耕田には菜の花畑が広がり、河津桜とともに春の訪れを告げてくれますよ。

なお、南伊豆町観光協会の公式サイトで開花情報を公開しているので、おでかけ前にチェックしてみてくださいね。

イベント情報：みなみの桜と菜の花まつり（2025年2月1日〜3月10日）

河津桜のライトアップも！

例年、河津桜の開花にあわせて「みなみの桜と菜の花まつり」が開催されています。

2025年の開催期間は2月1日（土）から3月10日（月）まで。キッチンカーや屋台が出店するほか、お花見人力車（有料）や夜桜ライトアップ、竹灯りなど企画が盛りだくさん！　土日祝日の抽選会も楽しみのひとつです。

2月16日（日）と23日（日）には、南伊豆町特産「伊勢海老」のみそ汁サービス（1日2回、1回約200杯分）も予定されています。

イベントを詳しくチェック！

【焼津市】朝比奈川堤（山の手さくら）

朝比奈川に沿って桜並木が続きます

焼津市を流れる朝比奈川の左岸沿いに植えられている約200本の河津桜は、「山の手さくら」と呼ばれ親しまれています。並木は約2kmにわたり、例年2月中旬から3月上旬にかけて河津桜が咲き誇る様が見事です。

朝比奈川沿いの「山の手さくら」は、地元の有志団体が“香りあるまちづくり”を目指して1997年に植えたもの。その後も地域の人々に見守られ、愛されながら育ちました。

沿道には甘い香りの越前水仙や菜の花も植えてあり、のどかな早春の風景の中を散策できます。

イベント情報：山の手さくらまつり

菜の花と河津桜を眺めながらお散歩♪（画像提供：一般社団法人 焼津市観光協会）

梅の開花にあわせて、毎年「山の手さくらまつり」が行われています。2025年は2月23日（日・祝）に開催予定。

例年、地場産品の販売や甘酒のふるまいなどが行われ、親子で穏やかな一日を過ごせますよ。

イベントを詳しくチェック！

いち早く春の訪れを感じられる静岡県の河津桜スポットをご紹介しました。親子でたくさんの名所におでかけしてみてください♪

記事を書いた人

いこーよとりっぷ編集部

「いこーよとりっぷ」では、地域の伝統行事や季節毎のイベント情報など、地域の魅力を発信し、親子にとって「10年先も思い出す」おでかけ体験を提供していきます。