深川七福神巡りで新年の福集め<br/>親子におすすめの下町グルメも!
更新日2024年01月09日/公開日2022年12月23日

深川七福神巡りで新年の福集め
親子におすすめの下町グルメも!

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歴史・文化を感じる
東京都江東区、ほか

七福神を祀っている寺社を巡拝することで、7つの災いを払い7つの福徳を授かると古くから信仰されてきた「七福神巡り」。

東京都江東区の「深川七福神巡り」は、周囲に公園など憩いの場所も多く、ひと休みしながら子供と一緒に楽しくお参りすることができます。

毎年元旦から松の内(1月1日~7日)までのご開帳期間は、この期間のみ授与される福笹やお鈴、色紙を求める人々でにぎわい、下町情緒がいっそう感じられます。

※内容は一部変更または中止になる可能性があります。また、本記事中の商品情報および価格等は取材時のものです。最新情報および詳細は、公式サイトをご確認ください

【写真】 氏家岳寛

深川七福神のめぐり方

子供と一緒に川面を眺めながら歩ける小名木川沿い
子供と一緒に川面を眺めながら歩ける小名木川沿い
小名木川が隅田川に合流する川べりにある「芭蕉庵史跡展望庭園」には動く芭蕉像が。日中は清洲橋に横顔を向けていますが、17時になると左回りに約45度動き、清洲橋と向き会います。22時になると元の位置まで戻ります
小名木川が隅田川に合流する川べりにある「芭蕉庵史跡展望庭園」には動く芭蕉像が。日中は清洲橋に横顔を向けていますが、17時になると左回りに約45度動き、清洲橋と向き会います。22時になると元の位置まで戻ります

「深川七福神巡り」は、東京メトロ東西線・都営大江戸線の「門前仲町駅」から、都営新宿線・大江戸線の「森下駅」までの間にある、7つの寺社をめぐるコースです。

水辺のアスレチックも楽しめる「福富川公園」
水辺のアスレチックも楽しめる「福富川公園」

どこの寺社からスタートしてもOKですが、門前仲町駅近くの「恵比須神(富岡八幡宮)」、あるいは森下駅近くの「寿老神(深川神明宮)」からお参りするのが一般的。

歩道の絵を見ながらの散歩も楽しいですよ
歩道の絵を見ながらの散歩も楽しいですよ

例年1月1日~7日のご開帳期間は、沿道に立つ「深川七福神」と描かれたオレンジ色ののぼりが順路の目印になります。

「清澄庭園」に隣接する「清澄公園」。ボール遊びができる運動広場や緑豊かな遊歩道も。トイレにはおむつ交換台があります
「清澄庭園」に隣接する「清澄公園」。ボール遊びができる運動広場や緑豊かな遊歩道も。トイレにはおむつ交換台があります

大人の足でゆっくり歩いて約2時間のコース。周辺には、明治時代を代表する回遊式林泉庭園「清澄庭園」(元日は休園)ほか、緑豊かな公園、このエリアならではの下町グルメもいろいろ。

深川の歴史あるまち並みを楽しみながら、のんびり福を集めていきましょう。

色紙、福笹、お鈴の授与は正月のご開帳期間のみ!

ご開帳期間限定の色紙【写真提供:深川神明宮】
ご開帳期間限定の色紙【写真提供:深川神明宮】

深川七福神のご開帳は、年に1回、1月1日~7日の間のみ。期間中9時~17時に限り、各寺社で色紙(色紙1,000円、御朱印料各100円)、福笹(1,000円)、お鈴(各300円)を授与しています。

「お鈴」と「福笹」【写真提供:深川神明宮】
「お鈴」と「福笹」【写真提供:深川神明宮】

福笹にはちょうちんのみが付いています。それぞれの寺社ごとに神様のお鈴を一つずつ求め、福笹にかけていきます。

ご開帳期間以外は御朱印を授与

深川七福神巡りでいただける御朱印
深川七福神巡りでいただける御朱印
深川七福神の御朱印帳(1,000円)
深川七福神の御朱印帳(1,000円)

