【2023年版】ふわふわ天然かき氷<br/>関東の有名&おすすめ店6選
更新日2023年09月04日/公開日2022年07月07日

【2023年版】ふわふわ天然かき氷
関東の有名&おすすめ店6選

食べる
東京都台東区、埼玉県秩父郡長瀞町、ほか

今年もかき氷がおいしい季節がやってきました。ひと口にかき氷といっても、天然氷を使った専門店のふわふわかき氷はやはり別格。

薄く削ったふわふわの天然氷に、季節の果実で作る自家製シロップをたっぷりかけたこだわりの一杯は、高級スイーツに匹敵するほどのおいしさです。

今回は、天然氷を使ったかき氷が食べられる関東のお店を紹介。かき氷を食べるためだけに足を運びたい名店ばかりですよ!

夏休みの思い出作りに親子でおでかけしてみましょう。

食育にも!子供に伝えたい「天然氷がおいしい秘密」

かき氷工房 雪菓(東京都豊島区)

東京都豊島区の巣鴨地蔵通り商店街の路地裏に暖簾(のれん)を掲げる天然氷のかき氷専門店「かき氷工房 雪菓」。店主こだわりのオリジナルシロップが人気のお店です。

山梨県の蔵元「不二」が手掛ける、富士山の地下水を使った天然氷を使用。氷の状態を見極めながら、1杯ずつ手動で削ってくれます。

手づくりシロップは、常時10~20種ほど用意。

「いちごミルクショートケーキ風」1,350円
「いちごミルクショートケーキ風」1,350円

いちごの酸味を活かしたフレッシュなシロップが人気の「いちごミルク」や生クリームがのった「いちごミルクショートケーキ風」、旬の桃を贅沢(ぜいたく)に使った「ピーチ」など、ワクワクする見た目のかき氷がたくさん!

「抹茶無双」950円 ※2022年取材時の価格
「抹茶無双」950円 ※2022年取材時の価格

抹茶ミルク・抹茶チョコ・抹茶クリームの3層で構成された「抹茶無双」など、大人向けのメニューもそろいます。

また、練乳の追加が無料なのもうれしいところ。甘さを抑えて作られているので、たっぷりかけてもシロップの風味はちゃんと楽しめますよ!

行列情報&待ち時間対策

混雑時は店の前にある予約名簿に名前を書いておき、予定時間になると予約番号をお店の公式Twitterでお知らせしてくれるシステム。

待ち時間もリアルタイムで更新されているので、こまめにチェックしてみましょう。

■かき氷工房 雪菓
所在地:東京都豊島区巣鴨3-37-6
営業時間:【平日】11:00~17:00、【土・日・祝日】10:00~17:00
※名簿の設置は9:00~
定休日:月曜(月曜が祝日の場合は翌日振替休日)

ひみつ堂(東京都台東区)

東京の下町、台東区谷中に店を構える「ひみつ堂」は、一年中天然かき氷が食べられる人気店。「日暮里駅」西口から徒歩5分ほどの場所にある小さなお店です。

使用する氷は、日光の“三大氷室”(ひむろ)のひとつで、最高峰と評される「三ツ星氷室」から取り寄せた天然氷。手動式の氷削機で1杯ずつ丁寧に作っていきます。

ガラスの器にたっぷり盛られたふわふわのかき氷にかけるのは、手作りの果実蜜。いちごやメロン、マンゴー、キウイなど旬のフルーツに砂糖だけを加えたものです。

素材の甘味を最大限に活かした蜜は、果実味が濃厚で、旨みもたっぷり! 果実そのものをトッピングしたかき氷もあり、毎日約30種、年間で130種以上のかき氷が楽しめます。

ボリューム満点なので、1杯を子供とシェアして食べる親子も多いですよ。

行列情報&待ち時間対策

20席ほどのお店なので、繁忙期は2時間以上待つことも。混雑が予想される日は整理券が発行されます。子供と一緒に行く場合は、お店の公式Twitterで待ち時間をチェックするのがおすすめです。

■ひみつ堂
所在地:東京都台東区谷中3-11-18
営業時間:10:00頃~18:00頃
※曜日により19:00まで、または閉店が早まることもあり
定休日:月曜
※8月は月曜も営業

阿左美冷蔵 寳登山道店(埼玉県長瀞町)

1890年(明治23年)から130年以上続く埼玉県の氷室「阿左美冷蔵」(あさみれいぞう)。直営店のひとつが、秩父鉄道秩父本線「長瀞駅」から宝登山(ほどさん)まで続く参道沿いにある「阿左美冷蔵 寳登山道店」です。