ご開帳以外の期間は弁財天の「冬木弁天堂」と布袋尊の「深川稲荷神社」を除き、各寺社で御朱印を授与しています(色紙ではない御朱印授与は500円)。

※弁財天と布袋尊の御朱印については、例年ご開帳期間のみの授与

御朱印帳への御朱印料は500円
御朱印帳への御朱印料は500円

宮司さんやご住職がいらっしゃれば御朱印帳にそのまま書いていただけますが、いらっしゃらない場合は書置きになります。書き置きの場合、宝船の透かしが入った深川七福神限定の特別な紙でいただくことができます。

深川七福神をお祀りする7つの寺社&おすすめ立ち寄りスポットをご紹介

それでは南の恵比須神から北の寿老神(じゅろうじん)まで、門前仲町駅をスタートとするルートで7つの寺社を巡ってみましょう!

それぞれの寺社の近くにあるおすすめスポットもあわせてご紹介していきますね!

恵比須神/富岡八幡宮

江戸三大祭りのひとつ「深川八幡祭り」も有名な「富岡八幡宮」
江戸三大祭りのひとつ「深川八幡祭り」も有名な「富岡八幡宮」

「門前仲町駅」1番出口より深川仲町通りを東に進むとすぐに、「深川の八幡様」として親しまれる「富岡八幡宮」の大きな赤い鳥居が現れます。

普段、恵比須神のお宮は閉じられています
普段、恵比須神のお宮は閉じられています

「愛敬(あいきょう)」を授けてくださるえびす顔の恵比須神は、境内西側のお宮に祀られています。普段、お宮の扉は閉じられていますが、ご開帳期間のみ扉が開き、恵比須様を拝むことができます。

歴代横綱を顕彰した「横綱力士碑」
歴代横綱を顕彰した「横綱力士碑」

江戸勧進相撲発祥の地である富岡八幡宮。境内には相撲に関する碑がいくつか建立されています。

巨人力士碑と背比べ
巨人力士碑と背比べ

「大関力士碑」の隣にある「巨人力士身長碑」によると、一番背が高かったとされる力士は7尺6寸(約2m30cm)!

境内の案内板の側面には身長を測れる目盛りが付いています
境内の案内板の側面には身長を測れる目盛りが付いています

大きな力士を思い浮かべながら、石碑と並んで背比べしてみるのも楽しいですよ。

■富岡八幡宮
所在地:東京都江東区富岡1-20-3

【おすすめ立ち寄りスポット1】深川 伊勢屋 本店

深川名物「深川あさりめし」や、ぜんざいなどの甘味をお得に楽しめる食事処があるほか、作りたてのだんごや大福はテイクアウトもOK。お正月には人気の「いちご大福」も登場しますよ。

お店の詳細はこちら!

■深川 伊勢屋 本店
所在地:東京都江東区富岡1-8-12
ご開帳期間の営業日:2024年1月1日~7日は毎日営業(1月9日は休業)

【おすすめ立ち寄りスポット2】イシイの甘栗 深川店

熟練の職人が焼き上げる香ばしい栗の匂いが、道行く人を立ち止まらせる甘栗専門店。ご開帳期間は甘栗のシーズンにあたり、寒くなるほどに甘さを増すおいしい甘栗が楽しめます。

お店の詳細はこちら!

■イシイの甘栗 深川店
所在地:東京都江東区富岡1-22-27
ご開帳期間の営業日:2024年1月1日~7日(毎日営業)

【おすすめ立ち寄りスポット3】みなとや

昔ながらの製法で作られるバラエティ豊かな手焼きせんべいを100種類以上揃えたお店。なかでも「福々ねこ煎餅 七福にゃんべい」は、深川七福神巡りのお土産にピッタリ。

お店の詳細はこちら!

■みなとや
所在地:東京都江東区門前仲町2-4-9
ご開帳期間の営業日:2024年1月1日~7日(毎日営業)

【おすすめ立ち寄りスポット4】深川宿 富岡八幡店

新鮮なあさりをたっぷり使った江戸の味「深川めし」を家族みんなで味わえるお店。ぶっかけタイプと炊き込みタイプの2種類の「深川めし」が楽しめ、テイクアウトメニューもあります。

お店の詳細はこちら!

■深川宿 富岡八幡店
所在地:東京都江東区富岡1-23-11

弁財天/冬木弁天堂

芸道富有の神様を祀る「冬木弁財天」
芸道富有の神様を祀る「冬木弁財天」

富岡八幡宮を出て高速道路の下をくぐり、冬木交差点を右に曲がれば、弁財天を祀る「冬木弁天堂」です。

神使いに乗った弁財天の像
神使いに乗った弁財天の像

蛇を神使とし、インド名を「サラスバティ」という弁財天は、「芸道富有(げいどうふゆう)」の神様。「巳成金(みなるかね)」という開運のお守りを授かれば、お金持ちになれるともいわれています。

普段は少しだけ開いている扉のすき間から弁天様に拝礼
普段は少しだけ開いている扉のすき間から弁天様に拝礼

普段は無人の冬木弁天堂。御朱印をいただけるのはご開帳の期間のみです。

■冬木弁天堂
所在地:東京都江東区冬木22−31

福禄寿/心行寺

「門前仲町駅」からは徒歩5分ほど。福禄寿を祀る心行寺
「門前仲町駅」からは徒歩5分ほど。福禄寿を祀る心行寺

冬木弁天堂から冬木交差点を西に進み、深川一丁目の交差点を右に曲がって少し行ったところにある「心行寺」(しんぎょうじ)。1616年に創立された、由緒ある浄土宗の名刹です。

六角堂と福禄寿の像
六角堂と福禄寿の像
柔和な表情の福禄寿。右手に持つのは宝珠
柔和な表情の福禄寿。右手に持つのは宝珠

門を入ってすぐの場所に「人望福徳」を授けてくださる、福禄寿(ふくろくじゅ)を祀る六角堂があります。

ご開帳期間のみ扉が開きます
ご開帳期間のみ扉が開きます

ご開帳期間は六角堂の扉が開き、南十字星の化身ともいわれ長寿をつかさどる福禄寿の尊像を拝むことができます。

御朱印やお鈴などの授与は、本堂脇の寺務所で受け付けています。

■心行寺
所在地:東京都江東区深川2-16-7

大黒天/円珠院

境内の大黒天石像
境内の大黒天石像

「心行寺」から仙台堀川を渡り、東に少し歩けば、大黒天をお祀りする「円珠(えんじゅ)院」に到着。

福々しい表情は見ているだけで幸せな気分になってきます
福々しい表情は見ているだけで幸せな気分になってきます

江戸時代の享保年間に創立された日蓮宗のお寺で、境内には石造りの破顔された大黒天がいらっしゃいます。

円珠院本堂
円珠院本堂

大黒天は「有福蓄財」の神様で、手に持つ小槌(こづち)と袋は限りない財宝や食べ物を持っていることの証しなのだそう。

1720年に描かれたとされる大黒天の掛け軸
1720年に描かれたとされる大黒天の掛け軸

大黒堂では木造の大黒天をお祀りしており、掛け軸を含めて円珠院には3体の大黒天があります。御朱印などの授与は、寺務所で行われています。

■円珠院
所在地:東京都江東区平野1-13-6

【おすすめ立ち寄りスポット5】ブルーボトルコーヒー 清澄白河フラッグシップカフェ

【写真提供:ブルーボトルコーヒージャパン合同会社】
【写真提供:ブルーボトルコーヒージャパン合同会社】

倉庫をリノベーションした空間で、コーヒーやサンドイッチなどの軽食、デザートが楽しめるオシャレなカフェ。キッズ向けのメニューもあり、ママものんびりくつろげます。

お店の詳細はこちら!