すべてのかき氷に店主こだわりの自家製シロップがかかっています。

なかでも1番のおすすめは、「蔵元秘蔵みつのかき氷」。

和三盆糖と天然氷を一緒に煮溶かした蜜は、すっきりとやさしい甘さ。天然氷の極上の食感や口溶けを、シンプルに楽しむことができます。

ほかにも、桜みつや甘酒、柿、柚子など、季節ごとにオリジナルのシロップを展開。おなじみのいちごや抹茶、白玉やあんこなど子供に人気のトッピングも用意しています。

行列情報&待ち時間対策

長瀞渓谷から歩いて行ける場所にあるため、夏場は行列必至です。

■阿左美冷蔵 寳登山道店
所在地:埼玉県秩父郡長瀞町長瀞781-4
営業時間:10:00~16:30
定休日:火曜

松月氷室(栃木県日光市)

JR日光線「今市駅」から徒歩6分ほどの場所にある「松月氷室」。日光が誇る“三大氷室”のひとつで、100年以上の歴史を持つ蔵元「松月氷室」の直営店です。

全国から多くの人が訪れる老舗かき氷店で食べられるメニューは、常時約20種類。

「生いちごプレミアム」1,100円 ※2022年取材時の価格
「生いちごプレミアム」1,100円 ※2022年取材時の価格

栃木産のいちごを贅沢に使用した自家製ソースがかかった「生いちごプレミアム」や、練乳をかけたかき氷にココアパウダーをたっぷりまぶした「ミルクココア」など、こだわりのかき氷が並びます。

メロンやぶどう、マンゴーなど、季節のフルーツを使った期間限定メニューも人気です。

氷の切り出し作業を行っている様子
氷の切り出し作業を行っている様子

使用する氷はもちろん、自社の製氷池で丁寧に育てた天然氷。ふわふわの口溶けにこだわり、削る直前の氷の温度にまで気を遣っています。

行列情報&待ち時間対策

夏場は大変混雑するため、朝から整理券を配布。案内予定時間までは、周辺の観光施設などで過ごしてもOKです。思い思いの時間が過ごせるのは、子供連れにありがたいですね。

■松月氷室
所在地:栃木県日光市今市379
営業時間:12:00~16:00
※夏季(2022年は6月28日~9月頃まで)は11:00~17:00
※季節により変更あり
定休日:月曜

カフェ・アウル(栃木県日光市)

カフェは自然に囲まれた場所に。1968年(昭和43年)に廃線となった東武日光軌道線の路面電車は、現在「東武日光駅」前に展示中
カフェは自然に囲まれた場所に。1968年(昭和43年)に廃線となった東武日光軌道線の路面電車は、現在「東武日光駅」前に展示中

日光霧降高原の中腹にあるレジャー施設「チロリン村」内にある「カフェ・アウル」は、日光の“三大氷室”のひとつ「四代目徳次郎」の直営店です。

家族連れもたくさん!
家族連れもたくさん!

氷作りはもちろん、削り方やシロップにもとことんこだわり抜いた至極の一杯を味わうため、遠方からわざわざ足を運ぶ人も多い名店です。

「いちごみるく」950円 ※2022年取材時の価格
「いちごみるく」950円 ※2022年取材時の価格

多数あるメニューのなかでも、1番人気は生産量日本一といわれる栃木のいちごを使った「いちごみるく」。

削りたてのふわふわの天然かき氷に、糖度20度以上のいちごで作る甘みたっぷりの自家製のシロップをかけた逸品です。


ちなみに練乳も、栃木産の牛乳を使ってかき氷に合うように自社工場で作られたもの。

口に入れた瞬間にやわらかな氷がすっと溶け、シロップの旨みの余韻が残る…食べれば親子で感動をシェアできますよ!

行列情報&待ち時間対策

週末や夏休みシーズンは行列ができることも多く、繁忙期の待ち時間は30分~1時間ほど。自然に囲まれた場所にあるので、待ち時間は子供と一緒に周辺を散策をしながらのんびりと過ごしましょう。暑い日は熱中症対策を忘れずに。

■カフェ・アウル
所在地:栃木県日光市所野1535-4
営業時間:9:00~16:00(ラストオーダーは15:30)
定休日:月~金曜
※2023年7月22日(土)~8月31日(木)は火曜定休

月待の滝 もみじ苑(茨城県大子町)

茨城県大子町(だいごまち)の観光名所「月待(つきまち)の滝」を眺めながら食事ができる「月待の滝 もみじ庵」。

こだわりの蕎麦(そば)と自家焙煎コーヒーが楽しめる食事処ですが、5月~8月は天然氷のかき氷が登場し、多くの人でにぎわっています。

「紫のダイヤモンド」1,000円
「紫のダイヤモンド」1,000円

こちらの店ではシロップだけでなく、なんと天然氷も自社で製造。奥久慈の厳しい寒さを利用した茨城県唯一の「茨城天然氷」は、徹底した衛生管理のもとで作られています。

人気メニューは、地元の農園で採れたナツハゼのエキスをふんだんに使用した「紫のダイヤモンド」。ナツハゼは抗酸化作用を持つスーパーフルーツといわれており、ママパパにもおすすめです。