■ブルーボトルコーヒー 清澄白河フラッグシップカフェ
所在地:東京都江東区平野1-4-8
ご開帳期間の営業日:2024年1月1日~7日(毎日営業)

毘沙門天/龍光院

江戸時代に深川に移転した「龍光院」
江戸時代に深川に移転した「龍光院」

円珠院の斜め前の交差点を東に進み、平野二丁目交差点を北に曲がって少し歩くと、「勇気授福」の神様、毘沙門天(びしゃもんてん)を祀る「龍光院」に到着します。

1611年に日本橋の馬喰町に創立されるも1682年の大火で消失し、深川に移転した浄土宗のお寺です。

阿弥陀如来像脇の毘沙門天像
阿弥陀如来像脇の毘沙門天像

本堂には楠の木で作られた毘沙門天がお祀りされています。

高さ150cmあまりの毘沙門天像
高さ150cmあまりの毘沙門天像

毘沙門天像は1974年に造立。「勇気授福」の神様として右手には戟(げき)を持ち、私たちが煩悩に惑わされないように見守っています。

「龍光院」の寺務所
「龍光院」の寺務所

御朱印の授与は、寺務所にて行われます。

■龍光院
所在地:東京都江東区三好2-7-5

布袋尊/深川稲荷神社

静かに佇む「深川稲荷神社」
静かに佇む「深川稲荷神社」

龍光院から西に進み、「清澄公園」から小名木川に向かった辺りは、その昔深川西大工町と呼ばれていました。その一画に、布袋尊(ほていそん)を祀る「深川稲荷神社」があります。

鳥居足元のかわいらしい親子ガエル
鳥居足元のかわいらしい親子ガエル

江戸時代の小名木川は船の往来が激しく、このエリアは水路交通の要所でした。深川稲荷神社周辺には当時大勢の船大工が住み、船の修理などを行っていたそうです。

木陰でゆったり佇む布袋尊像
木陰でゆったり佇む布袋尊像

「清廉度量」の福を授けてくださる布袋尊をお祀りする深川稲荷神社は、神官がいない無住社のため町会によって管理運営されています。

普段は無人の社務所
普段は無人の社務所

お正月のご開帳期間のみ社務所が開き、御朱印やお鈴などが授与されます。

■深川稲荷神社
所在地:東京都江東区清澄2-12-12

寿老神/深川神明宮

寿老神を祀る「深川神明宮」
寿老神を祀る「深川神明宮」

深川稲荷神社より小名木川を渡り森下方面に向かうと、7番目の福神、寿老神を祀る「深川神明宮」が現れます。

天照大御神を祀る本殿
天照大御神を祀る本殿

慶長初期に、大阪摂津の深川八郎右衛門によって開拓された深川周辺。その鎮守の宮として1596年に創建された深川神明宮は、深川地区において最も古い歴史を誇る神社です。

ご開帳期間は扉が開きます
ご開帳期間は扉が開きます

「延命長寿」を授けてくださる寿老神は、中国道教の祖である老子の化身ともいわれています。御朱印の授与は社務所で受け付けています。

鳥居をくぐった向こうにある神輿(みこし)庫
鳥居をくぐった向こうにある神輿(みこし)庫
境内には深川神明宮の祭礼で担がれる12の町神輿が納められています
境内には深川神明宮の祭礼で担がれる12の町神輿が納められています

庫の扉には各町自慢の神輿絵が奉納されており、祭りの躍動と静寂、興奮と緊張が12の神輿絵から伝わってきます。

■深川神明宮
所在地:東京都江東区森下1-3-17

【おすすめ立ち寄りスポット6】銀座煉瓦亭 深川本店

1928年開業のナポリタンやオムライス、ビーフシチューなどが楽しめる老舗洋食店。昭和を感じる懐かしい光景を今に伝えつつ、洋食にマッチするワインも豊富にそろえています。

お店の詳細はこちら!

■銀座煉瓦亭 深川本店
所在地:東京都江東区新大橋2-7-4
ご開帳期間の営業日:2024年1月5日~7日

深川情緒を感じる七福神巡りは親子におすすめのお散歩コース

仙台堀川にかかる木更木橋欄干
仙台堀川にかかる木更木橋欄干

深川七福神巡りのコース周辺には公園や水辺が多く、子供と一緒にひと休みしながらのんびりめぐるにはぴったりです。

深川の下町情緒にふれ、歴史を感じながら、楽しく福を集めてみてはいかがでしょうか。

記事を書いた人

林ぶんこ

静岡県生まれ。金融業界で融資実務に携わり稟議書を数年間書き続けたのち、商社などの広報を経てフリーライターへ。夫の転勤で愛媛県宇和島市に8年間移り住んだ後、横浜市に戻る。まち歩きや酷道探索が好き。

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