ほかにも、生いちごや生メロン、生パイン、白みつをかける特製みぞれなど、子供に人気のメニューもそろいます。好みで練乳(150円)やあずき(200円)の追加もできます。

行列情報&待ち時間対策

夏場は混雑することが多いのですが、予約は不可。時間に余裕を持ってでかけることをおすすめします。

■月待の滝 もみじ苑
所在地:茨城県久慈郡大子町川山1369-1
営業時間:10:30~17:00(そばが無くなり次第、喫茶のみで営業)
定休日:水曜 
※5月~8月・11月は不定休
※8月のお盆明けに2日間、年末年始、2月後半頃に1週間の休みあり

食育にも!子供に伝えたい「天然氷がおいしい秘密」

天然氷のかき氷のふわふわとした口溶けはいつ食べても感動するもの。その味わいのヒミツは、一体どこにあるのでしょうか?

日光の"三大氷室"のひとつ「四代目徳次郎」の五代目・山本仁一郎(やまもとじんいちろう)さんにお話を伺いました。

「天然氷」とは?

写真提供:四代目徳次郎
写真提供:四代目徳次郎

そもそも天然氷とはどんな氷か知っていますか。

天然氷とは、自然の寒さを利用してゆっくりと凍らせた氷のこと。製氷池などを使い、不純物を取り除きながら少しずつ凍らせることで、1つの結晶が大きくなり、硬く透明度の高い美しい氷に仕上がります。

硬く割れにくい氷は温度が高くても溶けにくく、薄く削ることができるため、ふんわりとした食感のかき氷を作るのに適しています。

四代目徳次郎の直営店「カフェ・アウル」の天然かき氷。ふわふわの氷の上にシロップがたっぷり!
四代目徳次郎の直営店「カフェ・アウル」の天然かき氷。ふわふわの氷の上にシロップがたっぷり!

一方、冷凍庫で作る氷は急速に凍らせるため、どうしても不純物が混入してしまい、不透明でやわらかく、割れやすい氷に。

家庭でかき氷を作ると、粒が大きくて、すぐに溶けてベシャベシャになってしまうのは、氷の性質が関係しているんですね。

ちなみにかき氷を食べると、氷の冷たさで頭がキーンと痛くなりますが、天然氷を薄く削った氷は口の中に入れた瞬間に溶けるため、快適に食べ進められます。

どうやって作っているの?

写真提供:四代目徳次郎
写真提供:四代目徳次郎

天然氷は先人から受け継がれてきた熟練の技によって作られます。「天然氷を作る作業は農業に似ている」と山本さんが語るように、自然を相手にした氷作りは一筋縄ではいきません。

氷作りが行われるのは寒さが厳しい冬。まずは広大な製氷池の清掃を行うことから始まり、水を張ったあとも不純物を取り除いたり、氷の表面を磨いたりと2週間ほどかけて丁寧に作られていきます。

写真提供:四代目徳次郎
写真提供:四代目徳次郎

氷の上に雪が積もれば夜通し雪かきをし、雨が降ったり気温が高い日があれば氷を割ってまた最初から水を張る。おいしい天然氷ができるまでには、こうした職人さんたちの手間と労力が欠かせないんです。

天然氷の詳しい作り方はこちらをチェック

天然氷を作っている「氷室」は日本に7軒!

写真提供:四代目徳次郎
写真提供:四代目徳次郎

天然氷を作る氷室は、昭和初期には全国に100~200軒ほどあったといわれていますが、2022年の取材時には日光や軽井沢、埼玉、山梨にある7軒のみ。

なかでも、日光は有数の天然氷の産地として知られており、「四代目徳次郎」「松月氷室」「三ツ星氷室」は“日光三大氷室”と呼ばれています。

厳しい条件下で作られる天然氷は、希少価値の高いもの。氷作りを続ける氷室の職人さんたちに感謝しつつ、天然かき氷の極上の味わいを堪能したいですね。

知れば知るほど奥が深い天然氷のかき氷。この夏、至福の一杯を親子で食べにでかけてみてはいかがでしょうか?

記事を書いた人

齋藤久美子

おでかけ、グルメ、レシピ、育児ライター。栄養士。趣味は食べ歩き。最近の楽しみは何もない休日に子供と一緒にふらりと遊びにでかけること。

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